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──どうする、か。
だらけてベッドに寝転がったまま、煙草の紫煙を見つめた。
全て限度額オーバー。
両親に言えば、家から追い出される。
悩みに悩めど答えはない。
そんな俺の脳裏に、ぼんやりと一つ浮かび上がる。
「──…死んじゃうか。」
最低な選択肢。
然し、俺の心は既に全てを放棄していた。
どうせ生きていても、俺は。
俺は。
「──………はあ。」
──自分で自分の首を絞めてみる。
少し力を込めた瞬間、俺は込み上げる感覚に噎せ返った。
「…っ、けほ…。」
そりゃ、そうか。
今更だ。
本当、今更。
俺は漸く自分自身が置かれている身を理解し始めていた。
手詰まり。
行き止まり。
終わり。
俺はベッドに横たわったまま、天井を眺めていた。
家族のせいにした所で、それはただの言い訳。
ギャンブルに注ぎ込んだのは俺。
「──…畜生。畜生畜生…!」
危機感が、僅かながら芽生えた所で、幾らベッドを叩いた所で現実は変わらない。
ただ時が過ぎるだけ。
ただ猶予が消えていくだけ。