11クラスFなのです。
クラスFの仕事は、王都の近くにある『浄化の森』で行われる。
浄化の森とは、実際に浄化されてる訳では無いが、森の中央に
周囲5キロ程の湖が有りその湖が浄化されたかの様に湖底が見えるほど澄んでいるのが
この森の云われになっているが魔物が少ない事もそう呼ばれる要因の一つになっている。
その浄化の森でデリックは、薬草の種類や見つけ方採り方まで事細かに教えてくれた
薬草の種類は、この仮面が有る為分かるが見つけ方は、経験が結構物を言うのかも知れないな
それでも初日から比べ数日後には、自分で結構な量の薬草を見つける事が出来たのは、自分でも驚いてる。
例えば『この薬草は、日陰に』『あの薬草は、この木の近くに』とかふっと頭の中に浮かぶようになっていた
これもこの体のお陰かも知れないな。
そして今日から動物を狩りそして解体。
デリックがウサギを捕まえ解体の仕方を教えてくれてるのだが。
無理!無理!無理!
今だって頭の中で小学校で飼育されてたウサギを思い出し思わず。
「うわっ」
大声を出し後ろへ飛びのいてしまった。
「どうしたシフォンそんな事では、クラスEに上がれないぞ。
よく見て覚えて置け。」
その後自分でもウサギを捕まえる様言われ俺がレイピアでウサギの首元を刺して捕まえるのを見て
デリックも
「おお」
ちょっと良い気分だけど次は、このウサギの解体が待っている。
震える手でナイフを持ち
解体を始めるが中々進まない。
そして何とか最後まで出来た。
「デリック出来た。」
「それで良い。後は、もう少し手早く綺麗に出来る様練習すれば良いだろう。」
それからは、何度もウサギを狩り解体を繰り返し。
その次は、もう少し大きな動物へと移って行った。
しかし始めあんなに気持ち悪いと思っていた解体も今は、当たり前の様にこなす自分に驚く。
俺だってやれば出来るもんだ。
その後は、生き残る為のノウハウや森の中で迷った時の脱出方法等。
又護衛の時の心得、パーティーを組んだ時の意思疎通の大事さ等事細かな事まで及んだ。
冒険者ギルドは、もっと冒険者任せだと思っていたけど初心者冒険者にも教育熱心なんだと思い
聞いて見ると以前は、こんな教育等せず冒険者任せの時代が続いたらしい
しかし余りにも初心者冒険者の死亡率が高く今の形になったとの事。
ただこれは、ナリエス王国だけで他国では、今まで通り冒険者任せの所が殆どらしい。
ナリエス王国こんな所でも王やその取り巻きの優秀性が伺えるな。
クラスFになって2か月この頃になると2人でオークの捕獲にも乗り出し
追い立て役と捕獲役とに分かれたり1人で捕獲をしたりと冒険者として自信も付いて来た。
自分でも驚くけど2ヵ月でここまで出来る様になるとは、思ってなかった。
これもこの体のお陰だ。
何しろ日本に居る頃などこんなに物覚え良く無かったもんな。
そして
間もなく3ヵ月になろうかとする頃
デリックからEクラスへの昇格が許された。
そうそうその間レイラは、何してたかと言うと
やはり俺から離れられず常に遠くから俺達を見ていたらしい。
やっぱり1人になるのは、難しい。




