屋上 夜を越し・・・
遅れました
大毅の話は次回にもちこしです。
優Side
屋上の扉の前まで来て、ドアノブをひねるけど、ドアは開かない。
「なんで閉まっているのかしら?」
「なかに人がいるかもしれない。警戒するぞ。」
真奈美がドアの窓から屋上を見ると、火が見えた。そのつぎに、ドラム缶が見えた。
そして、ドアのほうに近づいてくる人影が見えた。
「誰だ?」
ドアを開けた人は、40歳くらいの髭が濃い男の人だった。
体つきはがっしりしているけど、どう見ても部外者の人間のようね。
「この高校の生徒よ。なんで部外者がこの高校に入れたのかしら?入る隙なんて・・・」
「まぁ、避難場所がどこもかしこも崩壊しちまって・・・ここしかなかったんだ。」
男の言うことはいかにも信じがたいけど、今はそんなこと言ってられない。
とりあえず屋上に入れてもらえるように交渉する。
「屋上に入れてくれないかしら?どうしても学校の中がひどくて・・・一夜だけでもいいから。」
「まぁ・・・いいだろう。入れ。」
一体何様なのかしら。部外者のくせに。
「ちょ・・・何その言い方!気に食わないんですけど!まずあんたPTAでもないでしょ!そんな偉そうに・・・」
真奈美が言いたい放題言ったけど、加寿がそれを止めた。真奈美は口をふさがれ、しゃべれないようだ。
「なんだその女は。今はこんな状況なんだから、協力し合わないとだめだろ?なぁ、そこの君?」
そう言って男は加寿に同意を求める。
「協力すべきなのは賛成だ。だが、偉そうにはしないでくれ。リーダーなんかいらない。お互いに協力し合えるだけでいいだろう?」
加寿の言うことは正論かもしれない。奴らに噛まれて、天才にでもなったのかしら?
「はぁ・・・わかったよ。俺の名前は、金木 達郎だ。まぁ、一夜だけのかかわりなら、忘れてくれたってかまわねえ。」
「よろしく。私は井上優よ。彼は大竹加寿。ちょっと毒舌な彼女は金沢真奈美よ。」
「了解。」
ドアの向こうには、まだ数人残っていた。こんな状況下でも、みんな和気藹々(わきあいあい)としていた。
「じゃ、プライベートもあるからな。そこの空いてるスペースでゆっくりしててくれ。」
「どうも。」
坂橋さんがさした場所は、柵の近くのまぁまぁ広いスペースだった。これだけあれば談笑、会議ともにできると思う。
「さて、早速これからどうするか考えるか。」
そう言って、私たちは会議を始めた。
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午前3時
優姫side
「ふぅ・・・こんなところか。ふあぁ・・・。」
かなり長時間、会議をして、途中からみんな頭が働かなくなってきているわ。
「お父様と合流できれば・・・ん?」
独り言をつぶやいたとき、電話が鳴った。
「ごめんなさい。ちょっと電話。」
電話先はお父様だった。奇跡のような偶然で、わたしはとてもうれしかった。
「お父様?今どこにいるの?」
『優!そっちは大丈夫か!こっちは今昼の一時から暴動の対策をしていてな。高校に行けなかったんだ。』
「そうだったのね。」
『これから岡見に向かう。これからどうするかは決まってるのか?』
「さっき話してたところよ。できればすぐ来てほしいわ、ふあぁぁ・・・。」
『優、大丈夫か?寝てないんじゃないか?』
「そうね、この会話が終わったらすぐ寝るわ。」
『わかった。じゃあ、切るぞ。遅くなってごめんな。』
「来てから言って。それじゃ。」
電話を切って、みんなのところに向かう。お父様が言ってたことをみんなに伝える。
「暴動か・・・やっぱり、奴らが・・・」
「大毅さん、いつ来るかな・・・」
「いま車が使えないから、来るのはかなり遅れると思うわ。来るまでここで待機になるけど・・・」
「仲間が増えることだし、いいんじゃない。それにしても、お腹すいたなぁ・・・。」
真奈美がそういうと、真奈美のおなかが鳴った。
「少し恥を知れ・・・真奈美。」
加寿の顔が赤い。少し興奮してるようにも見えるけど・・・からかう体力は残っていない。
「お菓子食べて、寝ましょう。」
「あーあ。昼夜逆転生活やめようとしてたのになぁ。」
~数分後~
「「ごちそうさまでした」」
お菓子も食べ終わって、私は眠りにつくことにした。
いつか来る、お父様のことを待ちながら。
to be continued....................................




