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酸化還元

じゃあ次は、ちょっと離れたところに行こうか。

酸化還元反応ってのは、聞いたことあるだろ。


簡単に定義から見ていこう。

酸化の定義というのは、酸化数が増加することを言うんだ。この酸化数というのは、その原子から出ていった電子の数に等しくなるんだ。これは、水素を奪われたり、酸素と化合することによって行われるんだ。これが酸化という現象の定義だよ。

一方の還元の定義というのは、酸化数が減少することを言うんだ。酸化数が減るということは、それだけ電子を手に入れたということで、水素と化合したり酸素が分離したりするという反応のことも言うんだ。

酸化数の求め方としては、単体中の原子は0、断言しイオンはイオンの価数、化合物中のHの酸化数が+Ⅰ、化合物中のOの価数が-Ⅱとなるんだ。ただし、HではNaHのような場合では酸化数は-Ⅰとなり、Oでは唯一H₂O₂つまり二酸化二水素、過酸化水素だけはOの酸化数は-Ⅰとして計算されるんだ。なお、化合物の成分原子の酸化数の和は0になり、多原子イオンの場合は価数が酸化数となるんだ。


このように酸化と還元が行われるんだけど、酸化還元は同じ式の中で同時に行われるんだ。その時、相手を還元する還元剤と、相手を酸化する酸化剤の2種類の分け方があるんだ。酸化還元反応には、どっちが酸化剤でどっちが還元剤なのかを見極める必要があるから注意な。

それと、酸化還元に使う反応式のことを半反応式と言うんだ。これは、イオンの状態のまま書く事から、通常の化学反応式のようにイオンを消さないため、半反応式と言われるんだ。

例をあげてみよう。二クロム酸カリウムという物質があるんだ。これと過酸化水素水を混ぜると三価のクロムの陽イオンが発生するんだ。

この時、二クロム酸カリウムCr₂O₇(↑2-)がCr(↑3+)になるんだ。さて、式を立てていこう。

まずは左辺が反応前の物質、右辺には反応後の物質を置く。そして、それぞれの原子の数を合わせる。この時点での式はCr₂O₇(↑2-)→2Cr(↑3+)となってるんだ。ここで、それぞれの酸化数を左辺-右辺をする。そして、酸化数の差のe⁻を酸化数の大きい方に加えるんだ。そのため、Cr₂O₇(↑2-)+6e⁻→2Cr(↑3+)となる。さらに、続けるよ。

ここで、左辺と右辺の電荷を見る。電荷もそろえないといけないんだ。だから、式はCr₂O₇(↑2-)+6e⁻+14H⁺→2Cr(↑3+)となる。あとは原子の数を揃えるから、Cr₂O₇(↑2-)+6e⁻+14H⁺→2Cr(↑3+)+7H₂Oとなる。これで半反応式は完成。


ちなみに、酸化剤と還元剤の中には、酸化剤にもなるし酸化剤にもなるっていうのがあるんだ。過酸化水素水がそれに当たるな。

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