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戦国時代の忍者に転生させられちゃいました。しかたないので伊賀を救い、日の本の民も救います。  作者: ゲンタ


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新たなる国作り2

この国が新しき国に変わったことを民に示す必要がある。後奈良天皇とも相談した。やはり京の御所を尾張に移そうということになったのだ。


「どのような御所がお望みでしょうか」

「蝦夷王国のような建物が良いと思うぞ」という答えが後奈良天皇から返ってくる。

普光からの文で、蝦夷王国の王宮について、詳しく聞いているのかもしれないな。


これからはヨーロッパの国々の使者を迎えることがあるかもしれない。であるなら、間違っても蛮族の国などと思われないよう、立派な建物にする必要があるだろう。


建設には、至高の匠スキルは使わない。というか使えない。大執政官になった以上、国民から常に見られる立場になってしまったからだ。俺が神の使いみたいに思われると、この国は豊穣神様を崇める宗教国家になってしまうからな。やっぱり民主主義に発展していく方が好ましいだろう。


それに御所建設は、国民が大注目する工事だからね。黒鍬衆くろくわしゅうたちの晴れ舞台でもある。彼らは蝦夷王国の宮殿も見学しているから大丈夫だろう。きっと日本の職人たちによって、和洋折衷のすごい御所が建てられると思う。


そうか! 黒鍬衆という呼び方もそろそろ止めよう。名前は黒鍬建設がいいかな。黒鍬善右衛門を社長にしよう。


庭園についても、洋風と和風の両方を取り入れてほしいのだが、洋風の方は難しいかな。そうだ、サラがいるじゃないか! 洋風庭園のイメージ図を彼女に描いてもらえばいい。


御所の建設だが、サクサク進んでいるようだ。古き伝統に則れとか、いらないことを言いそうな公家がいなくなったからだな。今はとにかく急いでいる! やっても地鎮祭くらいにしておいてくれ。時間がないのだ。


神事に必要な建物とかもあるだろう。そういうのは、後で時間を掛けてじっくり作ってほしい。もっと国が落ち着いてきたら、朝廷の伝統行事もきちんとやるつもりだからね。とにかく、今は国作りが大事、体制づくりが大事、民の意識改革が大事。


それ以外は全部後回しだ。


ところで、建物の駆体部分は質実剛健で問題ないのだが、心配なのはデザインだな。建物内部や、庭園の造作だけど、黒鍬建設の連中は上手く作れるのかな? やっぱり心配だな。


この建物は政治的にも、外交的にも立派に仕上げないとダメなやつなのだ。普光とサラを連れて、建設現場を時々見に行こう。


それと日本のまつりごとを行うための政庁本部の建設も必要だ。こちらも政治的にも、外交的にも立派に仕上げないといけない。黒鍬建設! 頑張ってくれよ。


他にも建てないといけない重要な建物がいくつもある。建設大臣を誰かに指名して、丸投げしたい。もう疲れた。秀吉が生きていてくれたらピッタリなのだけどな。


ふと思ったのだが、この場所を首都にするなら調和の取れた街作りが必要だよな。しかし御所と政庁という、重要な建物を2棟も作り始めてしまったな。場所は良かったのかな? 道路はどうする? 上下水道は? マズイぞ! マズイ!


そういえば、この時代の人に調和の取れた街作りとか分かるはずがないよな。住めれば良い! 使えれば良い! 贅沢はダメとか、勝手に自粛し始めるよな。絶対変な街並みになる!


俺も都市計画というか、都市景観というか、門外漢だしな……

元の世界の東京は参考になるかな?……あれは、あんまり参考にならないか! ごちゃごちゃしていたからな。


やっぱりサラだな! 彼女に聞こう、彼女に母国の街並みを絵にしてもらえば良い。いや、彼女に丸投げするかな。王族だったのだから、できるんじゃないかな? とにかく人が足らない。


天文19年(1550年夏)19歳


中国と九州には、内政を担当できる家臣をなんとか送り込むことができた。しかし、小大名の小領地ごとに、内政を担当できる家臣を送り込んでいるので、やはり人手不足が続いている。


山とか河で区分けされている大名の領地ごとに統治する意味はまったくないのだ! こうなったら、意味のない区分けは止めよう。元の世界でも、県や市とかの単位で細かく分割されていたな。それぞれに、県知事とか市長とかいたりして……無駄だと思っていたぞ。


俺が自由にできるのだから、大名の領地の区分けなんか、全部撤廃することにする。どうせ小さな島国なのだ。九州は北と南に分け、北九州と南九州という2つのブロックに分けて州知事が統治すればいい。


同じように、中国州、畿内州、四国州、北陸州、東海州、信越州、北関東州、南関東州というようなブロック分けにするか。


そして州ブロックごとに州庁を作ろう。この州庁を中心に都市を形成し、州庁がある都市間を結ぶ幹線道路を作る。それが出来上がれば、こんどは州庁がある都市から、スター型に衛星都市を作っていけばいいだろう。


こうしておけば、州庁がある都市に自然と人が集中するはずだ。当然公共サービス、施設建設も安上がりで済むはずだ。


都市計画が終わり、必要な建物や道路や上下水道などの建設が終わるまでは、取り敢えず使えそうな城を、仮の州庁として活用することにしている。城はいくさ用に作られているから、使い勝手が悪いと苦情が出ている。


同時に人口調査や戸籍作成も始める。本当にいろいろあるぞ。やることが。


ここまで、お読みいただきありがとうございます。


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