地下通路 消えた未来
優Side
目を開けた。
その感覚があったのに、私の目の前には暗闇が広がっていた。
まさか、私は視力を失ってしまったようだった。
扉が開く音がした。
「おはよう、優さん。調子はどうかな?」
「目が見えないわ。どういうことなの?」
「知りませんね。おそらくストレスでしょう。」
「このっ!」
ベッドから立ち上がろうとするけど、目が見えないのでうかつに動けない。
「まだしばらく寝ていてください。」
その言葉の後、私の頭に強い衝撃を受けた。
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大毅Side
地下通路におりて、少し進むと、すごい暗闇だった。
「暗いな。懐中電灯ないのか?」
「あいにく。持ってないぜ。」
いざという時には役に立つのにこの時はだめな加寿だ。
「仕方ない。この暗闇を進むしかないか。」
俺たちは、黒に染まったその道を進んだ。
・・・・・・
暗闇の中、足音だけがコツコツと響く。
「どんだけ歩けばいいんだ?」
「さぁ、俺の直感だと、あと一キロかそんくらいだな」
「ふむ。まだかかりそうだな。携帯も圏外だ。」
「そういえばそうだったな。でもこの先なのは間違いなさそうなんだけどなぁ。」
「優、無事だといいが・・・」
「大丈夫だ。あいつのことだからメンタル強いよ」
「そうならいいけど・・・」
とうとう話すこともなくなってしまった。
黙り込んだそのとき、加寿が俺の手を握ってきた。
「なんだよ・・・」
「いや・・・どこにいるか不安だからな。別に、変な気がおこったとか、そんなんじゃない。」
「そうか。まぁいいけどさ。」
それ以上でもない。それ以下でもない。
加寿との関係は、いまだ謎だ。
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加寿Side
優のことを考え、不安に思うあまり大毅さんの手を握ってしまった。
別に変な気はないが、無意識とは怖いものだ。
幸い、力を入れていなかったので、腕をつぶす心配はなかった。
「さて、そろそろだぜ。手、放せよ。光が見えてきたぞ。」
「あ、ああ。先に行く。」
そういって俺は大毅さんの先を歩く。
さっきの手を握ったときの胸の動揺は何だったんだろうか。
(いやいや。俺は優が好きなんだ。ゲイなんかじゃない。)
そう考えていると、いつの間にか目の前には門番の兵士二人と、大きな扉が見えてきた。
兵士に止められる。
「君たち、この先に行くには感染確認が必要だ。とまれ。」
To Be continued........................




