典型元素と遷移元素
今度は周期表を全体的に眺めてみよう。
元素というのは、大きく分けて典型元素というのと遷移元素というのに分けられるんだ。
典型元素というのは、価電子の数が規則的に変化するため、同じ周期であれば同じような性質を示す元素となるんだ。詳しく言えば、第1族と第2族、それと第12族から第18族まで。第12族については昔は遷移元素だったんだけど、今の定義では典型元素とされるんだ。
(作者注:国際純正・応用化学連合|(IUPAC)は、遷移元素の定義として、「完全に満たされていないd軌道を持つ元素、または完全に満たされていないd軌道を持つイオンを生成する元素」とされています。第12族元素は、d軌道を満たしており、また完全に閉殻しているイオンを生成するため、遷移元素とはされません。そのため、典型元素と分類されるようになりました。)
さて、典型元素以外の元素については遷移元素と呼ばれるんだ。つまり、第3族から第11族までの元素だな。これらの元素は、周期ごとに性質が似通っているという性質があるんだ。
特に注目すべきなのは、第3族の第6周期と第7周期のランタノイドとアクチノイドかな。ランタノイドはランタンからルテチウムまでの15の元素の総称、アクチノイドはアクチニウムからローレンシウムまでの15の元素の総称についてなんだ。これらの元素については、共通した族と周期に属していることになるんだ。