交渉決裂
大毅Side
「みんな、もういいか?」
俺は無線でみんなに呼びかけた。
【私たちは大丈夫よ。】
『俺も大丈夫だ。』
三人は大丈夫のようだ。
「美結さん、大丈夫ですか?」
俺は隣にいる美結さんにも一応聞いてみた。
「私はいつでもいいから、大丈夫。」
そういう美結さんは、自分の持ってる銃のマガジンを抜いてリロードをしていた。
「あれ・・・弾がなかったんじゃ・・・」
「偶然バッグに残ってた。よかったよ。」
「そうか。」
俺たちは、優と真奈美、そして加寿を待つことにした。
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五分ほどして、あたりが暗くなり始めたころ、みんなが集合した。
「もうずいぶん暗くなったわね。急ぎましょう。」
そう言って優がコンビニへの道を進もうとする。
それを俺たちは無言で着いていくだけだった。
「なぁ、優。もし冬馬に何か言われても、無視をしてくれよ。俺が相手する。」
俺は優に呼びかけるように言った。
「わかったわ。」
どこか、胸騒ぎがあった。
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歩いて約五分、俺たちはコンビニに到着した。
「まだ電気がついてる・・・」
コンビニはまだ電気がついていて、生活感の漂うようなコンビニだった。
「入るぞ・・・」
俺たちはコンビニに入店した。
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「おやおやこれは。お久しぶりです。社長。」
聞きなれた声が聞こえ、レジのほうを見ると、かつての幹部、萩原冬馬が立っていた。
「久し振りだな冬馬。もう大丈夫なのか?」
「ええ。おかげさまで。」
冬馬が噛まれていた左足は、レジに隠れていてみんなから見えないようになっている。
「加寿から聞いた。俺と優に何の用だ。」
「本題を言う前に、感謝をしておきたいのですよ。社長。」
昔からこいつは回りくどい言い方をするのが好きだ。
「感謝だと?」
「無事に生き残ってくれたこと、感謝します。」
「そんなことはどうでもいい。何がしたいんだ。」
「社長。娘さんを、お借りします。」
「は・・・?」
「え・・・?」
あまりに突然すぎる事態に俺は驚いた。
それと同時に怒りが込み上げてきた。
「そんなこと許されるわけないだろ!」
俺は怒鳴った。
そのせいでみんなが少しおびえた様子を見せた。
「駄目なら、仕方ないですね。」
そう言って冬馬はレジから出てきて、優の頭を殴った。
「うっ・・・・」
そうすると優は気絶して、倒れる。
「それでは、私がもらっていきましょう。」
「なっ・・!」
冬馬は優を担ぎ、裏口へ走っていった。
「待て!」
俺は手に持っていたナイフを冬馬めがけて投げた。
しかしそれは壁に当たり、やがて床に落ちてしまった。
「くそ!」
俺たちが裏口に出たとき、すでに冬馬の姿はなく、駐車場に残っていたのは、車のタイヤの跡だった。
To be continued......................




