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番外編(ルイドとの出会い語り)サラ

「サラ・・そなたの名前は、私の叔母上から

頂いたのだよ・・・。」

「ばぁ・・・ゆ・・・え・・・?」

「そう・・・叔母上・・」


舌っ足らずな声で発音するサラに父王は、

優しく答える。


「あたちの・・・お名前・・・お名前~サ~ラ~サ~ラ~」


父の膝に抱かれ嬉しそうに手をたたき

名前を繰り返す。


「さあ・・もうそろそろお部屋に行きなさい!

おやすみサラ。」

「あ~い。」



・・・・私が初めて彼に出会ったのは

そんな舌っ足らずな子供のころ


彼は、宮の中庭で月に照らされ佇んでいた。

月の光に今にも溶けそうで、


「だあれ?」


問い掛ける私に驚いたように振り向き

「・・おまえ・・・?!・・俺が見えるのか?」

と言った。




次の日誰に聞いても彼を知っている人は、いなくて

それからも私の前にだけ姿を現してくれる彼のことを

何年たっても年をとらない彼をいつのまにか

私だけの月の妖精だと思い込んでいた。




「サラ・・・。」

彼が私の名前を呼ぶ

振り返る私に彼の微笑み。

薄々存在に気付きながらも、

でも私は、どうでもいいとさえ思っていた。

私に微笑んでくれるから、

私を抱きしめてくれるから、


「サラ・・愛している・・・。」


そう言って私に優しく口付けたから。




だから私は、他国の皇子と婚約が

決まっていたにもかかわらず言った。


「私は、皇子と結婚しません。

・・・結婚するならルイドがいいわ!!」

と、そしてルイドとは誰だ?とざわめく皆に

ルイドを紹介した。




私は、月の光の下での出会いを、

あなたを選んだことを後悔していない・・・

でも時々あなたが私を見ていないと感じて

寂しくなる・・・・。

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