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海神(わだつみ)の龍と2人の子供  作者: 氷翠
序章:2人の子どもの退治道中
4/6

3・茂みの中から……

遅れてしまってすみません……氷翠です。


もう本当、いろいろありましてですね……

お詫びは後書きに。

とりあえずさっさと始めてしまいましょう。


誤字脱字などありましたらお教えください。

では、どうぞ。



「…………疲れる。」

「山道だもんな、しょうがねぇ。」

「……疲れた。」

「わかってるって。」

「……どうにかして。」

「無理。」

「…………紗介のケチ!!」

「んなこと言ったってどうしようもねぇだろうが!考えてから物を言えバカ澪那!!」


そんな言い合いをしながら山道を進む2人の姿。

はたから見ればそれは、とても面白い物だろう。


一方は、まるで子どものように駄々をこねる少女。

もう一方は、そんな声をまるで聞かないように耳に手を当てている少年。


そんな2人を笑うかのように、木々の木葉が風に揺らめいた。



=============



「さて。どうするもんかね?」

そこは、粕蓑山かすみのやまのおよそ三合目辺り。

山を登り初めて20分ほどかかった高さである。

かや野原が彼方此方に広がり、たくさんの背の高い木とその根が辺りを埋め尽くしていた。


ハッキリ言って、非常に歩きづらい。


「手当たり次第探しましょう。」

「探すって、何をだ?」

倒れていた太い木の上に腰掛け、堂々と言い張った澪那に紗介は突っ込んだ。


ピタリと、まるで時間が止まったかのように動かなくなった澪那。

しばらく、無言が続く。

「………考えてねぇのかよ・・・。」

動きを止めた澪那を見て、紗介はハァ…、とため息をついて呟いたのだった。



「い、今考えるんだから、文句言わないでよねっ!!」

そう叫びながら、澪那は紗介へ手を出す。

その言い様に紗介は呆れるようにまたため息をついて、竹筒の水筒をその手に置いた。


蓋を取って中の水をクピリと飲み込んだその時。



がさり



茂みが揺れた。


ピクンと反応した2人は、その茂みをじっと見つめる。

紗介は腰の刀に手をやり、澪那は水筒を構え刀印を組んだ。


がさり がさり


茂みはまだ揺れている。


紗介が小さく呟く。

「澪那、こっちに追い出せるか?」

「嘗めないで。」


紗介の言葉にふふん、と小さく笑った澪那は、更に小さな声でブツブツと何かを呟き、刀印を茂みに向けてひとつ、小さく叫ぶ。


「『追い水』」


すると、水筒の口からコポリと水が出てきて、まるで生き物のように身をくねらせて茂みへ入っていった。


がさがさがさがさっ


ざざざざざざ


入った瞬間から、先ほどよりも激しく茂みが揺れる。


やがて、がさりとひとつ大きく揺れたかと思うと、ぴょこんとその茂みから何かが飛び出してきた。



ぬめりとした身体。

キョロッとした大きな目。

水掻きのついた手足。


手のひらに乗るほどの大きさである、それは………



「………かえる、か・・・?」


「………蛙、のようね・・・。」



黄色地に黒の縞模様という、まるで虎のような珍しい柄をした、小さな蛙だった。

そのチビ蛙は少しの間きょとんとしていたが、ハッと我に返ったのかピョコンとひとつ跳ね、またもとの茂みに入って行ってしまった。


それをただじぃっと見つめているだけだった2人。

沈黙が流れ、それを破ったのは紗介のひとことだった。

「………珍しい柄だったな・・・。」

「……まぁね。ただ、弱いけど妖気を発してたわ。

急いで追うわよ!!何かわかるかもしれない!!」


そう言うが早いか、澪那はするりと茂みの中へ入った。

その際のガサガサという音でやっと我に返った紗介が、「ちょっと待てよ!おい!!」と叫びながら

澪那を追って、茂みに身を投じたのだった。





お、お詫びいたします………


遅くなってしまって本当に申し訳ありません!!


時間と気力のほとんどを学校と二次創作の長編にかけているので、こちらへはなかなか手が回らなかったのは事実です……


けど、やめるつもりはありません。まったく。意地でも。


少しでも良い物を読んでほしいので、ペースは落ちますがしっかり書いていくつもりです。

なので、よろしければまだまだお付き合いくださいませ。


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