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DNAジャパニーズ  作者: violet
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始まり

楽しく読んでくださるとうれしいです。

それは100年前の発見だった。

科学は新しい力を手に入れた。


異空間を繋いで遠い場所に一瞬でいけるワープというヤツだ。

日本の科学者が実験に成功した。

それは物流と防衛を変えた。

大型タンカーで搬送していた原油はワープゲート設置地点間移動する。

原油国の港を出たら、次の瞬間にはワープゲート設置をしてある日本の港に着くことになる。

全ての物資に同じ事が言える。

防衛も同じことだ。

各地点に基地を作らなくともメイン基地から飛び立った戦闘機は一瞬でワープゲート設置基地の上空に現れる。

防衛費の大幅な軽減となる。


ワープ機械は複雑なプログラムと特別な金属と幾重にもかけられたロックで構成されていた。

その科学者は実験に自分の身体を使ったのだろう。

ロックが科学者に反応するようにできていた。

科学者は江戸時代に200年の鎖国政策をした日本人だった。

つまり明治になるまで異国人の接触がほとんどない人種であったと言う事だ。


ロックは日本人のDNAに反応する。

純血日本人だけが持つDNA構造に反応して解除ができる。


その科学者が死んで100年近くなるが、ワープシステムを設置しゲートを作動させるには純血日本人がいないとできない。

物資は問題なく通過できるが、人間の場合は別である。純血日本人は100パーセント事故なくゲートを通過できるが、純血日本人でないと拒まれワープゲートを通過できない。

新しいワープシステムを設置する時も純血日本人がいないと初期作動をしない。

研究はされている、純血日本人が持つ特異なDNA構造に反応するまではわかったが、理由は不明のままである。

科学者は沢山の資料を残して死んだが、解明されていないことが多い。


日本人でさえあれば高級職に就けるという社会構造ができあがった。

日本人は羨望と妬みを受ける立場となり、世界中に散らばったが、純血というのを意識せざるを得ない人種となった。


純血日本人であれば誘拐や犯罪の対象となる。

純血日本人のDNAから作った薬が出たこともあった、それを飲めば一時的にDNA構造が変化しゲートを通過できると取り引きされた。

効果はなかったが、材料が日本人であった。

意識がなくとも純血日本人であればゲートが通過できるのだ、生きてさえいればいいと薬物投与の中毒者にされることもあった。

純血日本人を誘拐して、その血を浴びゲートを通過しようとする事件が相次いだが成功することはなかった。

純血を守りゲートを通過できる子供にするか、子供の安全の為に混血にするか、日本人の中で別れていく。



ケックステクノロジー株式会社、かつて科学者が作った会社である。

そこは、様々な人種の人々と巨額な資本の参入で巨大企業になった企業である。

今もワープゲート管理運営と新しいワープシステムの開発を手掛けている。

ただし、新規設置は各国の機密と大いに関係するので簡単にはいかない。

簡単に言うと、銀行の金庫でも大統領官邸でも繋げることが出来ると言うことだ。いくら警備してもそれでは守れない。

そして宇宙が今のゲート設置場所になっている。

ワープシステムは大きな機械だか、宇宙ステーションには設置してある。

ゲートを通過できる者は、地球重力圏突破の重力訓練を受けた者でなくともいいのだ。

地球のゲートから宇宙ステーションのゲートまで一瞬で行ける。

宇宙の新規開拓によって各国の領土争奪戦が始まっている。

純血日本人の確保は国単位の争奪戦になってきている、留学などで誘い、そのまま自国に就職させるのが一番ベストである。




僕は月輪倫太郎、その科学者の子孫として生まれた。

会社を継ぐべき者として教育を受け、次の純血日本人を残さないといけない。


保安部からの警報が鳴った。

僕は部下を引き連れ、現場である南米ゲート16に向かった。


南米ゲート16の支社長室に現れた僕を待っていたように山本支社長が迎えた。

「社長自らおいでになるとは思っておりませんでした。」

「内容を見た、僕以外では判断できないだろう。」

我が社は日本人保護の保安部がある、日本人が狙われるのは我が社のワープシステムのせいであるのだから。

「かなり大規模なようであります。」

「その子が戸籍のない日本人か。」

「はい、偽造身分証明書を持ってました。」

そこには10歳ぐらいだろう、純血の日本人女の子がいた。

「ママを助けて、弟もいるの。ママが失敗したら大きな声だしてケックス社に捕まりなさいって言ったの。」

母親が子供を助けようとしたのだろう。


賢い子供で母親にずいぶん教育されていたようだが、本人の資質もあったのだろう。

場所を確定できる景色や建物を覚えていた。

軍隊とも言える我が社の保安部が急行したところ、建物は爆破されて半壊状態で、たくさんの日本人遺体があった。

我が社の保安部は日本人のみで構成されるエリート部隊だ。

各国に散らばっているが、緊急時にはゲートを使って即時に収集ができる。


過去に何度も繰り返された日本人の牧場。

純血の日本人同士を掛け合わせる牧場、ブリーダーだ。

自国で純血日本人を生産する。

そして自分達の意のままに操れる日本人を作り出し運び屋とするか、DNA採取の材料とする。

これが科学者がワープシステムを公開した結果の一つなのだ。

攫われてきたのだろう、綺麗な顔立ちの事切れた女性に縋りつき泣く少女。

「ママ、ママ!」

「助けてやれなくってごめんね。」

「弟がいない、助けて、弟を助けて。」

声をかけた保安員に縋りつく少女。

保安員も日本人なのだ、同胞の痛みだ。

他国もワープの恩恵に与っているが、頼りにはならない。

保安員は混血、純血の日本人でなければならない理由だ。

「弟は利用価値があると、犯人組織が連れて逃げたのだろう。」

犯人組織が国の場合さえある。

我々は地道に自国民を救いだす方法しかないのだ。

急襲をかけたとしても、今回のように殺されてお終いだ。

彼らにとって日本人はゲートを通過するための家畜のごときにしか思っていない。

そして、そんな彼らがワープを使う目的は犯罪以外ないのだ。

ゲート管理がきちんとできている所ばかりではない、汚職などの多い国では犯罪者にゲートを通過させることも有り得るのだ。

ケックステクノロジー社員だけで全てのゲートを管理することは不可能なのだ。

その国に雇用を与えるという事も企業としての使命である。

純血日本人、それでない人々が私怨を持つ事もある、それが犯罪者と繋がる事もあるのだ。




ジャンルに悩みました、恋愛の現実ジャンルではないし・・・

ロ―ファンタジーかな?SFかな? 恋愛だけどいいかな・・

現実世界でいいのか?・・

恋愛だけど、これ恋愛ジャンル?ってのだし・・・


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