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戦国時代の忍者に転生させられちゃいました。しかたないので伊賀を救い、日の本の民も救います。  作者: ゲンタ


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建国4

天文14年(1545年初夏)14歳


『あ〜でもない。こ〜でもない』と悩みながら、城周りのインフラを整備していたら。アイヌの長老たちが揃って俺のところにやって来る。


俺が住む予定の宮殿は行政機関でもあり外交スペースでもある。宮殿の内装は、至高の匠スキルで迎賓館風にバッチリ作り上げたので、かなり宮殿らしく仕上がっていると思う。


しかもトイレなんかも水洗にしておいた。もちろん用を足した後に、桶から水で流すタイプだけどね。風呂も完備しておいた。


来年は妻たちも来てもらうからね。気合い入れましたよ。


アイヌの長老達は「もうこんなに作ったのか。お前たちの技術は凄いな」と、宮殿をキョロキョロ見ながら感心している。


「こんなものが短期間で作れるとは凄い。これなら農作物も大丈夫そうだな」と、長老達が感心している。ごめんなさい、至高の匠スキルで建設しました、インチキです。


「アイヌは自然と共生する生活だと思うが、俺達の技術が必要なことがあれば何でも協力するぞ。俺達は自然と共生する知恵を学びたい。ともに発展して行こう」通訳を介して伝える。まあ半分ぐらいでも伝われば良いか。


「ありがたい。まずは三蔵殿に伝えておきたい。三蔵殿が話してくれた事を全ての長老たちが承認してくれた。一緒に共存共栄して行こうではないか。この技術を見たら良い判断だったのだと確信する」と、苫小牧のアイヌ長老がアイヌを代表して俺に伝えてくれる。


よっしゃ〜。やったね。アイヌさんたちの知恵を生かして、自然との共生国家を作りたいね。日の本のお手本になるような国を作りたいな。


アイヌさんと俺達の大まかな住み分けだが、『アイヌさんにとっての狩猟や漁業と生活の場である、山と川と海』はアイヌさんたちが管理する。アイヌさんたちの知恵を生かして、自然と共生するにはこの方が良いと思う。乱獲乱伐で自然を壊すと元に戻らないからね。


『農業や牧畜を行う平地と交易を行う港』は俺達が管理するということを大枠で確認する。

もちろん1つの国の中で別々に生きていくのではないから、協力できることはお互いに協力する。問題があれば話し合いで解決する。


まあそんなに単純じゃないと思うけど。理想国家を作るなんてワクワクするな。


ところでアイヌさんのテリトリーは、どこまでなのだろうか。樺太ぐらいまであるのかな? 今はどうでも良い。一段落したら聞いておこう。


そして最も重要な提案があった。

『侵略者からアイヌを守ること。有力長老の娘を妻にすること』という2つの条件を守ってくれるのなら、俺に王になって欲しいそうだ。


待っていました。この言葉……


ウヌカルと名乗る子供が頬を赤くして「妻になるよろしく頼む」と、辿々しい日本語で俺の手を握る。色白で将来美人さんになる可能性大だ。


俺は通訳をしてくれている忍者を通じて「俺には既に4人の妻がいること。妻たちはウヌカルと同じぐらいの年齢であること。俺もアイヌの言葉を覚えるが、ウヌカルも日本語を覚えて、妻達と仲良くして欲しいこと」を、伝えてもらった。


長老達に「王になることを了承する。これからよろしく頼む」と伝えた。


俺はアイヌの長老達に、この国の名前を『蝦夷王国』として良いか聞いてみた。特に反対意見がなかったのでこの国の名前を蝦夷王国とすることにした。


建国を主上が認めてくれれば、俺は、蝦夷王国の玄武国王と名乗る事にしよう。


その後、アイヌの長老達と俺の家臣達とでウヌカルとの祝言を上げた。『もう後戻りはできない。背負うものがどんどん増えていくな。頑張れ俺! 迷うな俺!』と自分で自分を励ます。


妻たちには、船便で妻が増えたことを伝えないといけないな。妻たちはもう慣れっこかな?俺も慣れっこになってきたな。とにかく妻同士で仲良くやって欲しい。


そうだ忘れていたぞ。大事なこと。


『北海道は火山灰で覆われているため、そのままでは耕作に適さない』と、苫小牧の長老が言っていたよな。忘れていた。こりゃいきなり大問題だな。作物がたくさんできないと多くの人間が生きていけない。


確か前世で『北海道では、火山灰を畑に適した土に入れ替えることで、作物が良く育つようなった』という記事を読んだことがある。


しかしこの方法は建機のない戦国時代では無理だ。どうしよう。『頑張れ俺』とか自分で自分を励ましておいて、いきなりゲームセットでは困るな? ここまで色々積み上げてきたのに、流石にそれは困る。


困った時の神頼み。何と言っても豊穣の神様なわけだから、何とかできるかもしれないな。


「豊穣神様! 豊穣神様! 聞こえますか?」「豊穣神様! 豊穣神様! お願いします。」と俺は心の中で呼びかけた。


お〜、神様と繋がった。やはりテレパシーというやつなのか。


「蝦夷国の建国おめでとう。日の本の苦しむ民を蝦夷に連れてくるつもりなのだな。頑張っておるではないか。この国に日の本の民を移住させれば、民の幸福度が上がるな。期待しておるぞ」と、豊穣神様が褒めてくれる。


「はい。民のため頑張っております」


「日の本で苦しむ民を、この国に移住させたいと考えていますが。残念ながらこの蝦夷の大地は火山灰に覆われており作物が上手く育たないのです。やっと蝦夷国の建国に成功したのに残念です。神様の力で何とかならないでしょうか。何とかお願いします」


「私は豊穣神なのよ。不毛の大地を豊穣の大地に変えるのは得意分野に決まっているでしょ。本来の力を発揮できるのは楽しみだわ。今から蝦夷の大地に豊穣の力を与えますね。しかし豊穣の力を持続させるためには、この地に私を祀る場所がいくつも必要になりますよ。分かっていますね!」


「ありがとうございました。明日にでもそういたします」

「今。痩せた大地を豊穣の地に変えたわよ。作物がいっぱいできること間違いなしだわ」


「もう豊穣の地に変えいただいたのですか。神様ありがとうございます」

「こういうお願いなら。豊穣神としての本来の仕事なのでうれしいわ。じゃあね」

神様の気配がなくなった。いつもながら立ち去るのが早いな。


ありがとう豊穣神様。感謝します。


そうだ問題が解決したからお祭りでもしようかな。

アイヌから肉をもらおう。

お酒を用意して『豊穣祭』だ。







ここまで、お読みいただきありがとうございます。

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