歴史
まずは、歴史からか。
原子と元素は、当時はほとんど同じものとして扱われていたから、ここでは元素に統一して説明していくよ。
ただし、19世紀に入ってくると一気に変わるから、それまでっていうことで。
元素は、字義通りに、大元の素という意味なんだ。
もともとは、物質を分解し続ければ、最終的には分解できないところまでたどり着き、それをアルケーと呼んだんだ。
古代ギリシアで発展したこれらの理論は、最終的に四大元素説へと発展をする。
これは、火・水・空気・土がすべてを構成しているという説明で、この4つが組み合わさって、すべての物質は成り立っているという説明になるんだ。
さらに、古代インドにおいては、これら四大元素と類似するものとして、それぞれの減少には、複数の色が存在するという理論を組み立てたんだ。
この理論のことを極微論ということもある。
一方、古代中国においては、4つではなく、5つの元素から成り立っているという説明がなされ、これが五行思想といわれるものに発展したんだ。
インドも中国も、現代科学には、あまり影響はなかったけども、これらは、今でも風水などに用いられていることがあるよ。
さて、これからの話は古代ギリシアを中心として話をしていくよ。
この四大元素説は、エジプトやメソポタミアといった古代文明へ引き継がれ、錬金術として再びヨーロッパへ思想輸入されたんだ。
そして、中世ヨーロッパでは、それぞれの一派で秘匿をされ続けていたから、あまり理論的に発展はしなかったんだ。
1600年代、元素は何かという質問に対し、粒子説上の説明を初めて行ったのが、ロバート・ボイル。
彼によると、元素とは、これ以上分解できないほど、単純なものであるということになるんだ。
同時に彼は、理論ではなく、実験によってそれを探求するということも説いた。
このように、ボイルが主張した元素を見つけるべく、いろんな科学者が実験を始めた。
それから、19世紀、ドルトンによる原子説が出てくる。
ここでようやく原子が出てきた。
ドルトンによる原子とは、元素の種類だけある物質の根本的なものといったニュアンスなんだ。
1800年代は、このように、元素とは何かの探求が再び激化した時代なんだ。
ここでまとめておくと、原子と元素というのは、元素を構成しているのが原子といった感じになるんだ。
詳しいのは教科書でも読んでいてくれ。
俺は歴史が嫌いなんだ。
[作者注:元素・原子については、Wikipediaの当該ページを参考しました。
元素;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%83%E7%B4%A0
原子;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90]