けっかん
テストが終わったので、久々に短編を書かせてもらいます!
「はぁ、また次か・・・」
赤い服を着た男は、大きなボールを背負う。
そして、何度も何度も取ったことのある道を、もう一度通る。
「今日もお疲れだな。」
道を歩いている赤い服の男に、白い服の男が声を掛ける。
「お前は相変わらず暇そうだな。」
赤い服の男は立ち止まり、白い服の男に向き合う。
「まぁ、何もやることないから、暇ってことになるのかな?」
「お前はイイよな・・・俺は休む時間なんて一切ねぇよ・・・」
「まぁ、あれだ、頑張れよ!本気で疲れたら、俺が手伝ってやるよ。」
白い服の男は、赤い服の男の背負ってるボールを、右手で叩く。
「お前には無理だって。これは俺しか出来ない仕事なの!」
「そんなのやってみないと分からないぞ?」
「じゃあ、持ってみろよ!3mぐらい戻ったら同じの置いてあるから、自分で取ってこい!」
「了解!」
白い服の男は、赤い服を来た男が辿ってきた道を、逆に進もうとする。
「あ・・あの・・・」
「ん?」
逆に進もうとする白い服を着た男に、紫色の服をきた男が声を掛ける。
「逆流禁止ですよ・・・忘れたんですか?・・・」
「おお!危ねぇ危ねぇ!教えてくれてサンキューな!」
「は・・はい・・・」
「ってか、そもそもあいつが戻って取ってこいって・・・」
白い服の男が指差した先に、もう赤い服の男はいなかった。
「あ・・あいつって?・・・」
「くそっ、あのやろう逃げやがったな!」
「まぁ・・まぁ、落ちついて下さい。僕らは僕らの仕事をしましょう?」
「今は仕事なんかないだろ?」
「いつくるか分からないので、いつ来ても大丈夫なようにしときましょうよ!」
「まぁ、そうだな・・・」
2人は、赤い服を着た男が進んでいった方向に歩いて行く。
ある日、赤い服の男が大の字になって寝ているのを、白い服の男が見つけた。
「おい、休む時間なんてないんじゃなかったのか?」
赤い服の男は、その声を聞いて、すぐに立ち上がり、近くに置いてあるボールを背負い、走り出す。
「また、思い出してたのか・・・」
その言葉を聞き、赤い服の男は立ち止まる。
「何度考えても仕方ねぇぞ・・・あったことは何も変わらない・・・」
「分かってる・・・けど、勝手に頭に浮かんでくるんだ・・・」
「俺の目の前で死んだ奴もたくさんいる・・・
でも、みんなの顔は、思い残すようなことがある顔じゃなかった。
お前の友達もそうだったろ?出来ることはやったって顔してただろ?」
「でも、生きてたら、まだまだ出来ることはあった・・・」
「だったら、お前がそいつの分までやってやれ!」
「・・・」
「お前は・・まだまだ出来るだろ?」
そう言うと、白い服の男は、その辺に置いてあるボールを1つ持ち上げようとする。
「ぐっ・・ぐおおぉぉぉぉ!」
全力の力でも、膝ぐらいまでしか持ちあがらない。
「だから、お前には出来ないって・・・」
「出来ないことでも・・やるのが俺だ!・・・」
そう言いながらも、膝まで上がったボールを一度、足元に置く。
「そもそも、その仕事、お前担当じゃないから・・・」
「俺は、自分の仕事が出来るほど完璧じゃないんだよ!
だったら、せめて出来ることだけでもしないとな!」
「だから、お前出来てねぇじゃん・・・」
「俺、欠陥だらけだから、何もできないし、誰の言うことも聞かない!
だから、俺のやりたいようにやる!」
白い服の男は、もう一度ボールを持ち上げる。
結局、膝の高さが限界のようだが・・・
「ほ・・ら、早く来ない・・と・・・置いてく・・・・ぞ・・・」
白い服の男は、ボールを持ったまま、蟹歩きで進んでいく。
「・・・まったく、面倒な奴だな、お前。」
赤い服の男は、微笑みながら、白い服の男の後に続く。
「そろ・・そろ・・・か?」
「ああ、そろそろだ。」
2人は、超スローペースで、目的の場所まで進んでいく。
「お前・・なかなか・・・過酷なことやってん・・だな・・・」
「ああ。今日はいつもの5倍ぐらい時間かかってるけどな・・・」
その時、急に、白い服の男の表情が変わる。
「止まれ!」
「ん?後少しなのに、ギブアップか?」
白い服の男は、ボールを置き、クラウチングスタートの構えをとる。
「なんだ?落ちてたのか?」
「違う・・・お前は今まで通りの仕事をしろ・・・」
「それってどういう・・・」
赤い服の男が喋り終わる前に、白い服の男はとてつもないスピードで走りだした。
「あいつ・・・まさか!?」
「見つけた!」
白い服の男は、今まで走ってきたスピードのまま、目の前にいる人物に拳を放った。
その勢いで、その人物は5cmほど吹き飛んだ。
「てぇめぇ、どこのどこのどいつだ?少なくとも俺の知ってる顔じゃねぇぞ!」
その人物は立ち上がり、ぐちゃぐちゃになった青い服を整える。
頭には2本の短い角が生えていた。
「見つかっちゃったかぁ・・・でも、お前1人ならどうにかなりそうだな・・・」
「ふぅ・・・、どうやら、俺にも仕事が出来たみたいだな・・・」
青い服の男は懐から、青一色の棒を取り出した。
「じゃあ、さよならだ。名前も知らない兵隊さん!」
「それは、こっちの台詞だぜ!名前も知らないテロリスト野郎!」
2人は同時に走り出した。
白い服の男は、青い服の男に殴りかかろうとするが、明らかにリーチが違う。
青い服の男は、青い棒で、白い服の男に殴りかかってくる。
「そこだ!」
白い服の男は、一発のストレートを、青い服の男の胸に命中させる。
だが、青い服の男の顔は、笑顔だった。
『まずい!』言葉が発せられる前に、左肩に激痛が走る。
すぐに距離を取り、左肩に目をやると、青い棒が方を貫いていた。
「さて、そろそろ終わりにするか・・・」
青い服の男は、白い服の男に近づいてくる。
白い服の男は、逃げようとするが、体が動かない。
「ただの棒じゃないみたいだな・・・」
「もちろん、俺の持ってる最高級の毒素をもった俺の武器だ!
貫いた相手はそう簡単に動くことなんてできないぜ!」
『俺ももう終わりか・・・まぁ、悔いはないからいいか・・・』
その時、すごいスピードで謎の物体が飛んでくる。
「ぐふっ!?」
謎の物体は、青い服の男に命中し、3cmほど吹き飛ばす。
「間に合ったか?」
そこには、赤い服の男が立つていた。
「お前・・なんで・・・」
「お前の雰囲気、なんかただ事じゃなさそうだったからさ・・・急いで追いかけてきたんだ。」
白い服の男が、青い服の男のいる方向に目をやると、そこにはあのボールが転がっていた。
「これは俺の仕事だ!お前は早くあのボール運んで来い!」
「俺は自分で決めたことを曲げない・・誰になんと言われようと・・・それが、おれの欠陥だ!」
「お前・・・」
「へぇ・・2対1か・・・まぁ・・・どうってことないか・・・」
その時、大きな音とともに、頭上の壁が崩れる。
「くそっ!このタイミングでかよ!」
白い服の男は、最後の力を振り絞り、青い服の男に向かって走っていく。
『せめて・・こいつも一緒に・・・』
だが、青い服の男は、もう1つの青い棒を懐から出す。
「残念だったな、兵隊さん!」
青き服の男は、青い棒を大きく振り上げる。
しかし、その棒を振り下ろすことは出来なかった。
「てめぇ・・・邪魔だ!離せ!」
赤い服の男が、青い服の男から、青い棒を奪い取ろうとしていた。
「今だ!早く!」
「ああ!」
白い服の男は、青い服の男を捕まえ、穴のあいた部分に向かって跳ぶ。
だが、距離が足りない・・・
「後ちょっとなのに!」
すると、下から何かが押しているのを感じた。
赤い服の男だ。
「お前!?」
「言っただろ?俺は自分の決めたことは曲げない!お前だって俺の仕事を手伝ってくれただろ?
あの時から、あれはお前の手伝いをするって決めたんだ!」
「お前・・・」
そこに、紫の服を着た男が駆け付ける。
「おい!早く塞げ!被害が拡大する!」
白い男の叫び声を聞き、紫の服の男は、崩れた部分を塞いでいく。
そして、その穴が完全に塞がった時、もう2人姿はどこにもなかった。
「そして、赤血球の仕事は、酸素の運搬。白血球の仕事は、免疫です。
血小板は、血管が切れた時、それを防ぐのが仕事です。この3つは、絶対にテストに出します!
しっかり覚えといて下さい!」
「先生・・・紙で指切れたんですけど・・・洗って来てイイですか?」
「そんなに切れたのか?ほっといても大丈夫そうならそのままにしとけ。
どうしても気になるんだったら、すぐ洗ってこい。」
「じゃあ、洗ってきます・・・5分で戻って来ます・・・」
「馬鹿かお前は・・・1分で戻ってこい・・・」
以上。
血管の話でした。
途中、5cmとか3cmとか出てきましたが、cmは人間が使う単位です。
つまり、血管の長さを表してます。
赤い服の男や白い服の男からしたらかなりの距離です。
青い服の男はかなりの距離吹き飛ばされています。
もう一度言います。
か・な・り・の・距・離・で・す・!




