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戦国時代の忍者に転生させられちゃいました。しかたないので伊賀を救い、日の本の民も救います。  作者: ゲンタ


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新パナマ運河2

「やらなければ、こちらがやられてしまいます。このままヨーロッパのやりたいようにさせていれば、ヨーロッパの国々に都合の良い世界秩序が出来上がってしまいます。日本のような小さな島国には生き辛い世界となるでしょう」


「それに東南アジアでは、信長がポルトガルと戦いながら、マラッカまで攻め込もうとしています。もういくさは、とっくに始まっているのです」


「まずは、アカプルコから蝦夷丸を出航させ、パナマ港に停泊しているイスパニア船を沈めます。その後はスペリオール湖の近くまで戻り天変地異を待ちます」


「パナマでは船を沈めるだけでなく、街を砲撃して壊滅させればいいのではないですか?」と氏康。


「パナマには兵でないイスパニア人や、奴隷にされたインカ帝国の民も含め、数千人が暮らしているのです」


「そうか。街の砲撃は控えたほうが良さそうですね。立ち枯れさせて、民が自然といなくなってくれるのが上策ですね」


「そう思います。いくさにおいて、兵の命のやり取りは仕方ないことです。しかし兵でない民を巻き込むいくさはなるべく避けたいです」


「続けます。スペリオール湖側の守りは藤堂虎高に任せます。アルバラド湖側の守りは豊穣氏親殿に任せます」


「氏親の配下には、北条綱成に加え、旧武田家の秋山虎繁あきやま とらしげ馬場信春ばば のぶはるもいるからな安心ですぞ」


何だ! 氏親の奴! ちゃっかり良い人材をゲットしているじゃないか。


「私は、当面アルバラド湖にいることが多くなると思います。氏康殿はアステカ領執政官として、クアウテモック2世とともにアステカ領全土を治めてください。立場は私の代理です」


「クアウテモック2世! 氏康殿は大きな国を治めた経験がある。参考になることは、どんどん取り入れてほしい。大道寺政繁殿は、アカプルコをお願いします。藤林保正は私の側に戻します」


「氏康殿、いきなり国を運営することになり、どうすれば良いのか戸惑いだらけなのが現状です。いろいろと教えて下さい」とクアウテモック2世。

「こちらこそ微力ながら、お手伝いさせていただきます」


「スペリオール湖とアルバラド湖に要塞都市を築いた後についてですが、この島々を攻略します。なるべく兵でない人間は殺したくないので、特殊部隊に活躍してもらおうと思います。最初の攻略は、このサント・ドミンゴです。イスパニアの中継拠点になります」


「30日後、特殊部隊1500人はアルバラド湖の西岸近くで待機していてほしい。私はアカプルコで蝦夷丸に乗船する。政繁殿はアカプルコまで同行ください。アカプルコのことは保正から引き継いでほしい」


ホウジョウシティ(メキシコシティ)を出る前に、俺が持っている手紙像は氏康殿に渡しておいた。もちろん使い方も説明しておいた。今後は、ルーシーに預けている手紙像を使うことにする。


……10日が経過……


「定隆、我らを含む5隻はスペリオール湖に行く前に、パナマに行って船を沈めるぞ。航行については石炭をできる限り温存し、なるべく帆走で頼む。残り25隻はスペリオール湖の手前で待機させておいてくれ」


「了解しました! 各艦に連絡!」


「大執政官様、アカプルコには蝦夷丸を残さないでいいのですか?」

「敵船による攻撃の可能性は低い。もしあったとしても、陸から大型ライフルと迫撃砲で攻撃すれば十分防衛できるはずだ」


……蝦夷丸の旗艦……


「パナマの街が見えてきました」


「戦闘準備」

「了解しました! 各艦に連絡!」


港には、ガレオン船が2隻停泊している。


「定隆、ガレオン船を沈めるぞ。風向きもいいし、海上強襲隊で片付けよう」

「了解しました! 各艦に連絡!」


20人の海上強襲隊が、ガレオン船に向かう。


「あの板切れに乗った奴らはどうしたらいい?」

「艦長、あんな奴ら放っておきましょう!」


「銃と弓の用意をさせておけ! それで十分だろ」

「艦長、あいつら銃と弓が当たらない距離で止まりました」


「艦を当てて、踏み潰してしまえ」

「了解しました」


海上強襲隊は、ガレオン船が150mまで近づいたところでグレネードランチャーの引き金を引く。20発のグレネード弾がガレオン船に向かって飛んでいく。


ダーン! ダーン! ダーン! ダーン! ダーン! ダーン!


イスパニアのガレオン船の船体に空いた穴から浸水が始まる。やがて船が沈没していく。

これで、大西洋側のポルトベロ港を使えなくすればパナマは陸の孤島になる。


「定隆、海上強襲隊を回収したら、スペリオール湖に向けて出発だ」

「了解しました! 各艦に連絡!」


「定隆、豊穣神様が言われた30日後には、まだ十分時間がある。行きと同じく石炭を温存し、なるべく帆走にせよ」

「了解しました! 各艦に連絡!」


のんびりスペリオール湖に向かったのだが、天変地異が起こる2日前にはスペリオール湖沖に到着し、25隻の蝦夷丸と合流する。


「天変地異が起こると、大きな波が起こるかもしれない。定隆に任せる、地形を見て安全そうな所で待機させよ。」

「了解しました! 各艦に連絡!」


豊穣神様との約束の日になる。特に大波とか起こらなかった。しばらく様子を見て1隻を偵察に行かせる。戻って来た艦から『船の通り道ができている』という報告をもらう。さすが神様、どうやったのか分からないが、大波を起こすことなく水路を作ったようだ。


「定隆、旗艦のみスペリオール湖に向かう。残り蝦夷丸29隻はここで暫し待機だ」

「了解しました! 各艦に連絡!」


「この旗艦をスペリオール湖の岸に近づけろ。俺、定隆、保正、護衛で上陸する。上陸したら、要塞都市を作りやすそうな場所を探す」


旗艦をスペリオール湖の岸に近づけ、短艇たんていを蝦夷丸から降ろす。旗艦はその位置で待機させる。スペリオール湖の東側の山に囲まれた場所が目指す場所となる。この場所であれば、アカプルコと同様、要所に防御壁を築けば、港を要塞化できるのだ。





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