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求婚2

温かくて何処かフワフワして心地良かった・・・・


無意識のうちに感じる、傍に居る温かいものをもっと感じたくて

抱き締めながら頬を擦り寄らせた。


(温かい・・・・温かくて父上と母上みたい・・・)

嬉しくて小さく笑うルナの髪を誰かが優しく梳いてくれている。

・ ・・・誰かが・・・・

薄っすらと瞳を開けたルナは、誰の手なのか確認して、薄っすら笑って

再び夢の世界へと旅立った。

(・・・・ありがとう・・・カル・・・・)




「・・・ルナ?・・・・・起きてるの?・・・・ゆっくりお休み・・・」

カルは、優しい・・・ふざけた事ばかりいうけど本当は、とても優しい。

・・・・どうして、そんなに優しくしてくれるの?

・・・・どうして、私の事を好きって言ってくれるの?・・・ねえ・・・?






・・・・・!!・・・・・

(うわああー!!)

目覚めて・・・・戸惑った。

(夢じゃなかった!!)

夢見心地で『・・・ありがとう・・・カル・・・』何て心で呟いていたものの

実際起きて隣に眠っているカルにしばらくの間、頭が真っ白になった。

(・・・・ど・・・どうしよう?・・・・伴侶でもない人と一緒に寝てしまった!)

パニック状態の耳に届いた妙に能天気なカルの声


「おはよう!ルナ~ん、一夜を共に過ごした僕達ってもう他人じゃないよね~んV

もう~僕こまっちゃうん~」


目の前で身体を捩るカル、でもルナの頭は相変わらず真っ白で

何となく思いついた言葉が

(カルの何処に、今までは、他人だったと言う意識があったんだろう?)

そんなことをぼんやり思い浮かべながらふと我に返って

いっきに青ざめたかと思うと、

突然、ルナは、急いでベットから飛び降り

シアリスの元へ走って行こうとして、ドアに手を掛けた。

だが、そこでふと何かに気付いたように途中で止まると

物凄い勢いで振り向いた。


(その前にカルに言っておかなければ

ルナは、ギュウウとドアノブを握り締めたまま叫び掛ける。


「カル!お部屋から出て行って!・・・リュクシス皇子との婚約の話が立ち消えたら

カルのせいなんだからね!」

(一緒に寝てしまったという事は私、カルの子供が出来るかも知れないという事!?)

と内心はとても慌てながら、

まだ出来たかは分からない・・自分もカルも、まだ子供だから大丈夫かもしれない

でも、一緒に寝てしまった事実は消せない、

何とかシアリスに相談しなければ・・・・・とにかく焦る。





廊下を疾走し、心も身体もシアリスの元に走るルナに

運が悪い事に(?)動きを一瞬にして止まる声が耳に届いてきた。

その声はたいへん穏やかな声で微笑を含みさえして


「おはようございます、ルナ・フィリス姫。

・・・・・今日もお可愛らしいですね、月砂の姫君。」

・・・・と言っていた。







「穏やかな天気ですね・・・・」

何となくそのままシアリス行きを中断したまま、

リュクシスと中庭に出た。


芝生の上の朝露・・・・ザアザアと穏やかな朝日の下に輝く噴水の水滴の雫

リュクシスの横顔がその光景にとても美しく見えて

ルナは、カルの事を隠したいという気持ちもあって、

物凄く緊張してしまった。

(いつも皇子と居るときは・・・と言っても出会ったばかりだけど

・・・・少し緊張するな・・・)

脂汗をかく思いで、耐え切れずついつい下を向いて、

ブツブツそんなことを考えていると、


「・・・・カルさんが付いておられたようですが・・良く眠れましたか?」

・・・・!?・・・・・

「・・・し・・・どう・・どうしてリュクシス皇子が知ってるのですか!?」

驚きの余りに目を見開いた上に少し裏返った声で返すルナに

正面を向いて微笑むと顎に右手を添えて笑い出しそうな雰囲気を

含んだ声で


「・・・・我が国にもお話が伝わってくる剣の名手、シアリス=イーズ殿が

教えて下さいましたよ・・・・眠れなかったようだから姫君に紅い髪の騎士を

差し向けましたと・・・」

キザだ!

姫君に騎士、聞き飽きた貴族の令息達と同じようなその言葉

でもリュクシス皇子の染み渡るような声を持って紡ぎ出された言葉には

何故か嫌悪感を感じはしなかった。


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