放射能と放射性物質と放射線
ほかに間違えるのと言えば、放射能と放射性と放射線か。
これらは、放射能という能力をもった放射性物質が放つ放射線ということになるんだ。順々に説明していくから、そんな困った顔しなくてもいいさ。
まずは放射能というのは、放射線を出す能力のこと。放射能というのが物質そのものだという説明もされていることもあるけど、実際には、物質については放射性物質という言い方をするんだ。放射能という単語そのものは、能力のことを指しているだけなんだ。
そして放射線というのは、α(あるふぁ)線、β(べーた)線、γ(がんま)線というそれぞれの粒子を出して崩壊する。その粒子のことをα粒子、β粒子、γ線といって、崩壊パターンのことをα崩壊、β崩壊、γ崩壊というんだ。ちなみに、α粒子はヘリウムのという扱い、β粒子は電子、γ線は電磁波となるんだ。
[作者注:α粒子は2価陽イオンのヘリウムとして存在します。β粒子は、崩壊パターンによって正か負の電子となります。]
α崩壊をすると、陽子と中性子の数をそれぞれずつ減らす。β崩壊は陽子の数を1つ増減する。γ崩壊は質量は変わらないんだ。まあ、このあたりは高校で習うかどうか知らないけど、習った時のことを考えて、一応教えてくさ。
簡単にいえば、放射能をもつ放射性物質から出る放射線という関係だな。