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殺したのは2

「ヒュー、行くぜ!」


魔獣に向かい風の騎士が一番に駆けて行く。




グアアアアア・・・




敵の姿を認めた魔獣の赤い瞳が闘える事の嬉しさで


血のようなに輝く。




ヒューウウウ


風の騎士の空へと掲げた左の掌にその精獣ヒューが止まったと


同時に精獣は眩く白く輝き出した。




「覚悟しろよ!魔獣!」


次の瞬間に風の騎士の持っていたものは純白の弓、


ねらいを定め引き絞るその横ではすでに


大地、火、水の騎士がその精獣達を


水晶球、剣、鎖に変化させていた。










「・・・・師匠!?・・・あれが聖騎士達の闘い?


あれが聖獣達の変化形態?」


初めてみた騎士達の闘いにルナは驚いた顔をして


鷹揚に騎士達の後ろで頷いているシアリスのズボンを


引っ張る。




「・・・ちい、ちいちゃん・・・もしもしルナちゃん


お師匠様のズボンがずれそうなんだけど?」


リュクシスに聞こえないように言う小さい声を


無視しながら興奮していた。




意識することもなく


(すごい・・すごいな・・・・・こんなの


・・カルも見たら良いのに一緒に見てたら良いのに・・)


そんな思いがふとよぎった。








「・・・ジャラクの風の弓で攻撃しながら


シエザの大地の水晶球が四方に散らばって


結界張っているのよね・・・」


さらに強くシアリスのズボンを握り締める。




「シリアムの水の鎖が魔獣の体を


束縛しようとしているみたいだけど


セーンがあの火の剣で魔獣を切るのかな?」








グアアアアー!


グアアアアアアアー!!








いつもはとうてい仲が良さそうに見えない4人の


意外なチームワークの良い闘い振りに


興奮して瞳を輝かせながらルナは一心に見ていた。




「・・・このままで行くと結構簡単に勝てるんじゃない?・・」


「・・・すごいですね、さすが聖騎士・・・」


ルナの興奮した様子に苦笑しながら


そっとその肩に手を置きながら語り掛けたリュクシスの


耳に聞こえたのは




リュクシスの声に答えるように振り向いたルナの


「ねっ!?・・・ねえ、そう思うでしょ?カル?」


と言う言葉だった。














「ねっ!?・・・ねえ、そう思うでしょ?カル?」


無意識に言ったルナの言葉にリュクシスは言うべき言葉を失った。




「・・・・・」


「ああ!・・・・ごめん間違えたリュクシス皇子。


強いよね四人とも。」


あっさり間違いを訂正するルナにとりあえず


小さく微笑を返しながらリュクシスは、胸に小さな痛みを感じた。




「今までいつも傍に居てくれてたのはカルだったから


つい間違えたんだね・・・でも、カルとも一緒に見たかったよね皇子?」


自分の言葉の意味も、心の内にある気持ちにも気付かず、


リュクシスへの衝撃をも知らずルナは無邪気に微笑んでいた。




(やはり、姫にとって私よりもカル君の方が存在が重いのか)


悲しく切ない想いにそっと唇を噛むリュクシスの腕に


何も気付いていない、まだ目覚めていない幼い姫の腕が絡む。


微塵の躊躇も無くリュクシスの肩に頭を預けながら


目の前の闘いにもう心を奪われている様子のルナがリュクシスには


切なかった。




(姫は、私に亡くなられた両親のような愛情を求めているんだ・・・)

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