14 調査隊
数日後『森の牙』からの報告により魔物の異常発生の調査隊が出る事に決まり
俺達もその調査隊に加わる事にした。
その受付を済ませたその日に
又ギルドマスターから呼び出しが有り又例の部屋にジョイと二人で居た。
何か又怒られるような事した覚えが無いんだけどここへ来るとつい緊張する。
「シフォン調査隊の参加希望を出したそうだが。
今回は、あくまで調査討伐では無い事を良く覚えて置く様に。
それから一つ聞きたい事が有るのだが。」
「はい、何でしょうか」
「シフォンと何時も一緒に行動してる娘が居るな。あれは、一体何者だ?」
「彼女は、私の付き人で友人の」
「そんな事を聞いていない、人か人外かと聞いているんだ。」
「どう言う事ですか?」
「あれは、悪魔じゃ無いのか?」
「・・・」
「今もドアの外に居るんだろ、呼んでくれ。」
そう言われドアを開けてレイラを中に入れ小声で。
「レイラ悪魔だってバレちゃったみたい。」
「じゃ殺る?」
「絶対ダメ! 彼 ロイとも友達だった様だし思い切って貴方の事話そうと思うけど。」
「私は、シフォンに全てまかせるわ」
そのまま二人してジョイの向かい席へ座ると
直ぐにジョイからレイラへ質問が飛んだ。
「まずは、君の名前を聞こうか。」
レイラが俺の方へ視線を送って来たので黙って頷く。
「私は、レイラよ」
「一体君は、何者なんだ。」
「私は、悪魔、召喚悪魔よ。」
「誰に呼び出された?目的は、何だ?」
「私を呼び出したのは、メイリよ。目的なんて決まってるじゃないシフォンを守る事そしてシフォンの指示に従う事。」
「レイラその他には、何もないのか?」
「何もかにもそれだけよ。
私のシフォンに手を出す者は容赦しないでもシフォンは、優しくて
そんな事許さないから今はちょっとお仕置きする位にしてるけれどね。」
「シフォンするとだ、始めて会った時の君の説明に矛盾が出て来るんだがどうゆう事か教えてくれるか?」
「矛盾て・・・」
「シフォンが自分の事を自分で守れるよう強くなる為冒険者になったという事だ。」
しまった。
まさかレイラの正体がバレるなんて思ってなかったからその事考えて無かった。
ロイのボディの事白状するか、でもそうすると俺の正体も・・・
「ジョイ御免なさい確かに嘘をついてたわ。でも自分自身強くなる為と言うのは、間違いない。」
そこで一度言葉を切り一度考えを纏めて。
「実は、家が襲われた時とても大切なものが盗まれそれを取り戻す為各国を巡れるようにクラスCの冒険者を目指したの。」
「その大切な物とは、一体なんだ。それに悪魔が一緒に居るとしてもシフォンがどうやって取り戻せると思って居るんだ。
はっきり言うが君は、まだそこまで実力は、無いだろう?」
「何が盗まれたかは言えない、でもそれが心無い者に使われたなら大変な事になる
ただ幸いなのはそれが誰にでも扱える物じゃない事。
それに・・・」
少し気持ちを落ち着かせてから。
「私には、ロイから授かった力が有る。今使ってるのはその力のほんの一部でしかないわ
それに私自身全力を出すとどうなるかまでは分からないわ。」
そこまで聞いてジョイが一瞬驚いた様子を見せたが直ぐに落ち着きを見せ。
「どうしても何が盗まれたかは、言えないか?」
「・・・」
「分かった。それではレイラは、その為のシフォンの護衛と考えて良いのかな?」
「私は、護衛とばかりとは、考えてないけど・・」
そこでちらっとレイラを見ると俺を察したようでちょっと嬉しそうにしていた。
うん、もうレイラは俺自身友達以上の関係だと思ってるもんな。
「シフォン君は、この王都に無断で悪魔を連れ込んだ罪により
裁判に掛かってもらう事になる。そしてレイラ君は、たった今より討伐対象になる・・・と」
そこまで言い一旦言葉を切ると。
「言わなければならないのだがレイラは、常にシフォンの側に居る様だがそれは、全てシフォンを守る為と考えて良いのだな。」
「勿論よ。さっきも言ったけれど私のシフォンに誰にも手を出させないわ」
「シフォン、君はレイラに余計な殺傷をさせないと誓えるか。」
「はい、その様な事はさせません。ただ家を襲った人達に対しては、約束できませんが。」
「それは、まあ向こうが悪いのだから仕方ないだろうただしその場合は、俺に一言あると嬉しい。
そこでだロイの家を襲った者達の目安は、付いてるのか?ただ無暗やたらに探し回ってる訳でも無いだろう。」
「ある程度の目星は付いてます後は、レイラの探索魔法で見つける事が出来るわ。」
「そうか、しかしそうなると一般人として仕事の時でさえ常にシフォンの側に居るのは、おかしいとなる分けだな。
それに他国に行くとなれば今後レイラが冒険者で有る方が都合が良い事になるか。」
そう独り言を呟くと。
「レイラこれより王都冒険者ギルドマスター権限により君を只今よりクラスD冒険者とする。シフォン
君は、冒険者としてのレイラにルール等を教え彼女に羽目を外し過ぎない様にする事、良いな。」
俺は、思わず。
「ジョイそれではレイラの事は、」
「そのままだレイラ君は、人間だな。」
「・・・」
もう一度ジョイから
「人間かと言ってるんだ。そのまま答えれば良い。」
「そうね、人間よ。」
「うんそれで良い。そう悪魔は存在しないそしてここに居るのは、冒険者シフォンとレイラと言う事になる良いな。
この事は、肝に銘じて置く様に。」
そこで俺は、疑問に感じた事をジョイに聞いて見る
「ジョイ所で何故レイラが悪魔だななんて分かったの。」
「人間だ。」
うーん面倒くさい。
「レイラの事何で分かったの?」
仕方なさそうに渋々ジョイが答えだした。
「以前ロイが雇っていた執事なんだがどうやらそれがロイが召喚した悪魔だったらしい
普通誰も悪魔等に会ったり見る事すら殆どない、その為レイラがその様な存在だと気づく者等殆ど無いだろう
だが俺には、その経験が有る。それに彼の家で毎日の様に会ってたしな。」
「それで気が付いたと」
「ああその雰囲気、気配と言うか存在感と言うか難しい所だがあの執事に近い物が有ったのでな。」
そこまで言って遠い目をしていた。
ロイ~、まあメイリがレイラを召喚したんだロイが別の悪魔を召喚してもおかしく無いか?
何気に背中に冷たい物が流れ落ちるのを感じた。
数日後5つのパーティと一緒に『浄化の森』へと入って行き
暫く森の中を調べているとレイラの探索魔法に引っかかった魔物を見つけ急いでその場へ行くと
オークの群れとその後ろにワーウルフの群れ計約80頭以上の大きな群れを成していた。
「レイラこれだけの数の魔物がもし他のパーティに襲い掛かったらまずいよね。」
「下手したら全滅も有りうるわね。」
「私が足止めしてその間に皆で一度戻り報告と討伐依頼出した方が良いよね。ジョイから煩く偵察だと言われてるからそれ以上の事すると又怒られそうだしね。」
「足止めってシフォン何か良い方法有るの?」
「フフ~ンちょっとね。じゃ~フライ。」
「えっ飛ぶの フライ」
二人して魔物全体が見える高さまで上がり
その魔物達を見下ろしながら。
「暫くの間動けなくすれば良いのならこんなもんかな? 」
そして魔法を行使重力魔法で魔物を皆が離れるまでその場から動けない様に
押さえつける。
「グラビティ」
すると半径300メートル程の木々が
メキメキと嫌な音を立てて倒れ始めそれと同時にその場に居た魔物達は、
半身を土の中に埋められたり木々の下敷きになって動けなくなっていた。
「あっ!力加減間違ったかな~。」
「シフォン確かにこれなら動けないでしょうけど、これって討伐に当たらない?」
頭に片手をやりちょっと照れ笑いをしながら。
「へへへ、ちょっとやり過ぎたかも~。」
「このままだと又ジョイから怒られるわよ。知らないふりして逃げる?」
「それだと直ぐばれるんじゃないかな?だったら一度ここを離れて他のパーティが来た後から知らない振りして戻って来るとか。」
「仕方ないわねそれで行きましょう。どっち道今の音で誰かここに来る筈だから」
そこで探索魔法を展開したレイラが
「えーと一番近くのパーティがここまで来るには、10分も掛からないわね。じゃ直ぐに」
そこまで言いかけて突然レイラが何かに気付いたように。
「見られてる。」
ポケットから折り畳まれた魔道具の弓を取り出しそれを空中に放り投げると
パチパチパチという音と共に元の姿に戻る弓、それを片手で握ると。
「光の矢!」
バシュッと放たれる光の矢一瞬の事だった。
フライで飛んでいる俺達の更にその上空から一羽の大きな鳥がバサバサと大きな音を立てて落ちて来た。
その鳥を空中でキャッチするレイラ。
それを俺に見せて
「魔法を使ってこの鳥の目を通して私達を監視してた。」
それを見ると大柄の猛禽類と言える様な鳥がレイラの手の上に乗っていたが
正直俺には、その鳥が監視していたか等全く分からなかった。
それにしてもレイラが大きく傷つける事無く獲物を射抜くなんて凄い成長だ
最初の頃あんなに大きく傷つけてたのに陰で結構努力してたに違いないな。
それから俺達は、その鳥を見ながら一体誰がこんな事を居ているのか調べたがそこまで
レイラには、分からない様だった。
すると下の方からパキパキという枝の折れる音がしたと思ったら。
「何だこれは、」
とっ言う男性の大きな声。
次に上空を見上げたその男性とその様子を上から見ていた俺達の視線が交差した。
「「「エッ!」」」
しまった!
レイラと監視されてた話に夢中になり逃げ遅れた。
まずい又ジョイの雷が落ちそうだ。




