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109 オアニニス王国へマクセリア編

何時も読んで頂き有難うございます。


少しづつブックマも増え遂に総合評価500超えました!

有難う御座います~~♪

遂に500超え嬉しい~~。


これからも楽しんでもらえる様更新して行きますので今後とも宜しくお願いします。

王都ナリエスから出発して10日後国境を越えオアニニス王国に入ると

馬車の窓から外の風景を見て居たシフォンの目に驚きの光景が入って来た。


「凄い。この整備された道ナリエスや今迄行った国と全然違う。」


「これだけ綺麗に整備されてると普通の馬車の旅でも大分楽になるな」


その道に驚きながら馬を馬車に寄せて勇者もシフォンに話し掛けた。


オアニニスに入ると幅20メートル以上も有る道がセメントの様な物で固められ真っ直ぐに続いて居た

勿論馬も通る為真っ平らと言う分けでは無いが他国と比べると雲泥の差であった。

又シフォンは他国よりも荷馬車と多くすれ違う事に気が付いた。


「シトラル、さっきから沢山の荷馬車とすれ違ってる様だけどオアニニスって何が採れるの?」


「この国は色々ある。ミネリ山にはドワーフが住みそこから採れる鉱石は評判も良いしそのドワーフが作る物もこの国の輸出品の一つだ。農地も広く気候も良い為多くの食物が採れるし海に面して居る国の為

魚の干物や加工品も他国と取引される様だ。兎に角この国は多くの軍を抱えて居ても裕福な国の為

そんなに負担にはなって居ないし。又平時はその軍人にこの様な道の整備をさせ

流通を良くさせて軍人自体国民やこの国を行き来する者達からも親しまれてるからな。」


「ナリエスもこの様に出来ないのかな?」


「ナリエス王国は耕作地も他国よりも少なく鉱山も無い、300年前ロディ達の領地は

アンビス川も近く良い耕作地だったが今では帝国も領土になってしまったからな。

浄化の森も魔物も少なく自国内で消費すると他国へ輸出する程残らない。

しかも海にも面して居ない為魚類は殆ど自国では手に入らない。

しかし代わりに発明品等を開発させてそれらを国益の一部として居る。

他国と比べ恵まれた土地では無いのにあのオスター王はナリエス王国の為良く居やって居ると思うよ。」


「そうか、あのオスター王を始めて見た時、人の良さそうに見えたけど結構凄い人なんだね。」


「人は見かけによらないって事だな。」


そこまで言と何か思い出した様にシトラルが口を

再び開いた。


「ああそうだ。この先を暫く行くと軍の駐屯所が有る筈だ。

そこには兵士や旅人相手の街が出来ているから今日はそこで泊まらないか?」


「賛成。ちょっと早いかも知れないけどそこに泊まって久し振りにお風呂に入りたい。」


「白銀の魔女様私も久しぶりに美味しい物食べたいです。」


「俺も賛成。久し振りにベッドでゆっくり寝たいな。」


エスティアは何も言わずニコニコして居たがミラエスやミナトと同じ様な意見みたいなので

全員賛成と言う事でその駐屯所の街で泊まる事になった。

場所は、ミネリ山の麓で遠くにニシアの森の一部が見える

あの森を抜け国境を超えるとイズミ達の居るミリニシアに行ける筈だ。

今日泊まる街の名は『マクセリア』オアニニスの第3駐屯地を中心に駐屯地の周りを囲むように出来た街で

シフォン達が想像して居た物より二回り程大きな街だった為シフォン達は驚きを隠せなかった。


「これが『マクセリア』だ私が以前来た時より少し大きくなったみたいだが相変わらず賑やかな

街だな。」


シトラルのその言葉の通り街中へ入ると人通りも多く各店の前では値引きを迫る客や

逆に道行く人達に対して客引きに勤しむ人達で賑わって居た。


時々兵士らしき人達が列を成して通るが誰も気に留める事無く

当たり前の様に普通に接して居るのを見るとヤッパリ駐屯地の街なんだと思わせられる。

治安は時々酒場で喧嘩等が有るが兵士が常に街中を歩いて居る為そんな大きな事件も無く

比較的安全な街だとの事だ。

ただ他国から来た者や 素性の知れない者達も多く行き来する為夜中の一人歩きは勧められないとの事だった。


そんなマクセリア内で見つけた宿は侯爵から貰い受けた馬車を預ける為比較的高級と言われる部類の宿に決めた。

風呂は大風呂として男女それぞれ分かれて居て蛇口を捻ればお湯も出る。

この蛇口は時々見かけるがこれはナリエスの発明品と言う事らしい

今迄何度か見かけて居たがシフォンはそれがどんな原理で動いて居るかは分から無かったが

シフォンが初めて宿に泊まった時の事を考えると雲泥の差の宿

何しろあの宿エルカーミでは身体をお湯で拭く事しか出来なかったから

お風呂が有るだけでもありがたい。

それが一度に数十人入れそうな大風呂に蛇口を捻るとお湯が出るなんて凄く贅沢な感じを受けて居た。

そのお風呂もここオアニニスでは、余程の安宿以外では殆どの宿では有るらしい。

それだけ見てもナリエスとの国力差が伺えた。


風呂から出た後寝るにはまだ早いと、その宿を出て近くを散策する事にすると

当たり前の様にミラエスが付いて来て宿周辺の確認をすると言いエスティアも付いて来ていた。

シフォンが着てる物は既に風呂に入った事も有りワンピースの気軽に動ける服を着ていて

エスティアも似た様な軽い服装、ミラエスは何時も通りの服だったがすれ違う人達は

その3人が通ると殆どの人が振り向いて居た。


そして時々声を掛けられるが慣れた様子で断りをいれるシフォンとエスティアだったが

風呂上りしかも見た目美しい女性が3人も歩いて居るとやはり目立つ。

しかも夜と言ってもまだそんなに遅い時間でも無く未だ外には多くの人が出歩いて

飲み屋の前では元気な笑い声が聞えたり少し遅めの食事をしに食堂へ入る人達も多く

その人達の目がその3人に降り注ぐ。


「最近勇者様やミナト達と一緒に歩いてたから気にしてなかったけ

どやっぱり女性だけだと声を掛けられるのね。」


シフォンが少し疲れた様に呟くとミラエスからも


「白銀の魔女様は、お綺麗ですから目立つんですよ。」


「あら、さっき声を掛けられたのは誰かしら?」


そう言って笑うシフォンにミラエスから不満そうに


「私よりずっと綺麗な人が居るのに何ででしょうね。さっきの人見る目無いんですよ。

それより何処か美味しい物でも食べに行きましょうよ。」


その時エスティアがその言葉を遮るかの様に静かにシフォンに近づき


「シフォンさっきから私達監視されてるわ。」


エスティアがこっそりシフォンに耳打ちすると

目だけでそちらの方を示した。

そこには酔っ払いと見られる男達が5人程いたがシフォンからすれば誰が自分達を

見て居るか等分からず。


「エスティア何処?」


「居なくなった!?確かに今まで監視されてたのよ。」


「エスティアの思い違いじゃない?ミラエス誰か分かる?」


「え~っと、御免なさい分からないです。でもエスティアの言う様に私達をずっと見てた者が居るようですが何処かに消えた??」


「どう云う事?ミラエスにも分からない?」


「うん、どう言う分けか近くに居る精霊達も消えたとした言わない。

確かに何かが居て私達を見て居た事に違いないけどそれが男か女かさえ分からない。

もしかしたら人族じゃ無いかも?」


「人族じゃなかったら一体何者だと思う?」


「白銀の魔女様あくまでこれは私だけの考えですよ。多分ですが悪魔か魔族じゃないかと。

少なくても感じからして精霊やエルフじゃない。ドワーフには一瞬にして身を隠すような事は出来ない筈

。勿論人目に着かない様に監視の様な知的行動するから魔物は除外。残るは悪魔と魔族となります。」



「そうか、確かにムストニア王国のシュミットの森に居たミレイユも精霊に干渉できない結界を張ってたわね。」



「そうなんです。でも、魔族と言う線も捨てられないかと思うんですよね。

個人では魔力量や力では悪魔に敵わないけれど数の多さや集団で行動する魔族は、

結構危険だと思いますよ。」


「個人主義の悪魔に集団の魔族どちらにしても厄介な相手になりそうね。

でも、今ミラエスも私も全然気が付かなかったって事は私達に敵意を示して居なかったって事かしら?」


「そうですね。敵意を示されれば流石の私でも分かります。

気が付いたのはエスティアがそれだけ優秀なんだと思いますよ。」


「有難う。でもそれが私の仕事だから。」


エスティアがそう言って微笑むも直ぐ真顔になり


「シフォン例え私達を狙って居ないとしても用心するに越した事は無いと思わ。」


「そうね。帰ったら皆に伝えなくちゃ。それでミラエス?」


そう言ってシフォンがミラエスをチラッと見て微笑むと。


「行きます!行きます!私甘い物が良いです!」


「じゃスイーツの置いてある店に行きましょうか。」


その後宿で勇者達にその話をすると今回はただ親善の為の挨拶とこの国の視察が目的で

殆ど危険度の無い物と思われて居たが

ここで悪魔又は魔族が動き回って居るとなると安穏として居られないという事になった。

そしてシフォン達一行は残り3分の2の道のりを急ぐ事になった。




挿絵(By みてみん)

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