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偽物と夏樹君

その日の放課後、一条真夏携帯に一本の電話がかかってきた。

「はいもしもし?…………は?」

ドサッ……………ツーツーツーツー


携帯の画面には「あの人」と記されていた_______。



その日は嫌に晴れていた、秋晴れというやつだろう。

夏樹は昨日の事で尊や小林に何か言われないかと怯えながら家を出た。


登校途中で夏樹は急に顔が明るくなる、夏樹の目線の先には真夏が居た。

「ま、真夏さん…!おはようござ………

夏樹はそこまで言い、固まった真夏が明らかに夏樹に敵意を持って居たからだ。

他の一般生徒にとっては真夏から敵意を持たれる事なんて普通の事だが夏樹とっては訳が違う


真夏はなんだかんだ言って夏樹には心を許していたため、敵意は一切向けられなかっただがしかし今向けられている、夏樹は本能的にこの人は真夏ではないと悟った。


「誰ですか?」

夏樹は険しい顔つきで真夏の姿見をしている偽物に尋ねる。

偽物は「フフッ…」と笑いまるで夏樹を嘲笑うかのようにこう言った

「正解、よく僕が真夏じゃ無いって気づいたね、でもこれからは僕が真夏なんだ、僕は本物だよ」

偽物は「じゃぁね」と笑い、唖然としている夏樹を置いて歩いて行く。


夏樹は悔しそうに涙を流した、きっと真夏はもう戻ってこない、と感じたからだった……



休み時間、夏樹は真夏の偽物に声をかけた

「ねぇ、真夏はどこに居るの」

一瞬偽物は驚いた顔をした、恐らく夏樹が聞いて来るとは思っていなかったんだろう

「まさかお前から聞いて来るとはな…悪りぃが教えられねぇよ、これを知る事が出来るのは心が無いやつだけだ」

偽物は遠い目をしながら夏樹の問いに答える

「教えて」

夏樹はキッパリとそう偽物に告げるその瞳は本当だ、偽物はそう思った。

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