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完結●断罪の場で悪役令嬢は自ら婚約破棄を宣告してみた~回避成功編~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【本編】

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3:断罪回避成功の翌日

アイス皇国は、ウッド王国と国境を接する国。


国土は広いのだが、その大半が永久凍土であるため、国力はそこまで強くない。力関係としては、山と森に恵まれたウッド王国に分配が上がっている。ゆえに昔からアイス皇国は、ウッド王国の王族に、自国の姫を嫁入りさせることが、半ば慣習化されていた。


本来であれば、亡くなった姫君に代わり、別の姫君を……となるところだが、あいにく年齢があわなかった。二人の姉は既婚者、妹二人は一人が5歳、もう一人は8歳。アイス皇国は子沢山ではあるが、今回ばかりはどうにもならない。


ここら辺の設定、乙女ゲームだけにぬかりないと思う。ヒロインが王太子を選ぶ可能性を踏まえ、アイス皇国から再び婚約者を出せないようにしているのだから。


でもおかげで王太子……エドワード様の新たな婚約者になろうと、国内の妙齢の令嬢達は、大騒ぎしている。国としてもそろそろエドワード様の婚儀に本腰を入れようとしたタイミングで事故が起きてしまったから、少し焦っているようね。


姫君が命を落としてから1年が経ち、エドワード様も喪が明けた。今年の舞踏会シーズンは、宮殿以外の舞踏会や晩餐会にも頻繁に顔出すと聞いている。


ふふ。


存分に推し活ができそうだわ。


それにしてもアイス皇国の姫君は、色白でそれはそれ美姫が多いというが、皇子については……。


アイス皇国なだけに、クールな皇子が多いと聞いている。現在の皇帝の別名は氷帝だし、皇太子は“氷の皇子”と噂されていた。あと3人ぐらい皇子はいるみたいだけど、それぞれ、“氷の貴公子”“氷の君”“氷のプリンス”とか言われていたはず。


でもこれって単に寒すぎて、表情がないように思えるのよね。寒いのにニコニコなんてしてられないでしょう? 実際に冷徹なわけではないと思う。勿論、会ったこともないから分からないけれど。


ただ非公式にひっそりウッド王国を訪れ、妹の霊廟に手を合わせる皇子なのだ。きっと心優しいのだと思う。


心優しく、そしてこれまた多分、であるが、イケメンのはず。だって姫君はみんな美姫と言われているのだ。それに対し皇子は……ということはないだろう。現在の氷帝の姿絵は、ニュースペーパーで見た限り、かなり素敵だった。


推しのエドワード様を愛でたついでに、隣国のイケメンを拝めるにことしたことはない。


ということで明日、私は宮殿で開催される舞踏会へ向かい、父親はアンドリューをその時間に呼び出すことになった。



翌日。


朝からすがすがしい目覚めだった。

断罪回避に成功したのだから、もう嬉しくてたまらない。


朝食も不思議といつもよりも美味しく感じ、家族との会話も弾んだ。両親や兄弟は、私がこんなに元気な理由を、単純に浮気男のアンドリューと婚約解消できたからだと考えてくれていた。だから舞踏会で婚約破棄を宣言し、アンドリューの浮気を指摘したのは、「あっぱれだ!」と喜んでくれている。


そんな感じで時は流れ、時刻は夕刻。


舞踏会に向け、ドレスを着替えることになった。


「今日もそちらの宝石を身に着けられるのですか?」


「ええ、そのつもり。昨日は髪留めにしたから、今日はペンダントとしてつけるわ」


紫色の渦が巻くようなマーブル模様の宝石は、3WAYで使うことができる。髪留め、ペンダント、ブローチ。パーツを付け替えるだけなので、舞踏会に行く時はほぼこれをつけていた。そのせいか、選ぶドレスも自然と紫色や紫がかったピンク色になっている。


「では本日はこちらのドレスでどうですか?」


マリが選んでくれたドレスは、白の生地に碧い薔薇がプリントされ、その上に淡い紫のチュールが重ねられたもの。


推しであるエドワード様は、金髪碧眼なので、この碧い薔薇はまさに推しカラー。


やはり推しがいる舞踏会に参加するなら、推しカラーを取り入れるのは基本。パンプスとレティキュールは碧色にしようと思っていたが、ドレスでも碧があるなら完璧だ。


髪はハーフアップにして、碧色のリボンの髪留めでまとめた。


「セシルお嬢様、招待状です」

「ありがとう、マリ」


さすがに国王陛下主催の舞踏会だから、招待状持参は必須。

そうなると参加しているのは、貴族の中でも上流と言われるランクの人ばかり。


きっと今日の舞踏会には、エドワード様の婚約者の座を狙う令嬢がひしめいていることだろう。


例え令嬢に囲まれても。

エドワード様はまさにこの世界でのハイスペック男子なので、当然、高身長! ちゃんと離れた場所からも拝むことができる。でも念のためでオペラグラスも持っていく。


本当はサインや握手もしてもらえたらと思う。

だって二次元では触れることができなかったから。

でも今のエドワード様は、本気で結婚することを狙う令嬢にがっちり取り囲まれるだろうから、遠くで眺めるので十分かな。


ということで両親と兄弟に見送られ、舞踏会へと向かうことにした。


本来であれば、両親も兄弟も舞踏会や晩餐会に行っている。でも婚約破棄を撤回してもらえると考えているアンドリューが屋敷にやってくるので、それを迎え撃つべく、今日は家にいることになってしまった。


なんだか私だけウキウキで推し活……ではなく舞踏会で申し訳なく思うけど、みんな浮気男アンドリューに怒り心頭だから、「気にせず行って来い」と送り出してくれた。

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