避難所からの脱出
なかなか内容充実させました。
ストーリーの交差って興奮しますよね。
参考にしました。
牧人Side
大毅さんたちと解散した後、部屋に戻ってゆっくりしていた。
「どうも落ち着かないなぁ。やっぱ自分の部屋が一番。」
美香がかなえられないことを言う。俺は言った。
「俺だってそうだ。自分の部屋で、炭酸飲料コップに注いでさ、ポテチとチョコ用意してパソコンのモニターで笑ってる。そんな生活に戻りてえよ。」
「そうだよね。」
「でも、そんな生活はもう来ないんだよな・・・多分」
ワクチンが作られてるとは聞いた。一か月以内。
そう聞かされたのに、予定よりも研究が進まず、三年はかかってしまうという悲劇。
果たして三年後、俺たちは生きてるのだろうか?
「まぁさぁ、そんなに感傷的にならなくていいでしょぉ?先をみて絶望するよりもぉ、今を生きることが先決のはずだよぉ。」
美結がそういう。
その通りだ、俺たちは今を生きなければならない。それに、噛まれなければ感染はしないはずだ。
「これからは、気を付けて生活していこう。」
「「「了解」」」
そう思った、矢先のことだった・・・
_______
そんな話をした後、俺は一服するために喫煙室へ行こうとした。
「んじゃ、俺は散歩してくるよ。すぐ帰ってくる。」
「うん。気を付けてね。」
「あぁ。」
しばらく歩いていると、見慣れた人影が見えた。
「あれは、大毅さんか。ん・・・?子供が・・・」
大毅さんの下に、首をかみちぎられた子供と、かみちぎったであろう犬が倒れていた。
子供はまだ生きている様子だった。しかしもう長くはないだろう。
「・ん!大丈夫!?」
「・・・さん、すまない・・・ためだ」
「やめて!まだ生きてるから!」
パアンッ
うまく聞き取れなかったが、大毅さんが子供を射殺したようだ。
賢明な判断だ。しかし、母親の気持ちは・・・
それはそうとして、さっき銃声が重なったような気がする・・・
「ケエエエエエエエエエエエン!!!」
俺は気まずくなってその場を後にした。
________
美香Side
胸騒ぎがする。
外が騒がしく、犬の吠える音がやまない。そして悲鳴、銃声も鳴りやまない。
「ねぇ美結ちゃん、外が騒がしくない?」
「ね~。始まっちゃったかなぁ?」
「始まった?感染のこと?」
「そうだねぇ。どこかの犬が感染してたんでしょぉ?思ったよりも早い崩壊だったけどねぇ。」
「まるで知ってるような口ぶりだけど、何者なの?」
私は思わず問う。失礼なのはわかっている。
その質問に美結ちゃんは、
「秘密だよ。誰にも教えられないの。とりあえず、私についてきて。絶対に犬にかまれないように。」
口調が変わり、ピリッとした衝撃を覚える。
「う、うん。」
「溜畑さん、起きて!脱出するよ!」
「・・・ん?何があったんだ・・・」
「そんな説明する時間はない!急ぐよ。」
「わかった。行こう」
ドアを開けると、目の前には案の定地獄が広がっていた。
壁に広がる血しぶき、目の前の死体、そして・・・
「ワン!ワンワン!グルルルルル・・・」
人の肉を咥えた犬がいた。
「ほら!美香ちゃんっ。固まってる時間はない!」
「あ・・・・うん・・・」
うまく声が出せなかったけど、美結ちゃんに引っ張られて連れて行かれた。
そして突き当りに出たころ・・・
「ったく!どうなってやがる。早く美香のところに行かなければ・・・美香!」
牧人と再会することができた。私はその喜びで、牧人に抱き着いてしまった。
「牧人!怖かったっ。」
「おいおい。脱出してからな。美結さん、次どこ行けば?」
「そうだなぁ。私はここで時間稼ぎをするから、屋上のヘリポートに行って。必ず行くからぁ。」
「そんな・・・戻ってくる保証がないじゃないですか」
「大丈夫だよぉ。絶対に戻ってくるからぁ。」
「信じますよ。必ず来てください。」
「はぁい。」
牧人と美結の会話が終わったあとすぐ、私たちは階段を駆け上がった。
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牧人Side
「信じますよ。必ず来てください。」
「はぁい。」
美結さんが時間稼ぎをしている間に、一人も欠けないように屋上のヘリポートへ向かうことが俺の役目だ。
「いくぞ。おいてかれるなよ!」
「うん!」
「わかった。」
・・・・・・
「はぁ・・・はぁ・・・もう少し・・・」
階段を駆け上がり、俺たちは疲れ果てていた。しかし、あと一階上がれば屋上のヘリポートにたどり着く。
「キャアア!痛い!」
「美香!どうし・・・」
美香の悲鳴が聞こえ、振り向くと、そこには・・・
「ガルルルル・・・」
美香にかみつく感染した犬と、腕に犬をぶら下げた美香だった。
「離せこのクソ犬!死ねっ」
俺は犬を思い切り蹴り上げ、階段に突き落とした。
その一撃が効いたのか、犬はぐったりして動かなくなる。
「美香!頑張れ!もう少しだ。」
「もう噛まれたし・・・時間の問題だよ・・・」
「溜畑さん!先行って。事情を話してきて。」
「わかった。」
溜畑さんはそう言って、屋上へ急いだ。
「美香・・・大丈夫だ。まだ進行は遅らせられる。あきらめるな!それに・・・」
「それに・・・?」
「俺じゃお前を殺せない・・・」
「駄目だよ・・・ヘリには乗れないよ・・・」
「なんのために美結さんが時間稼ぎしてくれたと思ったんだよ!うじうじ考えるな!後で考えるぞ!」
「・・・」
「ほら、行くぞ。立てるか?」
「・・・うん。」
美結さんは、いつ来るのだろう・・・
胸騒ぎを抑えられないまま、美香と一緒に屋上へと向かった。
__
美結Side
「はぁい。」
行ったか。
はぁ。自衛隊なのに国民を助けることさえできないなんて、自衛隊失格だよ・・・
あの人たちは、しっかり屋上につけるかな。
でも・・・・・・・
いまはそんなこと考えてる暇はないから、本気で時間稼ぎをしないと。
そんなこと考えてると、すぐ先に人影が見えた。
ん?あれはどこかで見たことがある。
「ねぇ、あの人。」
「・・・美結、か。」
「おぉ、これはこれは。大毅さんに加寿さん。それと真奈美さんじゃないですかぁ。おくれたの?」
「まだそのねちっこいしゃべり方か。ったく」
「嫌だった?ごめんね、みんなに急いでやってほしいことがある。」
「なんだ?」
「ここで、時間稼ぎして。感染者ができるだけ少なくなるように。」
「少し、時間を、くれ。」
「できるだけ早めにしてね。もうヘリ出ちゃうから。」
「あぁ。」
そしてみんなは輪になって話し合いを始めた。
そして三十秒ほど、都合よく感染者も来ないまま、話し合いは終わった。
「すまない、時間をとった。結果は美結と真奈美は先に行かせる。男の俺と加寿が残って、助太刀する。」
「わかった。早く行動して。もう来るよ!」
そういうと感染者が、のろのろと角から現れ始めた。
「優、行くよ!」
「ええ。行きましょう。」
・・・・
「美結!後ろ!」
「え?」
「ヴヴヴヴヴヴ・・・」
いつの間にか後ろにいた感染者に噛まれそうになっていた。
間一髪・・・・
「はっ!・・・間に合った。」
「ありがとう。」
加寿に助けてもらった。
「ふぅ・・・あらかた片付いたな。」
時間稼ぎで体感時間に十分程度、実際は五分くらいかな?
「もう時間がないよ!急ごう。」
「ああ。行くぞ!」
そして私たちも、階段を駆け上がった。
__
屋上にて
屋上にあるヘリの数は三台。全員を乗せることはできないようだ。
命からがら生き延びた人、生きる気力がもうない人、どうしても生き延びたい人などが、悲願している。
その中に、とある集団がいた。
「美香ちゃん!」
屋上のドアが開き、開けた本人が言った第一声がそれだった。
「この声は・・・?」
「大毅さんたちの仲間だ。時間稼ぎはできたのか・・・?」
「聞いてみよう・・・。」
美香は、優にここにいるという合図を出す。
それに気づいた優はそこへ急ぐ。
どうやらもう一人いるようだ。
「えーと、名前は・・・」
「優よ。こっちは真奈美。堅苦しいのは嫌いだから、そう呼んで。あなたが美香よね?」
「うん。美結ちゃんは・・・?」
美香のその質問に、優の後ろにいた真奈美が答える。
「美結さんは大毅さんたちと時間稼ぎしてる。すぐ来ると思うんだけど・・・」
真奈美のその発言に反応したのは牧人だった。
「参戦したのか・・・あの人たち・・・」
「大丈夫よ。あの人たちは先鋭部隊の中でもトップレベルの人だから。死にはしないわ。」
「それならよかった。」
そんな会話をしていると、スピーカーから声が聞こえてきた。
『こちらのヘリ、抽選で20名、乗せることが可能だ。ただいまより、抽選を開始する。』
その放送には、不満を持たざるを得なかった。
「20人!?そんな・・・」
真奈美は思ったよりショックを受けている。
「ありえねえよ。ここに居残りの人はどうするってんだ。」
牧人がごもっともな大声を上げる。
その声が聞こえたのかスピーカーの声の主は答える。
『抽選に外れた方はのちに来る本部からの救援を待ちなさい。食料はしっかり食糧庫にある。屋上にいれば襲われる心配はないだろう。』
「どうも腑に置ちないな。助かる見込みがない・・・」
牧人の言うとおりだ。
この人数ともなれば、飢餓の心配もある。しかも、感染者がもしここまでくれば・・・
生き残れる可能性は低いだろう。
「牧人・・・寒い・・・」
「ん?・・・じゃこれ羽織ってろ。」
「うん・・・ありがとう。」
「美香さんどうしたの・・・?風邪?」
「ちょっとね・・・ここに来るとちゅうで・・・」
「噛まれたんだ・・・くそ・・・!」
感染した犬に噛まれた場合、人間よりも速いペースで感染する場合がある。
今回の爆発感染もその例だ。
しかし、進行を遅くする薬は処方してもらい、使用したはずなのに、美香には感染の初期症状があらわれている。
「どういうことだ・・・美香・・・助かってくれよ・・・」
「病は気からよ。感染しないようにするには気を確かに持って。ね?」
「うん・・・みんなありがとう。すこしでも長く生きれるように・・・頑張るね・・・。」
「おう!」「頑張ってね。」
そんな報告をして五分頃、再び扉が開き、人が入ってくる。
「き、君たち!とまれ!」
「ん?何?」
「なんだその服!血まみれじゃないかっ。感染は?」
「してたら自殺してますよ。私たちは非感染者です。それと、美結さんから伝えたいことがあるそうです。」
「美結?どこにいる。」
「今呼びますね。」
そういうと話をしていた血まみれの男性が携帯を出し、電話をかける。
「・・・」
『おかけになった電話番号は・・・』
ピッ
もちろん、電話はつながらない、しかしそのあと、
コツッコツッ
確かに階段を上がってくる音が聞こえてきた。
「いやぁ~参ったぁ~。あんなに感染してる人がいるなんてぇ・・・」
「来ましたよ。美結!早く。」
「はいはぁい」
階段を上ってきたのは美結だった。
男性と同じく、血まみれだ。
「山崎、美結。どこで何してたんだ・・・」
「隊長、外せますか。此処だと都合が。」
「わかった。」
「ごめんねぇみんな。先に牧人たちのところ、行っててぇーすぐ行くから。」
「わかった。行こう。」
「あ、ぁ。」
そう言って美香達のところに近づいてきた男性は・・・
「遅かったじゃないですか。大毅さん、加寿さん。」
「ヒーローは遅れてやってくるんだよ。みんな大丈夫か?」
「美香、説明を。」
「うん。大毅さん実は私・・・」
・・・・・・・
「もう、私は間に合わないと思います。どうすれば・・・」
「生きる気力はあるのか?」
「もちろん・・・みんなと楽しく生活したいし、お礼だってまだ言ってない人もいる・・・」
「ならそのことは考えるな。おれが何とかするから。待っててくれよ。」
「わかりました。よろしくお願いします。」
「あぁ。とりあえず、いまは待つことしかできない。」
・・・
話が終わったころ、再びスピーカーが聞こえてきた。
『抽選終了。結果を発表する。』
「頼むぞ・・・美香のためにも・・・・」
『チーム名美結。八名はリーダー山崎美結のところに集まりなさい。』
「え?」
「おーいみんな!こっちだよー」
どうやら美結含む八名はうまく当選したようだ。
「よかった。話を通したのか。」
「え?あ、うん。そうだね。何とかなったよ。避難場所は・・・・」
「避難場所は・・・?」
「特殊部隊Servest本部、22階だよ・・・」
「なにか悪いうわさが?」
「いや?とくにはないよぉ。、まぁ。とりあえず乗って。いこぉ。」
「あぁ。行こうみんな。」
「「「「「「「「了解」」」」」」」」
こうして彼らは、避難場所から地獄へと変化した場所から脱出することができた。
これからどうなるかは、誰も知らない・・・。
To Be countinued............
最近一日で150アクセス行ってほんとにうれしかったです!
普段から見てくれている方、今見始めた方。
いろいろとがばがばな設定で、めちゃくちゃですが、楽しんでもらえたら幸いです。
ほんとにいつも見てくれてありがとうございます。
そして、いつでも感想、ブクマお待ちしています。
評価もよろしくお願いします。




