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《変な先輩》  作者: 雪
3/6

《変な先輩3》

僕には変な先輩がいる。


東京スカイツリーが建築されてから一年後にその存在を知った情報にも結婚にも乗り遅れてしまった先輩だ。ちなみに東京タワーは知っているらしい。


先輩が携帯電話を機種変更しに行った時の話だ。お昼ご飯を奢ってくれるという誘い文句に乗って僕もついて行った。


某携帯ショップに入店した。担当は可愛らしい女性の方だった。早速、機種を決める。こだわりがないのか勧められるがままの機種を決めていく。店員さんと何やら和やかに会話をしながら淡々と手続きを済ませて行く。


あれ…?


その辺りで僕はおかしいと思った。

(何故、何も起きない。先輩と居るのに事件が起きないことはない。先輩と一緒ならコナン君並みに事件に遭遇するのに。)


しかし順調に行っている。

(まずい。このままじゃ土産話しがないままだ。)

なんて思っていたその時、何やら長々と説明された後にタブレットに署名をするように言われていた。

そして彼はやってくれた。


タッチペンを意気揚々と持ち、ものすごい自信ありげな字で書いたのだ。


自分の名前をひらがなで。



どうせなら何年何組かまで書いた方が良いのでは?とツッコミたくなったがコンビとは思われたくなかったのでやめた。


お昼ごはんを食べながら「何で平仮名?」と聞くと「タブレットに名前書くの初めてでテンパった。」と言っていた。

後日知ったのだが、署名はひらがなでも問題ないらしい。まさか、先輩きっかけで知識を得ることになるとは…。



僕は先輩が好きだ。遅刻しそうになり急いでコンビニでT字カミソリを買いジェルをつけずに髭を剃ってしまい血だらけになる先輩が好きなのだ。


ありがとう先輩。これからもよろしく。

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