4話〜女体化男子ちゃん、幼馴染の友人と初対面!〜
私の名前は舞冬……女の子っぽい名前だからずっと好きじゃなかったけど……今とてもこの名前で良かったって思えてる
というのも私が女の子になってしまったから
数日前に風邪を引いて処方された薬を飲んだら、急に身体がぼっと火照ったと思ったら女の子になっていた
私、これからどうなるんだろう……こころと女性用の下着を行って…かすみちゃんと喫茶店でお茶して晩御飯のお手伝いさせてもらって
段々と女の子の生活も慣れ始めてる私がいる……
舞冬が女の子になってから数日が経った休日
私はいつもより早く目が覚める
舞冬「ふぁ〜……ん〜っ……」
あくびをしながら伸びをする
舞冬「はぁ……今日なのね……」
今日は私の幼馴染みのこころの友達に紹介される日だ
なんていうかすごい緊張する……
といってもまだ時間はあるのでゆっくりごはんを食べる
舞冬「……うん、今日も美味しくできた…」
前にかすみちゃんのお母さん、みゆきさんから料理を教えて貰ってから私は少しずつ料理をするようになった
あの後、すぐに実家のお母さんに連絡して今年の年末帰ることと料理を教えて欲しいってことを伝えた
お母さんは、そのふたつを直ぐに了承してくれた
舞冬「…ごちそうさまでしたっと」
食べ終わった食器を流しに持っていき、洗剤をつけたスポンジでごしごしと洗っていく
洗い終わって一息つき、時計に目をやる
舞冬「まだ時間あるけど……着替えとこうかな」
そう言って、私は着ていた部屋着を脱ぎ、以前こころに貰った服を着て髪をツーサイドアップに結う
少し前までは結うのに手間取ってたけど、今はもうお手のものである……慣れって怖い……
舞冬「んっ……よし……っと」
私は着替え終わり、以前に買ったお出掛け用のバックに財布とか諸々を詰め込み、肩に掛けて家を出る
舞冬「待ち合わせ場所は……確か駅前だったわよね……?」
ちょっと不安だった私はメッセージアプリを起動してこころにメッセージを送る
舞冬:こころ〜、今日の待ち合わせ場所って駅前だったわよね?
こころ:そうよ〜、ってあんたもう着いてるの?
舞冬:まだ出てすらいないけど、間違えてたらいやだから聞いたの
こころ:そういうことね〜まぁ遅れないようにね〜
舞冬:はいは〜い
待ち合わせ場所を確認し、メッセージアプリを閉じてスマホをバックの中にしまう
舞冬「よし、ちょっと早いけど……行こう」
そうして私は駅に向かって住宅街を歩き出した
住宅街を出て繁華街から駅に向かう際、多少の視線を感じながら歩いていた
女子1「ね、ねぇ……!あの子ってうちの学園の噂の子じゃない?」
女子2「ほんとだ…!着ている服も可愛い〜!」
舞冬(やっば……うちの学園の生徒じゃない……めっちゃ見られてる…………)
私はできるだけ早くその場を離れようとした……その時
かすみ「あっれ〜、まふゆんじゃん」
舞冬「えっ……かすみちゃん?」
話しかけてきたのはかすみちゃんだった
かすみ「こんな時間にいるなんて、珍しいね?」
舞冬「普段はこんな時間に出ないんだけど……今日、こころの友達に紹介されるから……」
かすみ「ほうほう……?」
舞冬「かすみちゃんは……?お買い物?」
かすみ「私はね〜、ただの散歩かな〜」
舞冬「そ、そうなんだ」
かすみ「そうだ、まふゆん」
舞冬「ん?なぁに?」
かすみ「私もついて行ってもいいかな?」
舞冬「えっ…別に大丈夫だと思うけど……用事とか無いの?」
かすみ「うん、ないよ〜?」
舞冬「そうなんだ……じゃあ行こっか?」
かすみ「やったー!」
私とかすみちゃんは2人でこころとの待ち合わせ場所の駅前に向かった
途中、通りすがる人にめっちゃ見られた……めっちゃ恥ずかしい……
ー駅前ー
私とかすみちゃんは談笑しながら歩いて駅前に着いた
着いてから辺りを見渡して見る……こころはまだ来てないようだ……
舞冬「どうしよう……少し早すぎたかも……」
かすみ「どうする?まふゆんがここから離れる訳にはいかないもんね……」
舞冬「うーん……」
かすみ「あ、そうだ!」
かすみちゃんは思い出したように手を叩いた
舞冬「か、かすみちゃん?どうしたの?」
かすみ「まふゆん、さっき通ったクレープ屋さんのクレープ食べたいんでしょ?」
舞冬「んなっ…ななな、なんのことかな〜っ」
かすみ「まふゆん嘘つくの下手すぎ」
舞冬「あぅっ……ごめんなさい、ずっと気になってました…」
かすみ「素直でよろしい……じゃあ買ってくるけど、なにがいい?」
舞冬「えっと、じゃあチョコレートで」
かすみ「はいはーい♪」
かすみちゃんは走ってクレープ屋さんに向かっていった
私はというと、ずっと辺りを見渡していた
休日なのもあってか、人通りが多く平日よりカップルが多い気がする……
そうして通る人を観察していると、かすみちゃんがクレープを2つ両手に持って歩いて来ていた
かすみ「おまたせ〜♪」
舞冬「かすみちゃんおかえり〜♪」
かすみ「はいっチョコレートクレープっ」
舞冬「ありがと〜、美味しそ…♪」
私はかすみちゃんから買ってきてもらったクレープを受け取り、一緒に食べ始める
舞冬「ん〜っ美味し〜♪」
かすみ「美味しいね〜♪まふゆんのも気になる〜」
舞冬「私もかすみちゃんの気になる〜」
かすみ「じゃあ1口ちょうだい?私のもあげるからさ」
舞冬「うん、いいよ♪」
かすみ「じゃあはいっ♪」
私はかすみちゃんが差し出したクレープをぱくっと1口もらった
舞冬「ん〜っ!かすみちゃんのも美味しい〜♪」
かすみ「美味しいよね〜♪」
舞冬「じゃあ私のも…はいっ♪」
私もかすみちゃんに食べていたクレープを差し出すと私が食べていない所をぱくっと1口食べた
かすみ「うんっ!まふゆんのも美味し〜♪」
舞冬「だよねだよね〜♪」
そうして私は再度クレープを食べようとして固まる……そうそこには私の食べた跡とかすみちゃんが食べた跡があるから
舞冬「…………////(こ、これって……か、かかかか間接き、ききききキスなのでは!?)」
そう思った瞬間から顔がめっちゃ赤くなって、かすみちゃんの顔を直視することが出来なかった……
私の顔が赤くなってることに気づいたかすみちゃんはニヤニヤしながら私をいじってきた
かすみ「あっれぇ〜、まふゆんどーしたのっかな〜?」
舞冬「な、なによ……?べ、別になんでもないよ……?」
かすみ「いやいや、そんなに顔真っ赤にしてなんでもないはないでしょ〜?」
舞冬「………っ」
かすみ「あっ、もしかして!さっきの食べ比べっこで間接キスとかって意識しちゃった〜?」
舞冬「な、ななな何言ってんのよ!」
図星です、はい……こういう時のかすみちゃん察しが良すぎでしょ……
かすみ「慌てちゃって、まふゆん可愛い〜(ま、私は意識してるけどね!)」
舞冬「…っ!か、からかわないでよっ!(や、やばい…!意識しすぎてかすみちゃんの顔見れない!顔熱い!)」
かすみ「まふゆんってすぐ顔に出るからさ〜ついついからかいたくなっちゃうんだよね〜……」
舞冬「す、直ぐに顔に出るのはしょうがないじゃん……」
かすみ「あはは〜、ごめんごめん」
かすみちゃんにからかわれたりしてると駅の方から私のいる方へ歩いてくる1人の女の子がいた……こころだ
こころ「舞冬おまたせ〜……ってかすみちゃん?」
かすみ「ちっすちっす、こころん!」
舞冬「駅に向かってる途中でばったり会ってねー、かすみちゃんも一緒に来たいって言うんだけど……いいかな?」
こころ「まぁ、かすみちゃんならあの子たちでも名前くらいは知ってるでしょうから……良いわよ」
かすみ「ありがとう、こころん♪」
舞冬「良かったねかすみちゃん」
こころ「まぁ、そういうことでさっそく呼んじゃましょっか………霊夢〜!魔理沙〜!菫子〜!いいわよ〜!」
こころが後ろを向いてそう呼ぶと奥の方から女の子3人組が私達の方へと歩いてきた
???「お、そいつがお前が言ってた元男ってやつだな!?」
???「それよりも、あんたがそんな服持ってたことに意外性を感じたわ」
???「でもでも、とっても可愛いじゃん!」
こころ「舞冬、紹介するわね……この人たちは私の友達、博麗霊夢と霧雨魔理沙、そして宇佐見菫子よ」
霊夢「よろしくね〜」
魔理沙「よろしくな!」
菫子「よろしく〜」
こころ「で、これが舞冬よ!」
舞冬「ひ、柊舞冬です、よろしく…」
私はじっと3人のことを見る……男の時にやったら変態だの言わそうだけど……今は女の子だからそんなことないと思うけど……
舞冬(赤い服を来た黒髪の人が博麗霊夢さん……なんだかとっても真面目そうな人……でも綺麗……金髪の人が霧雨魔理沙さん……口調からして男勝りなのかな?……そして茶髪でメガネっ娘が宇佐見菫子さん……霊夢さんと同じで真面目そうに見えるけどフレンドリーっぽい……?)
霊夢「ちょっといいかしら……その、この子は…?」
霊夢さんが私の隣にいるかすみちゃんを指して質問してきた
こころ「紹介してなかったわね…私と同じクラスで学年のアイドル的存在って言えばわかるわよね?」
霊夢「ま、まさかあの…!?」
かすみ「そのまさかの!夢川かすみだよ!3人ともよろしくね〜!」
魔理沙「驚いたぜ……あのアイドルが今私たちの目の前にいるなんてな……」
菫子「すごーい!本物だ〜!」
霊夢「で、でもなんで学年のアイドル的存在がこころ達といるの?」
かすみ「それはね〜私が散歩してたら、偶然駅前に向かうまふゆんとばったり会ってね〜私からお願いして一緒に着いてきたんだ♪」
霊夢「そ、そうだったのね」
舞冬「それで私からお願いなんですけど、かすみちゃんも一緒にいてもいいかな?」
かすみ「まふゆん……」
私のお願いに数秒固まる3人…が3人ともにこって笑ってこう言った
霊夢「えぇ、いいわよ〜」
かすみ「ありがとう!」
魔理沙「人数いた方が盛り上がるし楽しいしな」
菫子「そうだね〜!めっちゃ楽しみ〜!」
こころ「さて!お互いの顔はよくわかったわね!どう!?舞冬!可愛くない?!」
菫子「うん!可愛い〜!」
魔理沙「まさかこいつが元男だとは思えないよな〜」
霊夢「そうね〜、初めて見るからそう見えるだけかもしれないけど」
かすみ「まふゆん初日の頃よりめっちゃ女の子してるよね!」
舞冬「まぁ…やっぱりそうだろうね〜…」
こころ「けど!舞冬は今の方がいいと思ってるんじゃない?」
舞冬「う、うわ〜……地味に返しづらい質問してこないでよ〜」
こころ「いいのよ舞冬、私たちは何も思わないから」
舞冬「そんなこと言ったってね〜……まぁ、私は確かに今の方がしっくり来てる感はあるっちゃあるけど」
かすみ「まふゆんは今のままでもいいと私は思うな〜!」
かすみちゃんがそんなことを言う……このままでもいいのかな…?
すると今度は私が3人からじろじろと見られる側となった
霊夢「それにしてもすごいわね〜、こうして見てるとマジでどこからどう見ても女の子だもんね〜」
魔理沙「確かに……これもウィッグじゃねーんだろ?これ完全に地毛ってやべーよな!」
菫子「ほんとだよ!……お!しかもこれはこころっちと同じシャンプー使ってるね!ちゃんと女の子用のシャンプー使ってて偉いね〜!」
舞冬「……」
何がそんなに楽しいのかな……3人は永遠と私をじーっと眺めていた……いや…普通に考えたら無理はないのね
だって性転換だもんね……うん、性転換だもん……もうその言葉だけで片付けられちゃうよね
魔理沙「舞冬!ちょっといいか!?」
舞冬「…ん〜?なぁに?」
と、私は魔理沙さんに聞いてみたのだが……もにゅっ
魔理沙「…おぉ!肌も完璧に女の子の肌だ!」
魔理沙さんは、私の了承を得る前に、ほっぺをつまんだ
この人……こころと少し似てるかも……
人の了承を得ようとしても結局その前に行動しちゃうってパターン……まぁ、別に良いんだけどね
菫子「まふゆっち!これ以外に服は買ったの!?」
舞冬「……え?いや〜、まだ買えてないけど…」
霊夢「じゃあちょうどいいわね!今日は色々と回れそうよ!」
魔理沙「そうだな!舞冬!安心してくれ!私たちが最高のコーデをしてやるからよ!」
霊夢「あんたに任せると舞冬が可哀想だわ」
かすみ「あ〜!私もまふゆんのことコーデしたい!」
こころ「ふふふ、すっかり人気者ね、舞冬」
舞冬「人気って訳じゃないと思うんだけど……」
こころ「けど気に入られてるのは事実じゃない?」
舞冬「ま、まぁ……それはそんな気がしなくもないかな〜……」
魔理沙「あ!そうそう!私らのことは呼び捨てで構わねーからな!そうじゃねーと堅苦しいだろ!」
舞冬「おぉ…めっちゃ距離詰めてくるじゃん…」
こころ「魔理沙は距離詰めるの早いからね〜……だから色んな人と関わりがあるのよね〜あんたとは違ってね!」
舞冬「そんなこと知ってるんだから言う必要ないでしょ!」
こころが嫌みっぽく言ってくる
どうせ、ぼっちですよーだっ
魔理沙「あはは!まぁ気にすんなって!他にも友達欲しかったら私らがいくらでも紹介してやるよ!」
霊夢「男子が女子になった噂は聞いてるから同じ学校でいいのよね?」
こころ「ええ、舞冬も同じ学校よ…なんなら舞冬とかすみちゃんも私と同じクラスだから」
魔理沙「お!それは好都合だな!」
菫子「そうだね!お泊まり会とかの計画もすぐに立てられるね!」
霊夢「…よし、それじゃあ、そろそろここにいても仕方ないし、行きますか」
魔理沙「そうだな」
舞冬「……え?どこに行くの?」
魔理沙「そうだな〜、まぁお近付きの印ってことだしあそこでいいんじゃねーか?」
菫子「いつもの場所だよね!」
霊夢「まぁあそこが長時間居られて安定だからね」
こころ「そうね、まあ舞冬は初めてだろうけど」
舞冬「……どこに行く気なの…?」
こころ「まぁまぁ!それは行ってからのお楽しみってやつよ!」
かすみ「私も楽しみ〜!」
そんなわけで私たちは顔合わせもすみ、距離も縮まったということで別のところに移動することになった
私は、彼女達がどこを指しているのかがさっぱり分からなかった
まぁいつものって感じを想像すると…喫茶店かスイーツ店かファミレスあたりかな〜と私は想像していた
……だけど……私のこの予想はこれっぽっちも当たっていなかった
ーカラオケ店内ー
魔理沙「よ〜し、お前ら歌うぞ〜〜〜!」
こころ&霊夢&菫子&かすみ「お〜〜〜〜!!!」
魔理沙「舞冬!お前も遠慮すんな!今日は存分にはめ外すぞ!」
霊夢「一般常識は守りなさいよね」
魔理沙「そんなことくらいはわかってるっての!」
舞冬「って!カラオケ!?!?」
魔理沙「そうだ!カラオケだぜ!」
舞冬「カ、カラオケなんて来たことないんだけど……」
菫子「お〜!じゃあ今日カラオケデビューだね!」
魔理沙「心配すんな!カラオケは好きに歌うだけだ!上手いもは下手も関係ねーよ!」
霊夢「お、魔理沙にしてはいいこと言ってるじゃない」
魔理沙「ったく、お前らだって同じこと言うだろ?」
舞冬「い、いや〜……マジか〜……」
こころ「ふふ、コミュ障の舞冬には少し刺激が強すぎたかしら」
舞冬「そうですね〜少し強いかもしれませんね〜」
こころ「けど大丈夫よ1回うたえば、なんかふっきれちゃうから!」
かすみ「私、まふゆんの歌声聞きたいな〜!」
と、こころがアドバイスしてくれる……だけど、その最初の1回がとてつもなく高い壁なんだよね〜と、私は思わずにはいられなかった
人前で歌うなんて……もちろんやったことないからしかも……あんまり私歌なんて上手くないでしょうし……と、どうしても萎縮してしまう……
魔理沙「よし!それじゃあ舞冬!私が歌うとこを見といてくれ!こんな風に一緒にはっちゃけようぜ!ってのをみせてやるよ!」
霊夢「お!さすが魔理沙ね!」
と、魔理沙は元気よく機械を操作する…そして曲が転送されてこの部屋全体がライブステージみたいになった
私は、この光景すら初めて見るから、凄かった
舞冬「す……すごい……」
かすみ「ねー!すごいよねー!」
魔理沙が歌い終わって、私は感動していた
魔理沙「どうだ舞冬!楽しそうに見えたか!?」
舞冬「そ、そうだね……めちゃくちゃ楽しそうに見えたわ……それと……めちゃくちゃ上手いし……」
魔理沙「そうか?私はそんなに上手くはないだろ」
菫子「いやいや、私からしたらみんな上手すぎだからね」
かすみ「私もそう思う〜!」
魔理沙「まあまあ!カラオケはそういうの関係ないから!楽しんだもん勝ちだからな!」
こころ「そうよ舞冬!だからあんたも歌ってみなさい」
舞冬「え、え〜……それはちょっと……わ、私にはまだ早いかと……」
かすみ「まふゆん、一緒に歌おうよ〜!」
霊夢「まぁ舞冬が歌いたいって思った時にうたえばいいんじゃないかしら…それじゃ次は私ね!」
と、そう言って今度は霊夢が曲を選び転送した
私は……正直に歌なんて自信ないけど……歌ってみたい気持ちはあった……でも、なんだか譲ってしまっていた
聞いてるだけも楽しいもん
ー1時間後ー
カラオケに来て早くも、1時間が経とうとしていた
カラオケに初めて来て思ったのは……カラオケって時間泥棒すぎる……
そう、とにかく時間が経つのが早い
ついさっき入ったと思ったらもう既に1時間たってるんだから……とそんな感じで時計を見ていると……
かすみ「ねぇまふゆん!そろそろ歌おうよ!私、まふゆんの歌声が聞きたくなってきたよ!」
舞冬「え、ええ!?そんなこと言われても!わ、私まだ心の準備が!」
かすみ「カラオケにそんなのいらないよ!パーッと歌っちゃおうよ!」
霊夢「そうよ舞冬!思いっきり歌ったらきもちいいわよ!」
菫子「まふゆっちの歌声楽しみ〜!」
こころ「私も初めて聞くから楽しみね〜!」
舞冬「あ、あんた達ね〜……」
こころ達は無駄に期待値をあげてきている
そんなに期待されるとかえって歌いづらいのに……だけど、そんな私の思いも届くことなくかすみちゃんはひたすら曲を探している
かすみ「そうだな〜、まふゆんのデビューの手伝いってなれば、やっぱデュエットだよね〜」
菫子「お〜!さすがかすみちゃん!」
かすみ「よっしまふゆん!まふゆんの知ってるデュエット曲教えて!私も知ってる曲を歌うからさ!」
舞冬「そ、そう?じゃあ……」
結局、私は彼女達の押しに負け、選曲をするのだった
まぁ……かすみちゃんが一緒に歌ってくれるのなら……大丈夫かもしれないわね……
そして、私はいつも聞いてるデュエットの曲を探した
舞冬「かすみちゃん、この曲知ってる……?」
かすみ「ん〜?……あ、知ってる!!歌ったことあるよ〜!」
舞冬「ほんと…?じゃあこれ一緒に歌ってくれない?」
かすみ「いいよ〜!」
私は機械を操作し、曲を転送し曲が流れる
私とかすみちゃんはメロディに合わせて歌い出す
私はこの後思い知ることになったカラオケというものを……
舞冬「〜〜〜〜〜♪」
かすみ「〜〜〜〜〜♪」
舞冬&かすみ「〜〜〜〜〜〜〜〜♪」
こころ「意外と……上手いじゃないの……」
私はかすみちゃんと一緒に、1曲歌い終わった
かすみ「どうまふゆん!カラオケで歌う感覚は!?」
舞冬「……す、すごい……これ…めっちゃストレス発散できそうじゃん!」
霊夢「だからそう言ってるでしょ」
菫子「ついにまふゆっちもカラオケの魅力を知れたね!」
私は、カラオケがこんなにも気持ちいいものだとは思わなかった
舞冬「こ、こんなにもスッキリするんだね、カラオケって」
魔理沙「めちゃくちゃ気持ちいいだろ!」
舞冬「う、うん……これすっごいストレス発散になるね」
こころ「ふふ、あんた、すっごい気持ちよさそうだったわね」
舞冬「まあ、実際気持ちよかったしね」
霊夢「よし!次からは舞冬も曲入れていきなさいよ!」
菫子「そうだよ!ジャンジャン歌っちゃおう!」
舞冬「う、うん……そうだね〜……ひ、一人で歌えるかな〜……」
かすみ「余裕だよそんなの!ここはライブじゃないだから!」
魔理沙「よし!次は私が行かせてもらうぜ!」
霊夢「はぁ、仕方ないわね」
と、そんなわけで魔理沙は曲を探し始める
そして、曲を転送し、再び歌い出した
こころ(初めてだというカラオケにも、舞冬はすっかり慣れた様子……舞冬がカラオケの魅力に気づいてくれて良かったと思うわ)と心の中で呟いてると…
霊夢「こころ〜、あんたも曲ちゃんと入れなさいよね〜」
こころ「ちゃんと入れてるじゃない」
霊夢「あんたもカラオケの魅力を叩き込んだ方がいいかしら?」
こころ「私は間に合ってるからいいわよ」
と、霊夢はテキトーな冗談を交えて絡んでくる
霊夢「舞冬、いい子ね」
こころ「そうね、舞冬は普通に性格いいと思うわよ……だから、あなた達にも合わせられるし、男が女になった人なんてあなた達なら絶対興味あると思ったから!」
霊夢「まぁ噂自体は気になってたわ、けどまさかあんたの幼馴染だったとはね〜」
こころ「それで、霊夢から見た舞冬の第一印象ってどうなの?」
霊夢「そうね〜、あまり言わない方がいいかもしれないけど……陰キャっやつかしら?」
こころ「ふふ、正解よ」
霊夢「あらら、やっぱり私の勘は当たるわね〜…初めて会ったあの瞬間、ガチガチだったもんね〜面接かと思ったわ」
こころ「確かに、舞冬ったらなんか無駄に緊張してたから」
霊夢「まぁその後の印象って言ったら、話しやすいってところかしら」
こころ「ほぇ〜、話しやすい?」
霊夢「ほら、舞冬って聞き手でしょ?」
こころ「ふふ、そうね、決しておしゃべりでは無いわね」
霊夢「だから、よく話す私たちからしたらすごくいい話し相手になりそうって感じね」
こころ「たしかに、あなた達いっつも会話が渋滞してるからね〜」
私は嫌味っぽく言ってみる
霊夢「そこにはあんたも含まれてるけどね」
こころ「ふふ、私たちが全員話し手だからかしら」
霊夢「聞き専ってつまらないのかな〜って思ってたけど聞いてくれるのはありがたいって思うようになったのよね〜」
こころ「なるほどね〜……まぁ言いたいことは分かるわね」
霊夢「でしょ〜!ここのメンツ皆わかると思うのよね〜!……あとは……元男なのに…意外と胸があるところかしら」
こころ「ふふ、やっぱりあんたも注目してるわね」
霊夢「そりゃあするに決まってるじゃな〜い!女の子になったなら!どれほどの大きさなのか!誰だって気になるわよ!」
こころ「それで、霊夢からはどう見えた?」
霊夢「そうねぇ〜、さっきも言ったけど意外とある…感じかしら」
こころ「そう……それであってるわよ」
霊夢「え!あんたもう舞冬の胸見たの!?」
こころ「私たち真上と真下だからいつでもお泊まり会出来るのよね〜なんならサイズまで分かるわよ?」
霊夢「いいわね〜、そういうの私たちも近くに住みたかったわ〜それで!私の目はまちがってないのよね!?」
こころ「ええ、まあ想像はもしかしたら違うかもしれないから少なくとも、舞冬はパッドとかいれてない事だけは確かよ」
霊夢「へぇ〜…!元々男なのにすごいわね!どこかの誰かさんと違って」
と、霊夢が当てつけを言った瞬間……
魔理沙「おい霊夢!聞こえてるぞ!」
歌ってる最中に、魔理沙が私たちにツッコんできたのだ
舞冬「びっくりしたな〜もう……マイク持ってるんだから大きい出さないでよね〜……」
魔理沙「仕方ないんだぜ舞冬あいつらは私を侮辱したからな」
舞冬「え…そうなの?」
霊夢「も〜!何も言ってないわよ魔理沙!ほら!歌に集中しないと点下がってくわよ〜!」
魔理沙「言っておくけどな!お前だって胸ない方だからな!」
霊夢「はいはい、わかったから」
舞冬「急に何を言い出すのよ魔理沙……」
と、そう言って再び魔理沙は歌い出した
まさか……カラオケの大音量でも私たちの会話が聞こえてたなんてどんだけ地獄耳なのかしらね…魔理沙はと、私はそう思った
舞冬「ね、ねぇこころ…」
こころ「ん?」
すると、横から舞冬が私たちの会話が気になったのか、話しかけてきた
舞冬「あんた達……さっき何話してたのよ……急に魔理沙が胸の話を切り出してきたけど……」
こころ「ふふ……あんたには関係ないことよ、舞冬」
舞冬「……はぁ?なによそれ」
私がそう返すと、舞冬は困惑した表情をうかべた
まぁ、無理はないでしょうねけど、私はそれでいいと思っていた
どうせ……いつか知ることになるだろうから
歌ってる最中……突然魔理沙が霊夢とこころに向けて大きい声を出したしかも……胸の話だったそうだけど……カラオケの音で私にはなんの話ししてたのかさっぱり分からない
そして、うやむやにされて結局話はここで終わった……と思ったのだけど
菫子「ふむふむ、確かにまふゆっちって意外に大きいんだね〜」
舞冬「……はい?」
すると、突然菫子が私の方を見ながらことを言う
しかも……菫子の視線は私の目とあっていない
すこ〜〜し下の方に向けられていて……
舞冬「……んな!ど、どこ見てんのよ!」
菫子「いやいや、気にしないで〜!」
舞冬「そんなの気にするなって方がむりでしょ!いきなり人の胸をじろじろみて!」
こころ「菫子にはわかるのかしら舞冬の胸の大きさが!」
菫子「うん!そういうのはだいたい見ればわかるよ!多分まふゆっちは!脱げばすごいタイプだね!」
舞冬「んな!何言ってんの菫子!」
かすみ「私もそれは気づいてたよ〜!」
舞冬「か、かすみちゃんまで!?」
こころ「あはは!その辺は実際に見てからのお楽しみかしらね!」
舞冬「あんた!無駄にハードルあげないでよ!」
霊夢「これは1度、お泊まり会をして確かめる必要があるわねその時が楽しみだわ〜」
舞冬「そんなの楽しみにしないで!」
と、なんか知らないけど楽しみにされてしまった私でした
女の子って……マジでこんな感じなの?って私は何度も思ってしまった
どんだけ人の胸に興味あるのよこの人たちは……
ー数時間後ー
3時間くらいカラオケを堪能した後、私たちは次なる場所に来ていた
舞冬「……ショッピングモール?」
霊夢「ええ、ショッピングモールよ、見て分からないの?」
舞冬「いや、わかるよそれくらいバカにしてる?」
霊夢「ふふ、いいツッコミね」
舞冬「ね、ねぇ……ここには何しに来たの?」
霊夢「まあ個人的に見たいのもあるしけど本命はもちろんあんたよ」
舞冬「……はい?」
私は霊夢の言ってる言葉が全然理解出来なかった
魔理沙「ほら!最初に会った時に話しただろ!」
舞冬「……もしかして……服の事?」
菫子「正解〜!みんなで一緒に探そうよ!」
こころ「そうね!そうすると楽しいわよ!」
かすみ「そうだね!楽しいよね〜!」
舞冬「……は、はぁ……そうなの?」
霊夢「そうなの!それに!ここには何店もの服屋があるから!絶対にいいものみつかるわよ!」
魔理沙「このモールは品ぞろえが自慢だからな〜マジでここに来たらなんでもあるぜ」
舞冬「……このモールってゲーセン目的くらいしか来なかったな〜」
こころ「ふふ、あんたはよくここで音ゲーしてるのよね〜」
舞冬「別にいいでしょやったって」
こころ「別にバカしてるわけじゃないわよ」
魔理沙「ほらほら!早く探さねーと閉店しちまうぜ!」
舞冬「ま、まぁカラオケで4時間溶かしてるからね〜……」
……というわけで、ここで私は新しい服を探すことになりました
変な服を選ばれないといいけど……
ー女性向け服屋店内ー
……私はこころ達にコーデをしてもらうことになったんだけど
魔理沙「なぁ舞冬!こんなのどうだ!」
霊夢「こっちの方が良くない!?」
魔理沙「はぁ!?お前のは色味がなってねーよ!」
霊夢「あんたにだけは言われたくないわ!」
菫子「まふゆっちってこういうの似合いそうだよね〜」
こころ「も〜、舞冬の好みを一番理解してるのは私なんだから舞冬はこれしかないでしょ」
かすみ「え〜、まふゆんならこういうのの方が似合うと思うな〜!」
舞冬「……」
とまぁこんな感じで……未だに1回も試着してないんですよね〜
果たして……今日中に服は決まるのかしら……
そして、無駄に高い物を買わされないことを祈るばかりでした
ー45分経過ー
ショッピングモールに来てから……45分がたっていた
服屋に入っても、全然服が決まらない
そりゃあ、色々見るからすぐには決まらないのはわかるけど……さすがに色々見すぎなんじゃないかな
私は、そう思ってしまった
舞冬「……ねぇ…まだ〜?」
こころ「舞冬、女の子ってのはね〜、ファッションに敏感なのよ!」
菫子「そうだよ!色々こだわりがあるんだよ〜!」
舞冬「それ……あなた達の意見ですよね?」
こころ「まぁまぁ細かいことは気にしないの!……おお!こっちもいいかも!」
魔理沙「お!これもいいな〜!」
霊夢「こういうの舞冬に似合いそ〜〜!」
舞冬「……はぁ……全く……」
果たして……今日中に服を試着することは出来るのかな……
私は、それがとても心配でした
ー駅前、デパートの外ー
魔理沙「いや〜、いい買い物できたな舞冬!」
霊夢「私たちに感謝しなさいよね〜」
舞冬「う、うん……そうだね…」
結局……買うことはできましたね……あれ、でも思えば私部屋着いらないみたいに言ってたような……
……まぁ……買ったからには着るしかないけど
魔理沙「ところで!晩飯はどうするよ!」
霊夢「そうね〜、考えてなかったわね」
菫子「私は何でも食べられるから!みんなに合わせるよ!」
舞冬「私も合わせるよ〜」
かすみ「私も何でも大丈夫だよ〜」
魔理沙「おいおいお前らな〜!もっと自分の意見いっていあんだぜ!」
こころ「今日は霊夢たちと舞冬とかすみちゃんが出会えた記念みたいな感じでちょっと贅沢したいわね〜!」
舞冬「そ、そんなことに記念いるの?」
こころ「いるにきまってるじゃない!出会えたことに感謝するべきなのよ!」
舞冬「はぁ……言ってることはガチなのよねぇ〜……」
霊夢「じゃあ!学生でも贅沢しやすい回転寿司とかどうかしら!」
魔理沙「お、いいな〜!私も寿司食いたいところだったんだぜ〜!」
菫子「いいね〜!行こいこ!」
舞冬「休日の回転寿司なんて入れるのかな……」
魔理沙「予約取れば大丈夫だろ!てなわけで!れっつご〜!」
と、言うわけで、今日の晩御飯はお寿司ということになりました
まぁ、お寿司好きだから全然いいんだけど
ー回転寿司店内ー
魔理沙「よし!お前ら!何でも食えよ!」
霊夢「それ、奢る時のセリフでしょ?」
魔理沙「あはは!なんかこう言うセリフかっこよくね!?」
舞冬「確かに、それはわかる気がするわね〜」
魔理沙「舞冬!お前の好きなネタはなんだ!?」
舞冬「私?私はやっぱサーモンかな〜やっぱこれが安定っていうか」
菫子「わかるよ〜まふゆっち!私もサーモン大好きだから!」
霊夢「私はやっぱりハマチかしら」
魔理沙「私はいくらだぜ〜!あの食感が神なんだよな〜!」
かすみ「私は王道だけどまぐろかなぁ」
こころ「私もサーモンかな〜、舞冬の影響で」
舞冬「人のせいにしないでくれるかな?」
魔理沙「お!さっそくいくら流れてきてんじゃ〜ん!」
と、そんな感じで各々好きなネタをレーンから取っていく
けど、やっぱ回転寿司はこういうのがいいよね〜としかも友達と食べると尚のこと美味しいと感じる
私はそう思うのでした
魔理沙「いや〜!美味かったな〜!」
霊夢「あの店がやっぱ一番おいしいわね!」
菫子「それめっちゃわかる〜!」
舞冬「私もチェーン店ならあそこが1番好きかな〜」
魔理沙「おお!舞冬は話が合うやつだな〜!」
こころ「あそこが安定だからね〜」
かすみ「私もそう思う〜!」
と、晩御飯の後ともなれば……さすがに時間が遅くなってきていた
霊夢「……時間的にも、そろそろ解散かしらね〜」
魔理沙「うわ〜、もう一日終わりかよ〜!」
菫子「ほんと早いよね〜」
舞冬「今日はカラオケでかなり時間も消費したからね〜」
魔理沙「今度は舞冬とかすみちゃん入れてお泊まり会だよな!」
かすみ「私も入れてくれるの!?やった〜!」
舞冬「え、ええ!?マジで言ってるの!?」
魔理沙「もちろんマジだぜ!お前には色々と確かめないといけないことがあるからな!」
菫子「ふふふ……確かにそれは楽しみだね!」
舞冬「あんた達……無駄に期待しないでよね……」
こころ「大いに期待してていいわよ!元男の子なのに!生意気ボディなんだから!」
舞冬「あんたは無駄にハードルあげないでよ!」
こころ「あはは!でもあんたは自信持っていいと思うわよ!」
霊夢「へぇ〜それほどってことなのね〜楽しみにしとくわ!」
舞冬「あ、あんたね〜……」
魔理沙「それじゃ!私らこっちだから!」
霊夢「それじゃあ舞冬、また遊んでよね〜」
菫子「これからよろしくね〜!」
魔理沙「またな〜!」
舞冬「うん、またね〜」
私たちは、霊夢達が見えなくなるまで、見送った
かすみ「それじゃあまふゆん!こころん!私もこっちだからまた学校でね〜!」
舞冬「うん、またね〜かすみちゃん!」
こころ「かすみちゃん、またね〜!」
私達はかすみちゃんが見えなくなるまで見送った
その後、私たちもたわいない雑談しながら帰路につくのでした
大変長くなってしまいました
読みずらいところもあるかもしれません
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