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10冒険者へ


「レイラ今日は、私の冒険者初日で大した事しないから一緒に来なくて大丈夫だって。」


「そんな事分からないじゃない初冒険者なんでしょ。それこそ私が行かなくちゃ」


「初で緊張はしてるけど殆ど説明で終わる様な事言ってたじゃない、一人で大丈夫」


王都に来てから何故か子供のお守でもしてるように何処にでも着いて来るレイラ。

時には、一人の時間が欲しいけど今の状態じゃ難しいだろうな。


しかしこの仮面は、本当便利だ声をかけて来る人は、随分少なくなったし

かけて来てもレイラ狙い。


レイラに声を掛けて来る人の勇気に免じてどうなったかは、言わないけれど

次に又レイラを見かけたら多分逃げ出すんじゃないかな?



受付のシェリさんに着いた事を告げると受付隣の部屋へ案内された


そこには、既に俺の教育係になる中肉中背の金髪を後ろで結わいた男性冒険者の人が待って居た。


「あっ遅れてすみませんシフォンです。」


隣でレイラが遅れてないじゃないと小声で言うがそこは、無視。


「あっ大丈夫俺が早く来ていただけだ。Cクラス冒険者デリックだ」


「あの私の友人がどうしても私の冒険者初日は、

一緒に付いて行くと言って来ちゃったんですが大丈夫ですか?」


「本来本人と2人で話をするのだか君が心配でしょうがないのだろう特別許可するよ。

所でその仮面は、何か有るのかな。もし特に理由もなく被るのなら止めといた方が良いんだが」



やっぱり聞かれるよな。

しょうがない外して見せるか。


手を仮面に掛けるとレイラが


「良いよ外さなくて」


と小さな声で言うけど

そうは、行かないでしょう。


そしておずおずと仮面を外し顔を見せると。



「ああ、確か君ら2人先日の騒ぎの時の、それなら別に構わん俺もあいつ等を説き伏せるのに一苦労したからな、

余計な騒ぎを避ける為なら良しとしよう。」


「有難うございます。」


良し!

まず仮面は、OKと

余計な揉め事は、避けたいもんね。


でも物わかりの良い人で良かった。


その後デリックから覇気のある声で


「これからFクラスからEクラスに上がるまは、俺が言う事が全てだと思ってくれ

君を必ず一人前の冒険者になれるよう基本を叩きこむつもりだ。

Eクラスに上がれば誰も助けてくれない生死収入全て自分の腕に掛かって来る事を忘れ無い様に。」


それを聞き頼もしさを感じたのは、俺だけでは無い筈

っと言ってもレイラしか居ないけど。



この日は、お互いの挨拶と冒険者のルールそして依頼受付から依頼完了までの流れ等通常行う事柄を教えて貰い

本格的な行動は、翌日からとなった為半日空いてしまったが、短剣を持ってない事に気付き

昨日の武器屋で購入。





レイラも


「私も仮面着けようかな~」


と言ってたけど

2人して仮面って怪し過ぎるよね~。


「シフォン仮面は、諦めるけどこれ欲しい。」


レイラの選んだのは、漆黒の弓数か所に魔石が埋め込んで有り

これも魔道具らしい。


見た目カッコいい。

これ俺も欲しいかも?



「すみませんこの弓ってどんな機能が有るんですか?」


すると例の店主が


「これは、魔力を矢として使える弓だ火属性水属性光属性の3種類の矢が魔石内の魔力が尽きるまで自由に使える。

火属性は、相手を燃やし水属性は、貫通力が強く光属性は、他の2つより威力は、低いが速度が格段に速い、素早い相手の足を止めるのに有効だ。

しかも持ち運びに便利な様に小さく折り畳める。」


「折り畳めるって強度や射程距離は、どの位有ります?」


「射程距離は、使う人間の魔力にもよるが200メートル以上は、行く筈だ。強度は、そん所そこらの弓には負けん自信が有るぞ。

それに折り畳められた状態から使える状態にするのにも直ぐ出来るしな。」


そう言って自分の右腕を捲り力こぶを作る店主。


おお~凄い自信。


ってここ何気に凄いお店じゃない?


確かお店の名前が


『俺の店』


思わず笑いそうになるがきっと売る物に自信が有るんだろうな。


「こんな凄い物皆おじさんが作るんですか?」


「おおよ。俺は、ドワーフだからな、物作りには、拘るぜ。

あっそう言えばお嬢ちゃん2回目で俺の名前教えて無かったな。俺は、カイド。

ドワーフカイドって言ったらこの辺じゃ知らない奴は、居ないぜ。宜しくな。」


「おじ・・ゴメン、カイドさん私は、シフォンそしてこっちがレイラ宜しくお願いします。」


「シフォンちゃんにレイラちゃんか。顔もそうだが名前も可愛い名だな。」


「エへへ」


何て答えて良いか分からず苦笑いで逃げる。


「じゃカイドさんこの弓もお願いします。」


「ああ良いけど昨日の仮面と今日の短剣に弓結構掛かってるけど大丈夫かい?」


「それは、大丈夫です。でも、少し負けて貰えれば・・・」


「ああ良いとも、もしそれらに何かあったら持って来い。家は、他店より少し高いがアフターサービスは、万全だからな。」


そう言ってガッハハと笑うカイド。


でもドワーフってもっと小柄なイメージが有ったけど聞き辛くて聞けなかった。

こんな所は、やっぱ日本人なのかな?


さーて明日から本格始動。



レイラは、お留守番しててくれる・・・かな?



まっクラスCまでまだ先、少しでも早くレベルアップ出来るように頑張らねば。


そう思ってる俺の隣でウキウキと今買ったばかりの弓を撫でながら歩くレイラ

こんな姿は、そうそう見られないから俺も思わずニンマリ。


仮面被ってて良かったと思う瞬間であった。

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