今夜限定の場所に
君が仕事から帰ってきた
久しぶりの休日出勤
表情は思いっきり、疲れたぁ~って感じ
帰ってくるなり、
『ちょっと、聞いてよ』と言ってきた
その場合、かなりの確率で仕事の愚痴となる
僕はその話をひととおり聞いたあとで伝えることは
君への援護の言葉と同調のうなずき
でも、まだ同じことを繰り返してきたってことは
よほど気に入らないんだろう
僕は君の気持ちが静まらないうちに
夕食のことや明日の休みはどこに行くかなんて
まだまだ話もできやしない
「君は悪くない・・、一生懸命やっている・・」
この言葉で君の気持ちがおさまるなんて
思ってはいないけど
君がこんなに怒ったことは
僕とのケンカ以来、久しぶりなこと
「明日、どこに行く?」よりも
今日、いや今夜、どこかへ行くことが君にとっては必要
君に頼まれていた部屋の掃除も洗濯も風呂の掃除も終わっている
君に頼まれていないフロアマットの入れ替えやカレーの仕込みも
アイロンがけもとりあえずは終わっているから
これから出かけよう
以前、君が行きたいと言っていたお店とか
おいしいお酒が飲めるお店よりも
今夜は、カラオケだなと思った
特に理由はなく、なんとなくだけど・・
これから歌い明かしたとして
君の気持ちがおさまるなんて思ってはいないから