番外編(神子誕生祭のルイド君・・・お母さん<サラ*母じゃありません!>と一緒)サラとルイド
「ルイド!」
サラは朝からルイドを起こしにルイドの寝室に押しかけた。
さすがのルイドも何かを察したのか、
布団の中に潜り込んで、ルイドのサラサラの銀の髪が一房が、
枕から見えているだけだった。
「ルイド!今日は、一緒に来て頂戴って言っていたでしょ!」
サラは、ほんわか天然ぼんやりの、
いつもルイドにちょっぴり弱いサラとは思えない
様子でルイドの布団を、剥がしに掛かる。
「今日は、『神子誕生祭』なのよ、
一ヶ月程前の『聖霊降臨祭』は、
身体の調子が悪いって休んだから
今度は絶対出なくちゃいけないのよ!」
サラは、とにかく必死だった。
女王であるサラの婚約者になった、ルイドを
一目見たいと、国民達が、沿道に殺到しているのだ。
ルイドの寝室の部屋の窓から、朝から、祝砲の音と、
火花が見えてきた。
ルイド付きの侍女達は、困り果てた様子でサラを見る。
彼女達の手には美貌で着せ替えがいのあるルイドに
着せようと張り切って用意した服が、
何着も引っ掛かっている。
「・・・う・・・・煩い・・
何なんだ、朝っぱらから・・」
布団の下からルイドのうめき声が聞こえる。
その声と同時にルイドの布団から、バチバチと、
魔力の練られるのを感じてサラは、
無言で、それを分解させた。
「・・・・眠たいから・・・出たくない・・
こんな事だったら『聖霊降臨祭』の方に
出た方がよかった・・・朝の禊を体調不良で誤魔化して、
その後、宴で踊らないで椅子で寝てたらよかった・・
寝ている俺にサラが、
勝手に薔薇をぶつけてたらよかったんだ・・・」
ちょっとだけ子どもっぽい声になって
ブツブツそう言うルイドが、愛しげに微笑みサラは、
「・・・・・ルイド・・・パレードの馬車の上で、
眠れるわよ・・・これつけて」
コソッと布団の上から耳打ちした。
その言葉に、ビクッと反応して、
恐る恐る布団から顔を出したルイドの綺麗な顔に、
例え、少々髪がぐしゃぐしゃになっていても、
頬に癇癪で穴を開けた枕から出てきた
羽根が付いていても
それがルイドであるというだけで、
計算されつくした調和のように
思えるから不思議ね・・・
と、サラは、頬を染めた。




