キセノン
54番目がキセノンだ。
原子記号Xe、原子量131.293。キセノンと言うのは、第5周期に属する希ガスだ。キセノンランプという電球で、封入されているガスがキセノンガスだな。このキセノンランプは、キセノンガスに対して電圧をかけることで光を得ることができるんだ。そのため、長寿命が期待されるんだが、けっこう高温になるために、冷却機や安定器が必要になる場合もあるんだ。
キセノンの特徴は、希ガスとしては珍しく、化学結合をすることができるというところだろうな。例えばフッ素Fや酸素Oとの化合だな。
(作者注:希ガス化合物という分類となります。世界で初めて希ガス元素とそれ以外の元素を真に化合した例としては、ヘキサフルオロ白金酸キセノンXePtF₆です。また、二種類の元素から成り立っている希ガス化合物の最初の例は、四フッ化キセノンXeF₄です。これら以前の希ガス化合物は、クラスレートと呼ばれるかご状化合物の中に希ガス原子が入っているパターンだけでした。
キセノン以外にも特定の条件下であれば、例えば極低温、希ガス化合物を生成することが可能であると証明されています。ただし、ネオンやヘリウムについては、まだ合成例はありません)
他に有名なのと言えば、小惑星探査機はやぶさの搭載していたエンジンがキセノンガスで動くイオンエンジンだったな。
同位体としては、¹²⁴Xeが0.09%、¹²⁶Xeが0.09%、¹²⁸Xeが1.92%、¹²⁹Xeが26.44%、¹³⁰Xeが4.08%、¹³¹Xeが21.18%、¹³²Xeが26.89%、¹³⁴Xeが10.44%、¹³⁶Xeが8.87%だな。