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12冒険者という者

此方の世界へ来て5ヵ月クラスEの依頼を必死に受け

今現在クラスDへの昇格を目指している。


早くCクラスになりボディを探しに行かなくては、

それには、クラスD昇格条件である依頼数消化及びギルドマスターの評価が必須。


その為時には、1日に2つもの依頼を掛け持ったり丁寧な仕事振りなど気にしながら

毎日過している。


勿論クラスEになってから常にレイラは、俺の側に居る。


そうして忙しくしている間にも冒険者の知り合いは、出来るもので

最近依頼終了後必ずと言って良いほど顔を出すパーティーが居る。


「「「レーイーラーちゃんあ~そびま~しょ~」」」


子供か!


とっ言いたい所をグッと我慢する。


「又来たわね。」


そう言いながら嬉しそうにしてるレイラがそこに居る。


彼らとの出会いは、2週間前に遡る。




その日俺とレイラは、何時もの様に依頼終了後暗くなりかけた道を何処にも寄らずエルカーミに向かっていた。


すると少し前を歩いていた男性が複数の男達に裏路地に連れ込まれるのを見かけ。


「レイラ」


「分かった行こうか。」


そう言いつつ連れ込まれた男性を追いかける。


「シフォンこれ私にやらせて」


「良いけど手加減してね。」


「分かってる。今日は、これを使いたい」


とっ言いつつ手にしたのが手の平大に折りたたまれた魔道具の弓。


「レイナそれダメ!死んじゃう!死んじゃう!」


以前この弓を試し打ちした時の事火の矢は、オークを炭にし水の矢は、お腹に大穴を空け、光の矢は、その足を吹き飛ばした。


レイラが使うと威力が有り過ぎて人には、使えない。


仕方なさそうに


「それじゃこれで」


とっ右手で握りこぶしを作る。


「それなら良いわよ。でもやっぱり手加減は、必要だからね。」


「分かってるわよ」




そして連れ込まれた男性に追い着くと先程の男達に囲まれ脅されて居る所だった。


男達の人数は、5人全員そんなに鍛えてる様には、見えなかったがその中の

3人が手にナイフを持っていた。


そこへレイラが嬉しそうに。


「貴方達なにしてるの?」



その声に男達が振り向くと同時に俺達の後ろから

男の低い声で


「おい!お前らその男を放してやれ。」


男性を囲ってた男達が視線を俺達から後ろに視線を移し一瞬ビクつく。


俺達もその声に後ろを向くと大きな身体をした男達が居た。

その後ろに2人の女性も居たのだがこの時は、気が付かなかった。


一番手前に居た筋肉隆々スキンヘッドで2メートル近い男が俺達の横を素通りして男達に向かって行く。


ニヤニヤ笑いながら


「ここはもう大丈夫だから帰って良いぞ。」


とっ言うなり取り囲んでいた男達を片手でなぎ倒し逃げ道を作ると

囲まれてた男性は、お礼を言いながら逃げて行った。


それを見送るとその大男は、


「お前らこんな事するのは、1回や2回じゃないよな。ちょっとお仕置きしてやるから動くなよ」


そう言われて逃げない訳も無く全員で逃げに徹する男達だったが

大男の後ろに居た残り2人の男達に逃げ道を塞がれアッっという間に4人が叩きのめされた。


そして残りの1人に手を掛けようとしていた大男にレイラが


「待って! せっかく私がやろうとしてたのに。」


そう言いつつイラつきながら大男を跳ね除け


「この男は、私がお仕置きする。」


そしてグーでワンパン。


バッコーン!


ブッ飛ぶ男。


そう正にブッ飛ぶが相応しい言葉通りブッ飛んで行った。


それを見ていた男達がボーゼンとして。


「ねーちゃん名前教えて貰って良いか?」


「レイラよ。」


「レイラちゃんか。良いね。奢るから良ければ一緒に飲まねえか。そっちのねーちゃんも一緒に。」


そうして知り合った冒険者パーティー『森の牙』の面々。


メンバーは、


リーダーのスキンヘッド大男は、エリック主要武器がトマホーク


男性中肉中背栗色短髪名前は、タング 武器は、剣


もう一人の男は、同じく中肉中背金髪ロングのザイード武器は、弓  


女性陣では、可愛らしい小柄な赤い髪をポニーテールにしたマイラ 攻撃魔法



金髪ロング少しクールなフーシェ 得意 回復魔法・探索魔法


計5人のパーティーだ。



そうゴッツイ男3人と女性2人のパーティなのだが

このゴッツイ男達が何故かレイラのファンになったらしく依頼完了後時間が有ると必ずと言って良いほど

誘いに来る。


しかもあのゴッツイ男が可愛らしい声を出しながら誘いに来るなんて

レイラ一体俺の知らない所で何をした!


遊ぶと言ってもお酒を飲んでバカ騒ぎして最後に何時も腕相撲や力自慢をして

レイラに負けて帰るのが恒例となっている。


その時のレイラの勝ち誇った顔に森の牙の男達のしょんぼりした顔

何か違うような気がするのは、俺だけか?


時々マイラやフーシェが交じり何時もうちの男達がすまない等と言いながら

此方は、こちらで女性同士で盛り上がる。


俺も最近慣れた物でそう言う話しにちゃんと着いて行ける様になったので

女心が分かる男になったらしい。


しかしこれは、諸刃の刃になりかねない気がする。


お姉言葉を使う・・・・。



いや!

今は、考えない様にしよう。


そんな彼らだが優秀な冒険者でナリエス王都周辺では、少ない筈の魔物を彼らは結構な確率で狩って来るのだ。


クラスCパーティ『森の牙』ナリエス王都内で飲食店を経営する物にとって無くては、ならないパーティになっている。


なのに「レイラちゃーん」その落差が激しい。





そんな彼らがある日帰って来なかった。









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