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性善悪説  作者: 板近 代
5/6

カフェイン

それは厳密に言うならば蝶で

逸脱したキミに似合う花は多い

されど愛着の正体は(じょう)であり

親より生きれば失うは必然


僕が死にたいことを知ってほしい

君は生きていたいから


あなたは僕に珈琲と

眠たくなる薬を勧めた

必至、必至の攻防の末

僕はすりガラス越しの朝日を見る




美しき人に似合うは嫉妬で

若さのしるべは思いの外、難解に

されど未来の真実は夢であり

(むくろ)を愛せば偏りて忽然


僕に君を殴らせてほしい

君は僕より強いから


あなたは僕に珈琲と

嬉しくなる約束を聞かせた

きっと、きっとのごまかしの末

僕は鉄格子の水滴を見る


胃を守りたければミルクを混ぜろとか

心を守りたければ砂糖を混ぜろとか

そんな声がきこえるけれど

君は会いに来ないらしい




僕が君に謝って、哀しい

君は生きていけるから


あなたは僕と珈琲を

飲むことは一度もなかった

だって、だってと言い訳の末

僕はなけなしの涙を吐く


胃を守りたければミルクを混ぜるのか

心を守りたければ砂糖を混ぜるのか

そんなこともきこえたけれど

君を夢に見れるらしい


君は夢になれたらしい


厳密に言うならば、君は蝶で、

僕も、その要領で、蝶になれるらしい、

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