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魔剣姫はちょっと振り返る

ねえ、越郎さん。

本当に私と結婚してくれる?


「つないだもんはしかたないですね、諦めましょう。」

師匠があっさりと言った。

なんか、助けてくれたんかも知れない。

「さっさと、結婚しないと、いけないわね。」

母ちゃんが言った。

「ええ?早すぎるよ。」

お父様が言った。


「越郎さん、本当に納得して私と結婚するの?」

私は確認した。

越郎さんが笑った。

「お前を兄上たちの嫁にしたくない。」

越郎さんが言った。


ええ?兄上たち?

二人もいらないよ。


ひろは男嫁にしたがってるし。

辰昭様は誘拐されたし。


ああ、そういや、誘拐されたんだよね。

お父様に知られてなくてよかったよ。


ヘタレなお父様だけど、竜人だし、

一人で襲撃しかねないよ。


意外なことに母ちゃんと

対ファモウラの戦場で

あったんだってさ。


次期族長だったのに

母ちゃんと結婚しなきゃ生きていけない

っての言って押しきったらしい。


そういや、年の近い叔父さんの

レシファードさんがファモウラ和平会議

に出てたな。


薄情な姪は話さなかったけどね。


「越郎さん、花乃おばあちゃん元気ですかね。」

私は緊張感を和らげたくて言った。

「花乃のオババは元気だぞ。」

越郎さんが言った。


花乃おばあちゃん、

楽しみにしてたパティスリーイシカワ行ったのかな?

お孫さんのお嫁さんがオーナーで

本店はグーレラーシャだけど。

オープンの時一家で来るって聞いてたけど。


そういえば、青の指揮官に

お菓子づくり習ってない。


ファモウラいっちゃったよね。


「越郎さん、甘いもん好きですよね。」

私は言った。

「ああ、大福餅とか、饅頭がすきだ、とくにあんこものが好きだが、ここは揚げ菓子が主流だな、うまいが。」

越郎さんが言った。


そうなんだ、やっぱりなんとか

習って見ようかな?

通信機で教えてもらうんでもいいな。


「さっそく、結婚式の準備しないとだわ、議長も納得したしね。」

母ちゃんは嬉しそうに高笑いした。


今日も生で聞いちまった。


「越郎さん、結婚してください。」

プロポーズしとこう。

「おい、それは、普通男が...ああ、もう。」

越郎さんはいって、私を抱き締めた。


あれ?キスされてる。


「わーん、娘のラブシーンきついよー。」

お父様の声がする。

「よくやったわ、婿さん!」

母ちゃんはマスマス高笑いした。


「答えは、はいだ、ニーシェル。」

越郎さんが言った。


わー、本当?

夢じゃないよね。

嬉しいよ。

なんか、今なら空飛べるかも...。

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