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戦国時代の忍者に転生させられちゃいました。しかたないので伊賀を救い、日の本の民も救います。  作者: ゲンタ


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十字軍1

「オォー! オォー! 豊穣神様! 使徒様! 我らに加護を!」


俺を護衛する特殊部隊以外の全ての者たちが叫び興奮している。まだまたこの時代の人間は、奇跡の体験には弱いのだ。


特殊部隊もオヤジたちも誇らしげにしている。


「ともに城に行きましょう」

俺とジョアン3世が並んで歩く後ろを、住民たちが歩く。やりたくなかってけど、あの場はこうする以外になかったのだ。また分かってやったことだけどね。


神の使徒の行進か……伝説になるのかな……


城に到着した俺は、至高の匠スキルで城を次々と修復する。瓦礫になった城がもとに戻っていく。住民たちは再び奇跡を目にする。再度跪いて手を組んで祈っている。


「奇跡だ! これこそ神の力だ!」

皆が興奮している。自分が信じるべき神が見つかったというところだろう。


これでキリスト教の教会は、ポルトガルからいなくなるだろう。

ヨーロッパ中に奇跡の話が伝わっていけば、キリスト教の信者が徐々に減るだろうな。


まあ……こうするしかないでしょ! 武力で殺しまくるより百倍ましだしからね。


でも疲れるよな……精神的に……

この後、俺は人として暮らしていけるのだろうか? できれば、やりたくなかったのだがな……


キリスト教にはガチンコでケンカ売ってしまったな。 とんでもない奴だったけど、大司を始末しちゃったぞ! それにキリスト教にとって最も迷惑な、神の奇跡を見せつけちゃったからな!


もうこいつは、消すしかないと教会は判断するだろうな。

十字軍が結成されてしまうな! 大丈夫か! 俺! 

数十万の軍勢が、俺を殺しに押し寄せるぞ。


俺を殺すのが目的なんて、さすがに怖くなってくるな。

城の城壁は、もう5mは高くしておこう。防御塔もたくさん作ろう。城門の厚さも3倍にしておこう。


しかしな……キリスト教にケンカ売ってしまったからな……

「じゃあ、メキシコに帰ります。さよなら」とは言えないよな!


とにかく、蝦夷丸の石炭補給体制は急いで構築しないとダメだ!

王にポルトガルにある炭鉱の位置を教えて、港に石炭を目一杯集めてもらうことにしよう。


念の為、メキシコから蝦夷丸28隻をこちらに呼ぼう。ポルトガルの防衛には30隻もいれば大丈夫だろう。それとアメリカ大陸とヨーロッパ大陸を結ぶ航路の中継地点も必要になる。大西洋は広いからな。


バミューダ諸島とアゾレス諸島に補給基地を作らせよう。それと前世のニューヨークかワシントンあたりに拠点となる港を作ろう。先住民と仲良くなっている正直屋を派遣して、港や街作りの交渉を先住民たちとさせないとな。


あれから解放軍は、ポルトガル各地を遠征しイスパニア軍をゲリラ戦で撃破している。地方でイスパニア軍に徹底抗戦していた貴族たちがサン・ジョルジェ城にやってくるようになった。イスパニア軍を全て追い出すのはあと少しだ。


貴族たちが来るようになったのはいいのだが、奴隷制度廃止はそう簡単ではない。ポルトガルの解放を感謝するのと、奴隷制度廃止は別問題だと言い出す者が多い。ジョアン3世も困っている。


やはりこうなるよね。


しかたないので、軌跡を見せつける作戦に切り替えた。マリアとともに国内の大きな街を巡り、軌跡を起こすパフォーマンスショーを行っていったのだよ。

やっぱりこういうのは嫌だな……俺自身を見世物にするなんてね! 


主だった街を一廻りすると、貴族たちも街の住民たちも俺が神の使いであることを認め始める。神様が奴隷制度を廃止せよというならしかたないと思ってくれるようになったのだ。


当然ながら、イスパニアのフェリペ2世や、教皇のユリウス3世の怒りは頂点に達していく。


1555年春 24歳


蝦夷丸艦隊28隻がリスボンにやって来る。


さっそく港に集積した石炭で急いで補給を行う。水や食料の補給も行いながら、海兵にはリスボンで10日間の休養を取らせる。艦隊には、明智光秀と特殊部隊1600人が乗船している。残りの隊員はアメリカ大陸のゲリラ部隊の指導をしている。


福はホウジョウシティ(メキシコシティ)で後進の指導に当たっている。分からないところは、手紙像で光秀に確認している。弟子であり妻でもあるというのは、変わった夫婦かもしれないな。


サン・ジョルジュ城にいる俺の妻は、マリア、サラ、千代女だ。他の妻と子供たちはベルクルス城で留守番だ。まだまだ、ヨーロッパがどうなるかわからないからね。


それとルイーズ、シャルル、護衛のレオンとミシェルのフランス組もやってきている。ルイーズは看護婦として光秀を手伝うとともに、ポルトガルで採用する看護婦の指導をしてくれるらしい。


確かにルイーズが教えてくれた方が、ポルトガルで採用する看護婦の指導はうまくいきそうだ。シャルルは光秀の助手をしながら医者の猛勉強中だ。


海兵たちに与えた10日間の休養が終わる。さっそく次の行動に移る。

イスパニアのカディス港の攻撃だ。ここを押さえれば地中海の出入り口のジブラルタル海峡を押さえることができるのだ。


イスパニアとの平和的解決は難しいだろう。どうせイスパニアや教皇は、十字軍的な大軍を集めて侵攻して来るのは間違いない。やるところまでやるしかないのだ! そういうことなら、リスボンで十字軍を待ち受けるより、イスパニアの領地で攻防戦をする方がいい。戦闘でリスボンの街がめちゃくちゃになるからね。


そんなことを考えているうちに、カディス港に到着する。


カディス港にいるイスパニア艦隊10隻を沈めるとともに、港に作られた要塞を迫撃砲で破壊する。上陸して、十字軍の大軍を迎撃するのに適した場所を探し回る。その結果、サン・ペドロ川が海に注ぐ場所に、川に沿って長さ200mの正方形型の要塞を作る。2重の城壁を高さは10mで作る。


次のいくさを、ヨーロッパ最終戦にしたい。今度も敵を集められるだけ集めて始末していくことになるのかな。


ここまで、お読みいただきありがとうございます。


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