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戦国時代の忍者に転生させられちゃいました。しかたないので伊賀を救い、日の本の民も救います。  作者: ゲンタ


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ポルトガルの新たな使者2

「我らを支援いただけるのであれば、私が責任を持ってポルトガル国における奴隷制度を禁止させます。現在インド総督をやっているアフォンソ・デ・ノローニャにも必ず従わせます」


「マリア王女! エステヴァン・ダ・ガマ殿! ここで約束したことは重いですぞ! 裏切れば死を持って償っていただくことになるぞ!」


「分かっております」と2人が頷く。


「支援を決める前に確認しなければならないことがある。ポルトガル奪還のための行動を起こせば、イスパニアは『ジョアン3世王の命を救いたければ降伏せよ』と、あなた達に要求するはずだ。王女はどう決断するのだ?」


「王は覚悟しているはずです。私は降伏など絶対にしません!」

「王女! よろしいのですか?」


「エステヴァン! あなた達に命を懸けさせるのです。王女としてここで決断します。王の命を助けるための降伏はありえません。この場で神に誓います」


「王女の覚悟は確認しました。ではこうしましょう。日本は、マリア・デ・ポルトガル女王を代表とするポルトガル解放軍を傘下とする。傘下とした解放軍には日本から武器と食料を援助する」


「大執政官様! 我らへのご支援、ありがとうございます」とマリア。


「今後の具体的な話をする前に、インド周辺に関係した話をしておく。我らの傘下となったからこそ話せる内容だ。他言は無用だ! 日本はオスマン帝国と同盟を結ぶことにしている。ヨーロッパの国々を、オスマン帝国に地中海側から牽制してもらう」


「オスマン帝国との同盟締結に向けて、インド周辺でポルトガルが支配している港をオスマン帝国とともに占領する予定にしている。我らの要請に基づいて、ヨーロッパの国々をオスマン帝国に牽制してもらう見返りとして、占領したポルトガル領は全てオスマン帝国に渡すことも決めているのだ」


「何と! そのようなことまで話を進めていらっしゃるのですか?」

2人が驚いている。


「我らの傘下に入ったからには、ポルトガル解放軍はインド周辺のポルトガル領を、オスマン帝国に明け渡してもらうよう説得してほしいのだ。無用な争いは避けたいからな。インド総督と連絡取る方法は後で説明する。豊穣神様の加護により、それが可能なのだ」


「仮にインド総督が明け渡しに反対し、インド領で頑張って抵抗したとしても、インドの胡椒を売る相手はいないはずだ」


「おっしゃるとおりです」とマリア。


「アメリカ大陸についてだが、来年あたりには全てのイスパニア人は大陸から追い出されることになるだろう。いずれイスパニア領となるブラジルも同じことだ」


「なぜそうなるのですか?」とマリア。

「我らが支援する奴隷解放組織インティが動いているからだ! 既にパナマとペルーにはイスパニア人はいない」


「イスパニアは既に力を失いつつあるのですね!」とマリア。

「その通りだ。エステヴァン! 30隻の艦隊に何人の兵士が乗っている?」


「約3000人の兵士がいます」

「我らが兵の訓練を行おう! 武器も支援しよう。奴隷解放組織インティも我らが訓練したのだ。今や無敵のゲリラ軍となっている」


「ゲリラ軍とは何ですか?」


「自分たちが有利に戦える状況を作るか、あるいはそういう場所に敵を誘い込んで敵を殲滅する戦い方を得意とする。敵味方がそれぞれ陣を組んで戦うような戦い方はしないのだ。日本には古くから忍といわれる者たちがいる。その者たちの戦い方だ。1000人も兵がいれば、万の兵と戦うこともできるのだ」


「どうだ、やるか? もちろん訓練は厳しいぞ!」

「ポルトガルを取り戻す戦いです。どんなに厳しくても頑張ります!」


30隻の艦隊は、スペリオール港で修理を行っている。当然、隔壁構造に改良する。大型銃の提供はしない。その代わり、砲塔を、ギアを使って縦にも横にも回転できるように改造する。


兵3000人は特殊部隊が指導している。もう慣れたものだ。厳しい訓練だが、ポルトガル解放軍は死にそうになりながら食らいついている。


半年もしっかりと訓練すれば使い物になるレベルに達するだろう。軍の名前はポルトガル解放軍ソウだ。グアナたちと一緒で日本の国旗から太陽の名前をつけたらしい。武器は着剣付き散弾銃だ。山間部で身を隠す方法や、いろいろなトラップの作り方についても教え込んでいる。


ポルトガル解放軍には、特殊部隊と同じ仕様の迷彩服とヘルメットをプレゼントしておいた。


天文23年(1554年秋)23歳


インドでのことは、信長に全て一任している。彼らは、オスマン帝国との交渉も上手くやってくれているみたいだ。幸隆もいるからな。やっぱり優秀だ! 前世の歴史だと、信長は尾張をまとめるのに四苦八苦している頃かな。


インドのポルトガル領にいるポルトガル人たちは、アフリカ大陸東側のモザンビーク島にガレオン船で順次移動中だそうだ。


ポルトガル解放軍を傘下にしてしまったからには、この人たちの将来も考えないといけないな。やることがどんどん増えるぞ! 解放軍によるポルトガル本国の奪還が上手くいかなければ、北アメリカ大陸(アメリカ合衆国)で彼らを受け入れられるよう準備が必要だな。


ここまで、お読みいただきありがとうございます。


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