表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
復仇者達は黒き月を見て嗤う~Ultor Risus~  作者: 兎狩 禮
1章 復仇の始まり~Ulciscere, foetus motus est
8/8

7話 女神の提案

今回は長めです。





「ほうほう、なるほどな。大体の話は分かった。......ではなんで俺たちはここに呼ばれたんだ?ただ助けるため......ってことだけじゃあなさそうだが。」



俺は話し終えたクルーダリアに尋ねる。



「そうね、まず私が助けられるのには『明確な復讐心』がある人間っていうのが最低条件なのよ。しかも、助けるにしても結構な力を使うのよね。けれど、ただ助けるだけじゃあ私に何の利もないから、ついでに力を渡してあの女神を徹底的に潰して私の権能を取り戻してもらうため、かしらね。......まあ、これまで何人か助けたのだけれど、その時点で大抵は復讐心が消えちゃってこの話に乗ってくれた子はいないのだけどね。」



「そうなのか......その人達はその後どうなったんだ?」



「ああ、そういう子たちは人里近い森とかに送って普通の暮らしをさせたから、また殺される心配は要らないわ。......力は返してもらうから平民程度の能力値(ステータス)になってしまうけどね。」





話を聞く限りでは別に害意などなく、むしろ良心的ともいえた。




「概ね分かった。......君らはどうする?」


危うくお前らと言いかけた。以前の俺ではありえないような言葉遣いなのだから気を付けなければならないな。



「ああ、私は全面的に力になろう。()()()()が上に立つ世界など腐敗しきっているだろうからな。」


凛々しく言い放つ影月宮。



「私は女神様に協力したいかな。それにあの()()()()女神には痛い目にあってもらわないとね♪」


と、とてもいい笑顔で言い放ったのは早河。


「そうね。私も協力する。だって許せない。元の世界でも不条理とか不公平とか散々味わってきたのに、なんでほかの世界に来てまで私たちは被害者になるの?って思うから......」


そう悔しそうにしながら話すのは美玖だ。




「まあ、そういうことで。俺たちは貴女に協力します。全力を持ってあのクソ女神をぶちのめし、貴女を縛り付ける鎖を解きましょう。これは貴女と僕らの約定です。いいですね?」



「ええ......!よかった......本当に良かった!これで私にも一条の光が見えてきましたわ。いいでしょうこのクルーダリア、貴方達の復讐心(ゆうき)に感謝し、貴方達に最大の(ギフト)を授けましょう!」



そう彼女が言った途端、薄い水色の光が俺たちを包んだ。


「まず、マコト=カゲツキミヤさん、貴女には【排斥(アブリノート)】の(ギフト)を。これは貴女に触れ貴女が念じることであらゆるモノをこの世界から排斥できますわ。」



「ほう、それは規格外な力だが、うむ。使いこなせる様に善処しよう。」


「次にセンリ=ハヤカワさん。貴女には【超絶(ブースト)】の(ギフト)を授けます。これは貴女の能力成長を500倍にしますの。」


「なるほどね、分かったよ。」


「そして、ミク=クギサワさん。貴女に授けるのは【回帰(レクージョン)】の(ギフト)です。これはあらゆるモノを指定した時間まで巻き戻すというものなのですが、一回使うと3時間は使えないので注意してくださいな。」


「はい、わかりました。」


「では最後に、レント=カイさん。貴方はもう既に魔人化によっていろいろ強化されているので毛ほどしか力になれませんけど、【断絶(テノン)】の(ギフト)を授けます。これは斬りたいと思って斬りつけたり斬る動作をすればなんでも斬れる、というものです。これは縁とか視線まで斬れますわ。」


「ああ、感謝するよ。」




俺がそう言うと床が白く輝き始める。



「これで全員に行き渡りましたね?では皆さん、どうかご準備を。これから下界の先ほどの場所に戻します。しかし、力を手にした皆さんならあの地獄のような場所でも生きて外に出られるでしょう。私が保証します。......ですからこの私を、いえ世界を救ってくださいまし。私は成功を祈って待っています。ここでずっと。貴方達との再会を愉しみにして待っております。」



「ああ、愉しみにしててくれ。絶対迎えに行きますから。」


彼女は俺が言った言葉がそんなに不思議だったのか一瞬呆けた顔をした後、だばだばと涙を流しながら渾身の笑顔で、


「はい、待ってますわ!」


と言った。


白い光に飲み込まれながら見た彼女の笑顔はさながら月見草のような儚く咲き誇るかのようなものだった。










―――いいだろう、やってやろうじゃないか、神殺しを。



彼女のその笑顔は俺にそう思わせるには十分すぎるものだった。










評価感想等、目を爛々とさせながらお待ちしております!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ