4話『夢の少女と幼馴染みの腹パン』
『しばらくお別れだね・・・直人君、私がすっっごく可愛くなって戻って来たときは、私と・・・』
なんだ・・・・?
夢・・・だよな
『じゃあね直人君!』
だからなんなんだ・・・
君は一体・・・・
−−−−−−−−−−−
『ふぇえ、寝坊しちゃった、遅刻しちゃうよぉ!君も早く起きて♪』
めざましボイスの鳴り響く清々しい朝、
俺はいつも通り目が覚めた。
『はぁ・・・何か変な夢だったなぁ・・・』
あの子は誰だったんだろう・・・
もしかして小さい頃に会ってるとか・・・?
いやいや、でもあんなフラグたてた覚えはないし・・・・
『にしても可愛い子だったなぁ・・・』
俺みたいな人間には眩しすぎるよ・・・・
−ピンポーン−
インターホンが鳴った。
『はーい、今出ますよっと』
こんな朝から誰だよ・・・
『すみませーん、直人君いますかー?』
ゲッ・・・この声って・・・
『同じクラスの亀田っていいます、直人君迎えに来ましたっ!!』
おいおいおいおい!!!
何でこいつ俺んち知ってんだよ、ふざけんな・・・
ここはとりあえず・・・
『直人ならもう学校向かいましたよ〜』
少し声を変えて親のフリをして答えた。
『あっ、そうでしたか、すみません失礼します。』
よし、なんとか乗りきったか。
『待っていてくれ直人君、すぐに行くからねぇ!』
・・・・・
なんか去り際に放たれた台詞に危機感感じたんですけど・・・・
『あっ、俺も早く準備して学校行かねぇと!』
あいつの恐怖に怯えながらもなんとか準備を終えた俺は学校に向かった。
−−−−−−−−−−−
〜キーンコーンカーンコーン〜
『ふぅ、ギリギリ間に合ったかぁ・・・』
なんとか遅刻だけは回避した。
『ギリギリだったわね。』
友花が話しかけてきた。
『ちょっと朝いろいろあってな・・・ははっ・・・』
『あっそ、なんでもいいけど遅刻だけはしないようにしなさいよね!』
と、友花は言った。
『別に俺が遅刻しても友花には迷惑かかんないじゃんか』
俺は言ってやったさ。
すると友花の口から衝撃の事実が
『迷惑かかるわよ!私はこのクラスの委員長なの。クラスメイトの素行の悪さとかは全部私が先生に怒られるんだからっ』
はい?
今、委員長と申されましたか?
友花が?
委員長だぁ?
『友花・・・自分が委員長だなんて妄想したって何にもなんないぞ?』
まったく・・・んな妄想して何になるんだか・・・
『妄想じゃないわよ!私はこのクラスの委員長なの!!』
『はっ・・・冗談は顔だけにしてけって』
『喧嘩うってる?』
顔どころかその体型も冗談だと願いたいけど…………
『今、なんか失礼なこと考えたでしょ?』
『めめめめ、滅相もございません!いやぁ、今日も友花はかわいいなぁ…ははっ………』
ほんと昔は………
昔は…?
昔の友花か…あんまり覚えてないんだよなぁ…
ただ可愛かったってのは覚えてんだけど……
『どうせそんなこと微塵も思ってないんでしょ…』
『あぁ…別に、なんでこんなに太ってんだよ…とか、トロールの生まれ変わりだろこいつ…とかまったく思ってないぜ?』
『やっぱ喧嘩売ってるよね?』
『くっ………つい口が滑っちまった……ボソッ』
『聞こえてるわよ……(怒)』
あ、これはやばい……
『いやいや、あのね友花さん。ちょっとは俺の話も聞いて……ぐはっ』
腹を思いきり殴られて意識が飛びかけた……
『』
『ったく……この馬鹿力………』
『もう一回殴られとく?』
『すみませんでした(土下座』
殺される……次は確実に殺される………
『はーい、そこ席について!HRはじめるわよ!』
『せんせぇぇぇぇ……先生だけが俺の味方だよ………』
俺は泣きながら先生に抱きついていた……
こうして今日もまた騒がしい学校生活が始まるのだった。