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邂逅
「団長!リハ!リハ!はーやーく!」
団長と呼ばれた大男。人の良さ様な顔で団長を呼びに来た少し露出の多い服を着た可愛らしい女の子にペコペコしている。
「君、来るといい」
「えっ、ちょっ……」
いきなり来いだなんて言われてもどうしたらいいかわかんないよ。
「おい、ぼさっとすんな」
つまらなさそうな女が低い声で私を見下ろした。
「はぁ、ごめんなーアイツいっつもあんな感じなの。立てる?」
そう言って手を差し伸べるボサボサ頭。
今気づいたけど私座ってたんだ。ボサボサ頭の手を借りて起き上がる。
「ねぇ、ここ何処?」
「何処って言われてもなあ、誰も知らないんだよ」
「ええ、知らないって何それ」
ボサボサ頭はそれっきりスタスタ歩いて行ってしまう。
取り残された私は宛もないし仕方なしにおっかなびっくりついて行く。