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改元の挨拶

作者: 尚文産商堂

郁芳家には、改元の時の伝統がある。

今は、少数の人らでするだけであったが、江戸時代までは大々的にしていたそうだ。


改元が行われる当日の朝、郁芳当主は家の一角にある蔵の中にこもる。

ここは当主とその付添いとして2名のみが入ることが許されている。

そこで秘術を行なっているとされるが、真相はわからない。

これが終わると、蔵から出てきて、宴が始まる。

砂賀藩の京都官、金元藩の京都留守長がそれぞれお祝いの品々を持ってくる。

なお、この際に官位がなければ、それぞれが別に品物を持ってきて、官位を授かるように取り計らってもらう。

この官位はあらかじめしておき、このときに官途状を受け取ることが通例となっている。

これらの官位を受けて、必要ならば内裏へと入ることができる。

今はしなくなったが、官途状の代わりに郁芳当主からの記念品が授けられることとなっている。

この記念品は、郁芳家が表彰の類を定めていないため、その代わりとして授けることとなっている。

官位が授けられるとあとは宴だ。

三日三晩、夜は酔いつぶれて寝て、昼間はどんちゃん騒ぎとなっていた。

そして改元から4日目、天皇の御代が長く続くことを期待して千歳、万歳、万々歳と唱和し解散となる。

今はさすがに三日三晩騒ぐことはないが、それでも丸一昼夜は大騒ぎだ。

周りに怒られないように、今でも京都市にある郁芳家住宅のなかで行われている。

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