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刺客

美結Side

「詰めが甘いのはあなただったみたいだね。」

加寿と冬馬の戦いを陰から見ていたあたしは、加寿が彼を突き落とした後にとあるものを撃ちこみ突き落とした。

撃ち込んだものは・・・

「これもなかなか強いね・・・あとはあの子たちだけ。すぐ終わらせてサンプルを取りに行こうかな。」

筋弛緩剤入りのゴム弾、普通の人間なら撃ち込まれただけで心臓の動きが止まり死ぬ。

そう、「普通の」人間なら。

加寿と冬馬が別格の人間であることはさっきの争いで確認できた。

だからこそここで実験してみることにした。

もしこれで加寿があたしの前に現れたなら、まだ手段はある。

あたしは吹き抜けから加寿が落ちていく様子を一目見て、その場を去った。

__________________

大毅Side

「ワクチン製造室・・・ここか。」

俺たちは血で染まった廊下をできるだけ音が鳴らないように静かに移動していた。

先頭に俺、坂橋、高橋が行き、真ん中にマスター、真奈美、一番後ろに優が来るような配列で進む。

ワクチン製造室につき、カードをスキャンして中に入る。

「これは・・・」

「これがワクチンだ。まだサンプルで全員に効くかはわからない。」

「そんな・・・」

俺がそういうと、みんなうつむいて黙り込んでしまった。

しかし、優がすぐに口を開く。

「ワクチンに適応した場合、加寿のように超人的な力を手に入れるのかしら?」

俺はその問いに自信をもってこう答えた。

「加寿、冬馬のようなケースは稀だ。まず冬馬はあらかじめ感染していた段階での適応者だった。そのため感染が進んでいた箇所がワクチンによって死滅したかのように思ったが、どうもあの様子を見る限り、ウィルスを取り入れたように見える。加寿に関しては根っからの適応者だ。100万分の一の人だ。」

そう、今ここで感染してない誰かがワクチンを入れたところで、感染者になって終わるか、適応して感染を防げるかどちらかしかない。

「だから、加寿になろうとすることは諦めろってことかしら?」

「そうだ。たしかに加寿の体はメリットが多い。頭をつぶされない限りは筋肉が動けなくなったとしてもそれは修復できるはずだ。ただ、力のコントロールは不可能だ。手をつなぐこともできなくなるし、少し殴れば壁なんかすぐ壊れてしまう。」

それを聞いて優は再び質問してきた。

「それはどうでもいいわ。ワクチンの適応者の確率は・・・?」

「・・・今のところは、50パーセントだ。」

「そう・・・」

そう言って優はしばらく考えているようだった。

近くにあった机に座り、足を組んだ。

その時、向かいの机の下から感染者が現れ、優に襲い掛かる。

「くっ・・・!このっ!あああああぁぁ!!」

優は右肩を噛まれるがすぐに腹を蹴り、感染者との距離を離す。

「この!」

坂橋がアサルトライフルを奴の頭に撃ち込み、倒す。

「優!そんな!だめ・・・!!」

真奈美が優に向かって叫ぶ。

息を整えながら優が立ち上がり、落ち着いた様子で話し始めた。

「お父様、研究材料はそろったわよ。私は後悔しないから、取り返しのつかなくなる前に早く・・・!」

有無を言わせぬ圧で俺を見つめ、俺は断ることができなくなった。

「わかった・・・」

注射器を持ってきて、ワクチンを入れる。

真奈美はすでに泣きそうな目で優を見つめている。

「いいか、適応するかはすぐにわかる。5分もいらないだろう。もし・・・適応しなかったら。」

みんなに向けてあらかじめ言っておく。

「そんなの・・・いやだ・・・美香ちゃんもいなくなって・・・優までいなくなったら・・・」

「真奈美、大丈夫よ。あたしたちでどんな困難も乗り越えてきたじゃない。大丈夫。」

言い聞かせるように優が真奈美に言って、抱きしめる。

真奈美は抱き返し、ついに離れた。

「行くぞ・・・」

俺は優の腕に注射器を刺し込み、ワクチンを入れる。

「っ・・・くっ・・・」

優はその場に倒れ、目を閉じた。

「優!」

真奈美が駆け寄ってくるが、俺がそれを制止した。

「まだわからない。しばらく待て。」

俺が指示を仰いだ時、扉が開く音がした。

「おやおや?ピンチかな?ピンチはチャンス。あたしがあなたたちのこと殺すから。」

扉の先には、両手にハンドガンを持った美結が立っていた。


To Be continue.............
































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