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5話〜女体化男子ちゃん、メイド服を着させられる!?〜

私の名前は舞冬……女の子っぽい名前だからずっと好きじゃなかったけど……今とてもこの名前で良かったって思えてる

というのも私が女の子になってしまったから

数日前に風邪を引いて処方された薬を飲んだら、急に身体がぼっと火照ったと思ったら女の子になっていた

私、これからどうなるんだろう……

休日が明け、また学校が始まる

私はいつもより早い時間に起きて、お弁当を作っていつものように支度をしていつものように部屋を出る


舞冬「いってきます」


暑さが和らぎ少し涼しくなってきた今日この頃、スカートを履いてる私にとっては足が冷えるのは避けたいところなのでタイツは欠かせない…


舞冬(少し、涼しくなってきたからもう夏も終わりね〜……少しづつ寒くなってくるから…インナーとかも気にした方がいいわね…)と、そんなことを思いながら学校に向かう私


すっかり女の子に順応している舞冬、スカートにもすっかり慣れたご様子ていうかめっちゃ女の子してるんだけど……あ、どうも天の声です


ー学園正門前ー


私は学園の正門前まで来ていた


神子先生「柊さん、おはよう」


正門にたって挨拶をする私のクラスの担任の神子先生


舞冬「神子先生、おはようございます」

神子先生「女の子の姿もすっかり見慣れちゃったわね!男の子の時の柊さんはどこに行ったのかしらねぇ…?」

舞冬「せ、先生……それは私が1番知りたいですよ……?」

神子先生「あはは!それもそうね!それじゃあ、もうすぐHRの時間になるから寄り道しないでね〜」

舞冬「いや……今から教室以外のとこ行っても誰もいないじゃないですか……」

神子先生「…………」



神子先生は小動物を見るかのような目でじっと私を見つめていた……それを見た私は


舞冬「私は猫かっ!」


とつっこんでいた

遅刻扱いにされても困るのでそそくさと昇降口に行き、上履きに履き替え教室に向かった


ー1年2組教室ー


舞冬「おはよー」


教室に入り、私はみんなに挨拶をする

それに反応してクラスのみんなが挨拶を返してくれる

こころとかすみちゃんが私に気づき、私のところに駆け寄ってきた


かすみ「まふゆんっおっはよー!」

舞冬「おはよっかすみちゃん!」

こころ「遅いわよ!舞冬!」

舞冬「別に間に合ってるんだから、いいでしょ」

こころ「でも、もうちょっと早く来なさいよ?ギリギリじゃない」

舞冬「き、今日は神子先生が正門にたってたから話してだけ!いつもこんなギリギリじゃないもん!」


そんなこと言い合ってると教室の外を歩いていた数人の他クラスの女子生徒が私の存在に気づいた


女子生徒1「ね、ねぇ!あれって例の噂の子じゃない…?!」

女子生徒2「可愛すぎない?!」

女子生徒3「羨ましすぎるんですけど〜!」

舞冬「……」

こころ「ふふ、今日もモテモテね舞冬」

舞冬「も、モテモテって…私のことが気になるだけでしょ?もう気にならないから…」

かすみ「でもさ、まふゆん可愛いって言われて嬉しいんでしょ?」

舞冬「そ、それは……!そうだけど……」

こころ「ほんとかわいいわねぇ〜」

かすみ「ほんとだよね〜まふゆん可愛すぎ〜」

舞冬「んなっ!?2人とも何言って……!?」


かすみちゃんとこころの2人に可愛いって言われて思わず顔が赤くなる私……と、そこに神子先生が入ってきた


神子先生「3人とも……イチャつくのはいいけど、そろそろ席についてね…?もうHRの時間よ〜」

3人「……はい」


私を含めこころ、かすみちゃんの3人は先生にちょこっとだけ怒られてしまった

生徒が全員席に着いたのを確認した先生はHRを始めた


神子先生「じゃあ、先週言った通り今日の5、6限目のLHRに今年の学園祭でやるクラスの出し物と役割を決めます……それが決まったら必要なものの割り出しも決めるからよく考えておいてね〜」


神子先生がそういうとクラス全員が「はーい」と返事を返した

あ、そうだと神子先生が話しを続けた


神子先生「最近、この学園付近で不審者の目撃情報が出ているらしいの……これから学園祭前日までの間放課後に残って準備するから先生達も見回りを強化するけど、みんなも気をつけて帰ってね〜……特に柊さん、秦さん、夢川さんの3人はね?」


不審者情報の話で唐突に私たちに焦点が当たった


神子先生「あなた達は1年生の中でも人気な訳で、夢川さんに至っては学年のアイドル的存在だから、不審者だって見逃さないと思うわ」

舞冬「せ、先生達の間でも、私たちってそんなに有名なんですか……?」

神子先生「ええ、そうよ〜」

かすみ「全然知らなかった……」

神子先生「まぁ、とにかく!3人もそうだけどクラスのみんなも不審者には気を付けてね〜」


と、神子先生がそういうとクラス全員が「はいっ」と返事を返しHRが終わった

神子先生が教室を出た数分後、一限目の教科の先生が入って来て一限目の授業が始まった


ー数時間後…屋上にてー


あれから数時間たって、午前の授業が全て終わりお昼になった

私はいつものように屋上で自分で作ったお弁当を広げてかすみちゃんと一緒に食べ始める……今日はこころも一緒に

今日は霊夢たちもLHRで学園祭の出し物を決めるらしく、その話をお昼にするらしい


こころ「え、舞冬これあんたが作ったの!?」

舞冬「うん、そうだよ?」

かすみ「最近のまふゆんめっちゃ料理頑張ってるよね〜お弁当も作ってくるようになったし!」

舞冬「いや〜、自炊するようになってから料理楽しくなってきちゃって……」

こころ「い、意外ね……あんたが料理楽しいって言うだなんて……」

舞冬「なによ……私が料理するのは変だって言いたいの…?」

こころ「そ、そんなことはないけど…味はどうなのよ?」

舞冬「気になるならたべてみる?」

こころ「え、いいの?」

舞冬「いいよ、はいっ」


私はこころにおかずを取って口の方に持っていく

こころは困惑した顔を浮かべていた


こころ「え?」

舞冬「え?じゃないよはいっあーん」

こころ「え、あ、いや……」

かすみ「こころんが食べないなら私が食べる〜!」

舞冬「じゃあ、かすみちゃんあーん♪」

かすみ「あ〜ん♪…もぐもぐ……」

舞冬「美味しい?」

かすみ「うんっ美味しい!」

舞冬「良かった、……じゃあこころはいっ」


私は再びおかずを取ってこころの口の前に持っていく

こころは赤くなりながら観念した


こころ「わ、わかったから……食べるからっ」

舞冬「じゃあはいっあーん♪」

こころ「あ、あーん……もぐもぐ…」

舞冬「どう?美味しい?」

こころ「……美味しい!」

舞冬「ほんと?良かった〜」

こころ「あんたがここまで頑張るなんて……どうしたのよ?」

舞冬「私も女の子になったんだし、料理くらい出来ないとなーって思っただけだよ?」

かすみ「それに、男の子に戻っても料理の腕は消えないしね〜!」

舞冬「そうそう!やっといて損はないし!買い弁とかだとお金きつくてね〜」

こころ「あぁ…確かにそうね〜」

舞冬「あ、そうそうこころ」

こころ「ん?なによ?」


私はこころに年末実家へ帰ることを伝えるために口を開く


舞冬「今年の年末、実家に帰ろうと思うの」

こころ「え、実家に?珍しいわね、あんたが実家に帰るなんて」

舞冬「実はさ、お母さんに料理教えてもらおうと思っててさついでに今のこの状況も家族には話しておきたいし……」

こころ「あ、そっか……まだ舞冬のご両親には話してないのね……ていうか舞冬」

舞冬「ん?なぁに?」

こころ「あんたのお父さんって確か病院の先生って言ってなかった?……お父さんにだけでも話せば良かったんじゃない?」

舞冬「いや、それも考えたんだけど……男の時の面影が全くない私が息子だって言っても信じてくれないじゃん?」

こころ「た、確かに……それもそうね」

舞冬「だから年末帰るって言っておけば、みんな集まるしその時にこうなったこと言えば信じてくれると思うんだけど………」


そういうと顔を曇らせる舞冬、でもそれは一瞬しただけですぐにいつもの顔に戻って……


舞冬「こころ、あんたはどうする?年末一緒に帰る?」

こころ「私?私はどうしようかしら……」

舞冬「私は出来るなら一緒に帰って欲しいんだけど……」

こころ「あ〜、そういう事ね…いいわよ〜」

舞冬「ありがとうこころ」

かすみ「ね、ねぇまふゆん…」

舞冬「ん?どしたのかすみちゃん?」

かすみ「わ、私も着いていっちゃ……だ、ダメかな?」

舞冬「え……かすみちゃん……?」

かすみ「わ、私だって、女の子になってからのまふゆんのこと知ってるんだから!」


顔が赤くなりながら力説するかすみちゃんの圧力に気圧される私……


舞冬「まぁ2人が3人になったところでそんなに変わらないし、いいよ」

かすみ「え、いいの?」

舞冬「かすみちゃんには、色々助けて貰ったりしてるから、そのお礼」

かすみ「まふゆんありがと〜!」にこっ


赤くなった顔でにこって笑うかすみちゃんにドキッとしまう私

こころが近くでこういった


こころ「舞冬、良かったの?かすみちゃんまで連れて行っちゃって」

舞冬「別にいいよ…?どの道こうなった経緯を知ってるのは私とこころ、それからのことはかすみちゃんも知ってることだしね」


そういう舞冬は自分のお弁当を食べ終え、片付け始めていた

私はと言うと、ちょっと複雑な気持ちになっていた

あの時、かすみちゃんが舞冬に見せていた表情、あれは………


こころ(……きっと私の思い違いよね……?そんなことないわよね……?)

舞冬「こころ〜、早くしないとLHR遅れるよ〜?」

こころ「え?あ、まって!すぐ行く!」


舞冬とかすみちゃんは既にお弁当を片付け終わっていて、私のことを待っていた……私はモヤモヤしながらお弁当を片付けて2人の元に走っていった


ー1年2組の教室ー


お昼休憩が終わり、担任の神子先生が教室に入ってきてLHRが始まった


神子先生「はい、じゃあ学園祭でやるクラスの出し物決めるよ〜案がある人は挙手!」

???「はいっ!」


先生の声にいち早く反応して、手を挙げたのが男子の佐藤だった

そして佐藤が手を挙げたことによって私はずっと嫌な予感がしていた……その予感は速攻で的中した


神子先生「はいじゃあ、佐藤くん!」

佐藤「はい、俺はメイドカフェがいいと思います!」

舞冬「……はい?」

神子先生「ふむふむ…メイドカフェね〜いいわね〜」


先生が黒板にメイドカフェと書く……その間の空気は混沌としていた……

男子は喜びに満ち溢れた空気で一方女子はと言うと…当然のごとく引き気味である中には「ないわぁ〜……」とまで聞こえてきた

重い空気をかき消すかのように1人の女子の声が響いた


かすみ「せ、先生!」

神子先生「あら、夢川さんどうしたの?」

かすみ「私は、女子だけメイドになって男子は何もしないのは不公平だと思います!」


かすみちゃんの発した言葉に女子が一斉にうんうん…と頷く


かすみ「だから、男子にも女子と同じようなことをやってもらいたいと思ってます!」

神子先生「夢川さんには何かいい案があるの?」

かすみ「私はメイド執事カフェがいいと思います!」

佐藤「はぁ?!」

神子先生「メイドだけじゃワンパターンでちょっと面白味にかけるわね〜…」


そう言って神子先生は佐藤が出した案のとなりにメイド執事カフェと書いた

書き終わるとこちらを向いてこう続けた


神子先生「他に案はあるかしら!どんどん手をあげていいわよー!」


その言葉をかわきりに色々なクラスメイトから手をあげて案が出る

お化け屋敷……射的……迷路系宝探しなどなど………

授業開始から30分くらいたった頃、神子先生の主導による多数決が行われて……決まったのが……


神子先生「はい!多数決でクラスの出し物はメイド執事カフェに決定ね!次に役割の人数を夢川さんとで進めてくからねー」

かすみ「じゃあまず先生、私たちが使える教室はこの1年2組の教室だけですか?」

神子先生「そうね〜、教室で大体の調理はするだろうけどそれ以下の準備も必要だから家庭科室のテーブルは各学年1テーブル確保されてるよー」

かすみ「そうなると……メイド役3人と執事役は3人の6人かな?」

神子先生「6人ね……まずそのメンバーだけでも決めちゃう?」

かすみ「そうですね〜、先決めちゃいますか」


そこで手をあげたのが…佐藤だった


佐藤「先生、執事とメイドの決め方いい方法があるんですけど〜」

神子先生「あら何かしら?いい方法って?」

舞冬「絶対に嫌な予感しかしない……」

佐藤「それは、男子がメイド、女子が執事を決めるってことです!」

舞冬「……うわぁ……」


私は、嫌な予感が的中して引いてしまっていた

辺りを見回すと同じような顔をしてる子が何人かいたのを見た


神子先生「あら、いいわねそうしましょう」

かすみ「…先生がそう言うなら…(あ〜、まふゆん指名してメイド服着せようと思ってたんだけどなぁ〜…)」

神子先生「じゃあ、執事役から決めましょうか!女子のみんなは挙手して指名してね〜」

こころ「はいっ」


と、こころが我先にと手をあげた


神子先生「はい、秦さん」

こころ「私は、言い出しっべの佐藤君がいいです!」

佐藤「はぁ?!」

こころ「あんただって顔はいいんだからできるでしょ?このクラス意外と顔面偏差値高いんだから」

神子先生「なるほどね〜、佐藤くんね」


といいながら、先生は黒板の執事役の欄に佐藤と書いた


神子先生「他の子はいるかなー?」

??「は、はい!」

神子先生「はい、高倉さん」

高倉「わ、私は西村君がいいとおもいます!」

女子生徒「あ、私もそれ思う〜!」

西村「……マジか……」

神子先生「西村君ね〜…っとじゃあ次の子行ってみよ〜!」


と、ノリノリな神子先生

私も少しは参加しようと思わず手をあげた


舞冬「……はい」

神子先生「はい、じゃあ……え、柊さん?」


私が手をあげたことが珍しいのかそれとも驚いているのか分からないけどクラスのみんなが私を見ていた


舞冬「え…なんでみんなみるの…」

こころ「あんたが指名したりするのって結構珍しいわよ?」

かすみ「そうだね〜、まふゆんが指名する男子が気になるな〜」

神子先生「それじゃ柊さんの指名する男子は誰かなー?」

舞冬「わ、私は…齋藤がいいと思う」

齋藤「えっ、俺?」


私が齋藤を指名した瞬間、クラスのみんながおぉ〜〜と言う声をあげた


こころ「へぇ〜、齋藤があんたの好みなのね?」

舞冬「んなっ…?!そんなわけないでしょ!!」

こころ「じゃあなんで齋藤なのよ?」

舞冬「だって、男子の中で1番女子ウケしそうじゃない?」

かすみ「まふゆんの言ってることはわかるかも」

舞冬「でしょ〜?だから齋藤が適任かなって…私の好みとかじゃなくてね」

神子先生「なるほどね〜、柊さんの意見はとても納得できるわね〜…と男子の3人はこれでいいかしら?それとも異議あるかしら?」

男子3人「ないです」

神子先生「じゃあ、男子はこれで決定ね?次はメイド役3人を決めるよ〜」


そう言って神子先生は執事役を決定させて、問題のメイド役を決めようとしていた


神子先生「じゃあ、メイド役決めるよ〜!はい男子は挙手!」


と言うと、佐藤が勢いよく手をあげた


佐藤「はい!」

神子先生「じゃあ、佐藤くん」

佐藤「俺は、夢川さんがいいと思います」

かすみ「ふぇ?!私!?」

神子先生「なるほど、人気の夢川さんをメイドにすれば人気が出ると…」

かすみ(私も、メイドしなくちゃなのか〜言い出しっぺはもちろん私だけど……)

神子先生「他に指名したい子はいるかしら?!」

齋藤「はい」

神子先生「じゃあ、齋藤くん!」

齋藤「俺は秦さんがいいと思います」

こころ「わ、私?できるかしら……」

神子先生「大丈夫、秦さんならできるわよ」


かすみちゃん、こころって指名されて残りは1人……あ、これ私指名されるパターンだ

なんて思ってるとその予想が的中したようで


神子先生「はいっ、最後の1人だよー誰を指名するのかな?」

と先生がそう言うとおもむろに手を挙げた生徒がいた

そう私のことをよく知る男子生徒の村山君だった


村山「……はい」

神子先生「はい、村山君!」

村山「僕は、柊がいいと思う」

舞冬「えっ……あんた何言って……」

村山「夢川さん、秦さんって来てその横に並べるのってお前しか居ないだろ、柊」

舞冬「そ、そうかもしんないけど……!」

神子先生「いいじゃない、柊さんこれも経験よー?」

かすみ「まふゆん!一緒にやろうよ〜!」

舞冬「うっ……かすみちゃんに言われると…断れない……」

神子先生「じゃあ、決定ね!…じゃあ10分休憩したらこの後の役割も決めてくよ〜」


そう言って神子先生は一旦職員室に向かった

私たち生徒は思い思いに背伸びをしたり友達と談笑したりと10分休憩をしていた

その後、先生が戻ってきて再び役割決めが始まった

……私の役割はもう決まってしまったので何もすることないのだけど……そう思いながら夕方になりつつある窓の外を眺めていた


ー2日後の放課後ー


昨日の放課後から、学園祭のための準備が始まった

まぁ、準備って言ってもダンボールや画用紙を準備して宣伝用のPOPを作ったり、メニュー表を作ったりだった

私やこころもそれに参加して手伝っていると大きな紙袋をぶら下げたかすみちゃんが教室に入ってきた


かすみ「みんな〜おまたせ〜!」

舞冬「かすみちゃんおかえり、どこ行ってたの?」

かすみ「ふっふっふ〜、先生と一緒にこれを買いにいってたのだよ!!」


といって勢いよく紙袋からある物を出したかすみちゃん

それを見た私は目を丸くした


舞冬「め、メイド服……?」

かすみ「そう!メイド服だよ!」

舞冬「ま、まさか……い、今から着替えるの……?!」

かすみ「もちろん!私も着替えるし!こころんもね!」

こころ「わ、私も?!」

かすみ「あたりまえじゃん!私ら3人メイドやるんだよ?」

こころ「でも、今じゃなくたって…」

舞冬「今のうちに合わせておいた方がいいんじゃない…?直前になって合わせておかしいとこあってもすぐには直せないんだし…」

こころ「う……そうだけど……」

かすみ「ほらほら!うじうじしないの!まふゆん手伝って」

舞冬「ふぇ…?」

かすみ「こころんを更衣室に連行するから手伝って!」

舞冬「え、あ、うん」

こころ「えっ、ちょっ……待って!」

舞冬「こころ……諦めた方がいいよ……こうなったらかすみちゃん止まらないから……」

こころ「嘘でしょ……」


舞冬からそう言われ、観念するこころはかすみちゃんに手を引かれついて行く

舞冬はその後ろからついて行く


ー女子更衣室ー


更衣室に着くとかすみちゃんは私とこころにメイド服を手渡した

手渡されたメイド服をまじまじと見る私……次第に恥ずかしくなってきた


舞冬「ね、ねぇ……これ本当に着るの……?」

こころ「あら、舞冬今更恥ずかしくなってきたの?」

舞冬「だ、だってロングスカートだと思ってたんだもん!こんなに短いなんて……」

かすみ「私がロングスカートになんてすると思う?女の子なんだから平気でしょ!」

舞冬「2人は元から女の子だから平気かもだけど、私は元男なんだよ?!制服だって長めにしてるのに……それより短いなんて……」


私がうだうだ言ってると2人はもう既に着替えを終えていた……はぁ、とため息をつく2人そして次の瞬間、ガシッとこころが背後から私を羽交い締めにした


舞冬「ちょっ、こ、こころ!?」

かすみ「ふっふっふ……さぁまふゆん、お着替えの時間ですよ〜〜」

舞冬「か、かすみちゃん!?め、目が怖い!」

こころ「観念しなさい舞冬、あんたがぶつくさ言ってないで着替えとけばこんなことにならなかったのよ?」

舞冬「うぅ……(´;ω;`)」

かすみ「さて、時間もないしぱぱっとぬがしちゃおっ!」

舞冬「ま、まだ心の準備が…!」

かすみ「問答無用!」

舞冬「い、いやぁぁぁぁっ」


こころに羽交い締めにされているため身動きが取れず、かすみちゃんに脱がされていく私……


かすみ「おぉ〜……まふゆん意外と着痩せするタイプなんだね……」


制服のブラウスのボタンを外していくかすみちゃんにそう言われ、みるみる顔が赤くなる私


舞冬「あ、あんまり見ないで……恥ずかしい……」

かすみ「ごめんごめん……はいじゃあメイド服着て〜」

舞冬「ん…これ、下から?それとも上から?」

こころ「どっちからでも大丈夫じゃない?あんた小柄だから大丈夫だと思うわよ」

舞冬「ちょっと……気にしてるんだから」

こころ「はいはい…さっさと着替えなさいな〜」


そう言われしぶしぶメイド服に袖を通す私……着ることには問題なかった…ただ丈が短い……


舞冬「ねぇ……これ短くない……?」

かすみ「短くないよ〜?さ、男子とか先生待たしてるから教室戻ろっか」

舞冬「あ、ちょっ……待って……!」


私は、かすみちゃんに手を引かれついて行くだけだったけど、どうしてもスカートが気になる……もう片方の手で裾を抑えながら歩いていた


ー1年2組の教室ー


かすみ「みんな〜!おまたせ〜!」


かすみちゃんの声が教室に響くと一斉にみんなが教室のドアの方に向く


かすみ「ほらほら、2人とも恥ずかしがらないではやくっ」

舞冬&こころ「待って…!まだ心の準備が…!」

かすみ「だめ!問答無用〜!」


私たちの意見は全く聞く耳を持たないかすみちゃんは両手で私とこころの手を掴み、教室の中に引っ張った

引っ張られて教室に入った瞬間、男女問わず黄色い歓声が湧いた


クラスメイト全員「か、可愛い〜〜〜〜!!!」

舞冬「ふぇ!?」

齋藤「3人とも可愛いじゃん…これなら学園中釘付けだろうな」

かすみ「でしょ〜?女子は全員これ着てもらうからね!」

西村「俺ら男子はどうするんだ?」

かすみ「男子の服は神子先生が探してくれてるからもうちょっと待ってて!」


私たち3人はメイド服を着たまま作業に取り組んだ

男子たちは目のやり場に困っただろうけど、私はずっと恥ずかしかった……!!

そして完全下校の時間が近づいてきて神子先生が片付けを促し、私たちは着替えるように言われ更衣室に向かい制服に着替えて教室に戻る

教室に戻ると片付けは終わっており、数名はもう帰宅していた


神子先生「戻ってきたわね、もう片付けは終わったから気をつけて帰りなさいね〜」

舞冬「はぁい」

かすみ「先生、さよなら〜」

神子先生「はいさよなら〜」


私たちは鞄を持って先生に挨拶して教室を後にした


舞冬(これから帰り遅くなるし、ご飯の材料休みの日に買いだめしとかないとなぁ…)と思いながら帰宅する私なのでした

大変お待たせしてしまってすいません


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