悲劇 あふれる不安
いやー
楽しいですねー
お楽しみください!
真奈美side
うちは世間でいうところのギャル。美容に関してはかなりうるさい人だ。
そのせいでできた友達が・・・いない。
でも、うちには幼馴染がいる。優のこと。
とある日の正午、両親が仕事でいないから、うちはテレビでつまらないニュース番組を見てた。
「政治について知っておくことはいいことだぞ。就職にも役に立つ。」
そんな親父の言葉から、少しずつニュースをみる習慣をつけていた。
<薬品会社インバにて、研究中の薬品が研究所内で漏れだした模様です。この薬品のワクチンの作成が懸念されています。このウィルスの感染経路は、血液感染とされています。感染されている方には近づかないよう注意をお願いします。>
さっきから気がかりだったけど、ニュースの上側、こんなテロップが出ていた。薬品会社インバといえば、超大手の薬品会社でしられてる。私もそこで化粧水を買ったことがあるけど、使い勝手はかなり良かった。そんなインバの研究員がヘマをしてウィルスをばらまいたそう。
そのウィルスについてよく知らないんだけど・・・
そんなことをぼーっと考えてると、インターホンが鳴った。
「誰だろー、N〇Kだったらこr・・・優!」
危うく悪口が出るところだったけど、モニターを見ると優だった。
すごくうれしい。暇だったから公園でも行って話そうと思っていた。
ドアを開けて優に声をかける。
「優!おはよー。いきなりどしたのー?」
「おはよう真奈美。相変わらずの厚化粧ね。家にお邪魔してもらって大丈夫かしら?暑くて・・・」
「いいよー!はい、入ってー。」
優を家に上げて、二人で炭酸飲料を飲みながらニュースを見ていた。
さっきと何も変わらない感じだが、優がいるだけですごく幸せになれる。
「優、上のテロップについて詳しく知ってる?なんか不穏じゃない?」
「そうねぇ・・・私もよくわからないわ。」
長年一緒にいてわかる。優は嘘をついている。嘘をつくときのしぐさは、鼻を抑えて、私から目をそらす。すごく自然にやるから、そんなに関わったことのない人はわからない。
「優・・・ごめんね。」
「・・・大丈夫よ。」
そういった優の顔はすごく悲しそうだった。ニュースが生中継に変わった。
<こちらはインバ本社です。先ほどから入り口で暴動が発生していて、警察だけでは対応しきれない様子です。このウィルスの感染経路は血液感染で、一度感染すると致死率100パーセントの病気になります。
この中継を見ている皆様は、不必要な外出は避け、暴動が発生した付近には近づかないようにお願いします>
生中継を見てわかった。日本は、今かなり危険な状態であることが。
「あーあ、明日の学校休みにならないかな・・・」
「ならないと思うわよ・・・多分。」
「どうする優?うち泊まってく?一人だと心細くない?」
「大丈夫よ。私にもやることがあるから。気遣いありがとうね。」
「えへへ。いつでも来てね。待ってるよ。」
「ええ。ありがとう。それじゃあね。」
優が帰って、さっきの寂しさが戻ってくる。
あーあ、明日学校休みになってほしいなぁー・・・
To be continue..................................
次回に乞うご期待!