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魔剣姫、求婚される

まったく、あの兄弟なに考えてるんだ。

本当に困るよ。


「相変わらず、麗しいな…ニーシェル王女?」

辰昭様が格子ごしに言った。

「どうせ、づらの男女ですよ。」

私はますます体育座りで身体を抱え込んだ。

「…男女…な身体付きではないな。」

辰昭様が言った。

まあ、たしかに顔は男顔だけど私は身体つきは女で胸のそこそこある。

みんな全体の雰囲気で男呼ばわりするんだよね。

まあ、ムリュフの日雇現場では目立たないように

さらし巻いたりしてたけどさ。


「私より胸があるじゃない…なのに、男顔…。」

紫頭巾の女が言った。

「わるかったね、男顔で。」

あと、しぐさが男だっていわれた。

そうだよね、じいちゃんのしぐさまねして大きくなったんだし。


「別に男顔でもかまわない、私と結婚することになった。」

辰昭様が言った。

おい、勝手に決めるなよ。

ひろと藤野のおばちゃんがおしかけてくるよ。

そんなこときいたら。

「おことわりします。」

私は言った。

「私の正室としてこのムリュフ精霊国の国主の妻になる。」

辰昭様が宣言した。

「お世継ぎは廣胸様でしょう?私は孝政様の許嫁でラーガラース烈王国の世継ぎなのであなたの妻にはなれません。」

私は言った。

「…いや、なってもらう…お前に惚れた。」

辰昭様が言った。

嘘だろう?

玉の輿ってこっち?

「いやです。」

まあ、魔法がつかえなくても

体術があるしなんとか出来るよね。

「私をことわる女などいない。」

辰昭様が言った。

「じゃあ、第一号ということで。」

私は言った。

「ねえ、あんまりさからうと精霊術で押さえるわよ。」

女が符をだして言った。


不味い…精霊術は耐性がない。


「ここで、抱くつもりですか?」

時間稼ぎをしよう。

「お前しだいだ…おとなしく花嫁になるなら式をあげるまでまってもいい。」

辰昭様が言った。

考えるんだ…。

考え…。


『馬鹿の考え休むに似たりよ。』

とか母ちゃんに高笑いされそうだよー。


母ちゃん?


「両親の承諾を得ないと結婚できません。」

これでどうだ。

「…いいだろう、大型通信機をもってこよう。」

辰昭様が言った。

「そういえば…廣宗様がお世継ぎですよね。」

私は言った。


「あの男色家に後が継げるか?」

辰昭様が笑った。

いやな感じに…。


わー、陰謀感じるよー。


絶対巻き込まれたくない。


ああ、どうすればいいんだろう…。

今回ばっかしはさくがうかばないよ。

誰かたすけてほしいよ。

誰も知らないよね。

あのおばあちゃんも私が調子悪くしただけだと思ってるだろうし。

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