1話〜普通の男の子が風邪薬を飲んだら女の子になっちゃった!?〜
会話パート
「」…口に出して話していること
()…頭の中で思っていること
こんな感じで書いています
読みづらいなどの指摘ありましたらよろしくお願いします
柊舞冬…それが僕の名前…ぱっと聞くと女っぽい名前でテスト用紙や書類に名前を書くのがすごく嫌だった
今は夕方、学校からの帰りで住んでるアパート近くのファミレスでちょっと早い晩御飯を食べている
まさかあの後あんなことが起きるとは…
???「舞冬、これ美味しいよ」
この子は、秦こころ 僕の幼馴染みだ
幼馴染みって言ってもどれくらいの長さと言うと幼稚園に入る前からの付き合いだ
舞冬「ん…どれどれ…」はむっ
こころが美味しいっていう料理を食べてみる
舞冬「ん...?んん......?」
どういうことだろう…味が薄い…?
こころ「どしたの舞冬?美味しくない?」
舞冬「いや…なんだか、薄くないか…?」
こころ「え?そう?」
こころはそう言ってもう一度食べてみる
こころ「別に薄くなんかないわよ?」
舞冬「あれぇ…?味覚おかしくなったのかな…?……けほっ」
舞冬が咳をしたのをこころは見逃さなかった
こころ「舞冬…あんた風邪引いてるでしょ?」
舞冬「ぎくっ」
こころ「あんたねぇ…私があんたが咳してるの気付かないと思った?」
舞冬「すいませんでした…けほっけほっ」
こころ「はぁ……しょうがないわね…」
と言いながら席を立つこころ
こころ「ほら、行くわよ舞冬」
舞冬「行くってどこに…?」
こころ「決まってるじゃない、病院よ病院!」
舞冬「ま、まって…!」
こころに手を引っ張られ、ファミレスを後にして2人は近くの病院に行き、診察してもらい風邪薬を処方してもらった
こころ「ただの風邪で良かったわね」
舞冬「でもなんで、こんな時期に風邪なんて……」
こころ「あんたがちゃんと布団かけて寝ないからじゃない?」
舞冬「僕はそんなに寝相悪くないぞ」
そんなこと言い合いながら帰路を辿る
こころ「舞冬、部屋に戻ったら貰った薬飲んじゃいなさいよ?」
舞冬「ん?あぁ…今日は早めに寝るとするよ…」
こころ「そのほうがいいわね、ちゃんと暖かくして寝るのよ?」
舞冬「あぁ…今日はありがとうなこころ」
こころ「早く良くなりなさいよ?…まぁ、何かあったら言いなさいすぐに行くから」
そう言ってこころは自分の部屋のあるアパートの2階に上がって行った
僕の部屋はこころの部屋のすぐ真下、こころが2階に上がったのを確認して僕も部屋に入る
一舞冬の部屋-
舞冬「ふぅ……やっと帰ってこれた…」
部屋につき、鞄やら机の隣に置き、着替えを済ませ薬を飲むためコップに水を注いだ
舞冬「けほっけほっ……なんで風邪なんて引いたかなぁ……」
そう言いながら処方してもらった薬を飲んだ
舞冬「……うん、普通の風邪薬だな…これで治ってくれれば……っ!!!?」
いきなり体がびっくりしたように跳ねたかと思えば急にとてつもない違和感がしたし、胸の辺りが苦しくなった
その反動で手に持っていたコップを床に落として割ってしまった
舞冬「はぁ……はぁ……???なんだったんだろう……さっきの……」
さらに違和感が……僕ってこんなに声高かったっけ?
舞冬「……え?何がどうなって……?」
こころ「舞冬〜、なんか割れた音聞こえたけど?入るわよ〜?」
上の階にいたこころが下の異変に気付いて舞冬の部屋に入ってきた
こころ「え……?だっ……誰?」
舞冬「こ、こころ……僕だけど…」
こころ「え?……舞冬?」
こころは僕のことを見て唖然としてる
こころ「かっ……」
舞冬「か?」
こころ「かわいい〜〜〜!!」
舞冬「えっ……?」
こころ「あんた!どうしたのよ!急に可愛くなっちゃって!」
舞冬「どうしたって、それはこっちが聞きたいよ!」
こころ「服もぶかぶかだし!完全に女の子じゃないの!」
舞冬「そ、そうだ…!こころが急にでかくなったと思ったら…!」
こころ「こらこら、女の子がそんな事言わないのよ〜!」
そう言いながらこころは僕の方をじろじろ見てくる
こころ「それにしても、その格好じゃ外に出れないわね…そうだ、私の余ってる着てないのあげるわちょっとまってて!!」
そう言ってこころは自分の部屋に服を取りに戻って行ってしまった
1人取り残された僕は洗面所の鏡の前に来て鏡を見た
そこには銀髪ロングヘアで蒼眼の美少女が映っていた
舞冬「こ、これが…僕なのか…??」
まじまじと顔を見つめてると勢いよく扉が開いてこころが入ってきた
こころ「舞冬〜!持ってきたわよ〜!」
舞冬「いっぱい持ってきたな…こころって計算して買ってると思ってたよ」
こころ「ついつい買っちゃうのよね〜」
こころは洗濯カゴにいっぱいの洋服と手に少しばかりのアクセサリーを持ってきていた
こころ「さーて、舞冬はどれが似合うかしらね〜♪」
舞冬「ま、まさか…それを着せるつもりか…?!」
こころ「ふっふっふ…大人しくしなさい舞冬…」
そう言ってこころはウッキウキでにじりより舞冬をコーディネートし始めた
舞冬はただ呆然と着せ替え人形になるしか無かった
こころにコーディネートされること約十数分……
こころ「ふぅ…これでいいでしょ…鏡見てみて?」
そう言われ、舞冬は鏡を見てみた
そこにはツーサイドアップに結って可愛らしい服を着た美少女が映っていた
舞冬「え…誰この美少女…??」
こころ「いやぁあんたがこんなに可愛くなるとは思わなかったわよ」
舞冬「僕だって、びっくりだし…てか…」
こころ「...ん?」
舞冬「こ、これ…お股、スースーする……」
こころ「…ぷふっ」
舞冬「今、笑っただろ!」
こころ「い、いえ!笑ってなんてないわ!」
舞冬「顔がめちゃくちゃわらってますけど!?」
こころ「あはははははは!」
こころはお腹を抱えて笑っている
こころ「ごめんごめん、あんたがあんな反応するとは思わなくって」
舞冬「これ…女の子じゃ普通なんだろ…?」
こころ「そうね、私とかは最初から履いてたから慣れよ慣れ」
舞冬「女子ってすげー……」
こころ「あんたも今は女の子なんだから早く慣れなさいよ」
舞冬「って言ってもなぁ…しばらく慣れそうにないぞ…」
こころ「でしょうね……んーでもやっぱ問題はそれかしらねぇ……」
舞冬「それ…?」
こころはそう言うと僕の顔に指を指した
舞冬「な、なんだ…?僕の顔になにかついてるのか…?」
こころ「もう!顔じゃなくて口調よ口調!」
舞冬「え、口調?」
こころ「せっかく、女の子になったんだから口調も直しなさいよね〜」
舞冬「んな事言ったって、女の子の口調なんて知らねーもん」
こころ「そんなの私と話してたらだいたい分かるでしょ!」
舞冬「わからん!あと恥ずかしいからやだ!」
こころ「あらあら、舞冬も可愛いとこがあるのねぇ……あっ」
とこころが思い出したように口を開いた
こころ「舞冬、明日からの学校それで来なさいよ?」
舞冬「はぁ?!こんなんで行けるわけないだろ!」
こころ「でもあんたの服全部ぶかぶかじゃないの?」
舞冬「うぐ…確かに…そうだけど…」
こころ「女の子になったんだから、その服でいいと思うわよ〜」
舞冬「……地獄だ…」
こころ「まぁ、すぐに慣れるわよ…じゃぁ私は持ってきた服を片付けようかしら!」
舞冬「あ、待ってこころ」
こころ「ん?」
服を片付けようとしてるこころを呼び止める
舞冬「明日…なんだけど…い、一緒に学校行ってくれない……?」
こころ「...?いいわよ〜」
舞冬「ありがとう、助かる」
こころ「その様子じゃ、あんた外出ても歩けないでしょうね」
舞冬「………」
こころ「それに…今回は私の使ってない新品の下着あげたけど、枚数足らないと思うし…明日の放課後買いに行きましょ?」
舞冬「ですよね〜……」
こころ「それじゃ戻るわね?おやすみ〜」
舞冬「あぁ…おやすみ」
そう言うとこころ持ってきた服を片付けて2階の自分の部屋に戻って行った
舞冬「はぁ…とんでもないことになったな……」
もう一度洗面所の鏡で自分の姿を見てみる
そこには可愛らしい服を着て、髪をツーサイドアップに結った銀髪の美少女になった舞冬が立っていた
舞冬「ほんとに女の子になっちゃったんだな……こころが居てくれなかったらどうしようかと思った……」
こころがいてくれてとても安心したし、感謝もしてる
舞冬「…こころには感謝しかないわね〜………え?」
自分で自分の言った言葉に耳を疑った
なんか女の子っぽい喋り方した気が…まぁ気のせいか
そして、お風呂の準備をしようとした時にふと気づいた
舞冬「あ……お風呂どうしよう…」
気づいた瞬間、冷や汗がドバっと出た…僕は今女の子なのだ…今のままでお風呂に入ろうとなると完全に自分の体を見る事になる…どうにか体を見ないで入る方法を模索する…
そんなことを考えること2分……
舞冬「全然いい案が思いつかなかった……」
そう言いながら僕は極力自分の体を見ないようにしてお風呂に入るのだった……
-お風呂場-
僕は今、お風呂に入っている…もちろん身体を見ないように極力上を向いて鏡も見ないようにしていた
それでも身体を洗う時はどうしても触れてしまうのでしょうがないけど…
舞冬「肌はもちもちすべすべだなぁ…」
肌は女子特有の毛がなくすべすべな肌だった
身体を洗う時、男の時と女の子とで違うとこが結構あった
それは髪の毛である
男の時は髪も短かったのでそんなに時間はかからなかったけど、今はロングヘアだから洗うのだけですごい時間がかかる
舞冬「女子ってすごい大変だな…」
洗い終わった僕は湯船に浸かる…まだ上を向いていた…未だに体を見てない…
ただ女の子になって気になるところがある…胸だ
僕も男だ…興味無いと言えば嘘になる…
でも女の子になったとはいえ自分のを触るのも気が引ける……
そんなこんなで葛藤し続けること3分くらい…
勝者…僕の好奇心…
もみ…もみ…
舞冬「ふむ…これが僕の胸か…」
さきほどの葛藤と冷や汗はどこへやら僕は自分の胸を揉んでいる
こころほど大きくはないがそれなりにはあるのは分かる…
舞冬「こんなに柔らかいのか……」
僕はしばらく夢中に胸をもんだ後、お風呂から出るのでした……
舞冬「ふぅ……貴重な体験だった…」
お風呂から出て開口一番、そんなことを言う
女の子の身体を見た事ない僕にとって、とても貴重すぎる体験だった…
そして鏡を見る…
舞冬「それにしてもこれが僕かぁ…明日も学校だし…そろそろ寝よ……ってえ?!」
舞冬が時計に目をやると時間は12時近くだった…
舞冬「うっそ…お風呂に時間かけすぎたの…??……やばいやばいっ寝ないとっ!」
そう言って舞冬は急いで電気を消してベットに潜り込んで就寝したのだった……
-そして翌日-
僕は自分でかけた目覚ましのアラームより先に目が覚めた
舞冬「ん……6時45分か…起きて準備しよっかな…」
僕は起き出して、制服に着替えるために着ていた部屋着を脱ぎ始めた…すると
こころ「舞冬〜!朝よ〜……あっ」
舞冬「ふぇ?」
着替えてる最中にこころが部屋に入ってきた
僕はもちろん…服を脱いだばっかりだった
舞冬「きゃ〜〜〜!!」
咄嗟に出た声がこれである完全に女の子じゃんか
ブラをまだしていなかったためにすぐさまに腕で隠す
舞冬「ちょっ…こ、こころ!見ないでよっ」
こころ「あんた…なんで服きてないのよ…」
舞冬「だって着替えようって思ってたんだもん!」
こころは床に落ちてる脱いだあとの服を見てから僕の方を見る
こころ「しっ、しょうがないじゃない、あんたの事だからまだ寝てると思ったのよ…」
舞冬「昨日こんなことあったのに良く眠れないよ……」
こころ「そうよね…寝れるわけないわよね…」
舞冬「……もういい?着替えたいんだけど……」
と言いながら瞳に涙を滲ませる舞冬を見て罪悪感に駆られるこころ
こころ「あぁ、ごめんごめん…私後ろ向いてるからさっさと着替えなさい」
舞冬「……うん」
そう言って舞冬は着替え始め、こころは舞冬に背を向けて着替え終わるのを待っている
こころ「舞冬、あんたご飯食べたの?」
舞冬「ん〜、まだ〜」
こころ「食べなくていいの?」
舞冬「お腹空いてない…」
こころ「でも食べないとダメよー?なんでもいいから」
舞冬「じゃぁパン食べる」
こころ「焼いといてあげる、ジャムってあるわよね?」
舞冬「うん、あるよ〜」
そう言ってこころはパンをトースターにセットして焼き始める
一方、舞冬は着替え終わってこころのところに歩いてきた
舞冬「着替え終わった〜」
こころ「……あんた、なんで髪結んでないのよ?」
舞冬「え?めんどくさいからこのまま行くー」
こころ「あんたねぇ…結うのできないだけでしょ」
舞冬「うぐっ……」
痛いとこ突かれて何もいえないでいるとはぁ、とため息ついたこころ
こころ「しょうがないわね…私がやってあげるからあんたも覚えなさい」
舞冬「……はい」
こころ「とりあえず、パン焼けたから食べなさい」
舞冬「うん、ありがとう」
そう言いながら舞冬はパンを食べ始めた…その後ろでこころが僕の髪を弄り始める
舞冬「うん、美味しい…」
こころ「あんた…今日おかしくない?」
舞冬「ふぇ?」
こころ「昨日とは全然違うわよあんた」
そう言って髪を結うこころ
舞冬「そういえば…今日起きてから女の子の感じ強い…?かも」
こころ「男の時のあんたの感じがしないのよね…なんて言うか…口調が女の子になってるわよ」
舞冬「……え?」
そう言われて固まる舞冬…しばらくして…
舞冬「うそ……全然気にしてなかった……」
こころ「あんた…無意識だったの?」
舞冬「うん……」
こころ「そう…良かったじゃない、これで女の子に近づいたわよ」
舞冬「でも…いきなりすぎじゃない…?昨日の今日だよ?」
こころ「まぁ、細かいことはいいじゃない…そろそろ時間ね」
こころが時計を見るのにつられて私も時計を見る時計は7時30分を回りそうだった
こころ「そろそろ出ないと遅刻しちゃうわよ」
舞冬「あっ、ほんとだ」
こころ「ほら、行くわよ〜」
舞冬「あ、待ってよこころ〜!」
玄関先で待ってるこころを追って鞄を持って玄関を出た
私立東方学園……僕達の通う学校で僕達はそこの1年生だ
玄関を出て2人して学校に向けて住宅街を歩き出す…
舞冬「うぅ……お股、すーすーする……」
こころ「まぁ、すぐになれるわよ……それにしても…」
舞冬「ん……?」
こころ「あんたやっぱ可愛いわね」
舞冬「……ふぇ!?」
こころの一言に舞冬は顔が真っ赤になった
舞冬「な、なに言ってるのよ…!僕が可愛いだなんて……」
こころ「いや、ホントのことよ〜今のあんためっちゃ可愛いわよ!」
舞冬「も、もう!僕のことはいいから!」
こころ「あぁ、まってよ舞冬〜ごめんってば〜」
顔真っ赤にした舞冬はぷいっと前を向いて歩き出してしまった
2人は住宅街を抜け繁華街に出る
少し歩いてるといつもと違う異変に気づいた舞冬は隣を歩いてるこころに問いかけた
舞冬「ね、ねぇこころ…なんかすっごい見られてる気がするんだけど……」
こころ「そりゃ…みんなあんたのこと見てるのよ?」
舞冬「えっ…僕…?どうして……」
こころ「そりゃあ、あんたみたいな子をこの街では見たことないんじゃない?」
舞冬「えっ……」
こころ「さっきも言ったけど、あんた可愛いからじゃないの?」
舞冬「うっ…」
こころにそう言われて舞冬は顔真っ赤にしてうつむいて歩いていた
そうして2人は繁華街を抜けて学校に着いた
舞冬「はぁ…やっと着いた…顔あっつい…」
こころ「あんただいぶ見られてたわね」
舞冬「ほんとひどい目にあった…」
こころ「あんた、割と顔整ってるし……お、男の時も割と整ってる方だったから……」
舞冬「……え?」
こころ「な、なんでもない!早く教室にいくわよ!」
舞冬「あ、ちょっ……」
こころは足早に教室に向かおうとすると
ぎゅっ……とこころは舞冬に制服の裾を掴まれた
こころ「……舞冬?どしたの?」
舞冬「………」
舞冬はうつむいたまま裾を掴んだままだった
こころ「……もしかしてあんた……恥ずかしいの…?」
舞冬「………」こくっ
こころ「しょうがないわね〜」
こころはそう言ってぐいっと僕の腕を引き寄せて自分の腕と絡ませてきた
舞冬「ち、ちょっ……こころ…!?」
こころ「今は女の子同士なんだから気にしないの!……このまま教室に行くわよ…」
舞冬「う、うん……」
僕はこころの腕を掴んだまま、顔を真っ赤にしてこころと一緒に教室へ向かうのだった
-1年2組の教室-
こころ「みんなおはよぉー!」
クラスメイト「おはよー」
こころが教室に入ると同時にクラスのみんなに挨拶していた
そしてクラスメイトの女子生徒数名がこころの隣にいる僕の存在に気づいた
女子生徒「あの、こころさん…隣の子は…?」
こころ「あ〜、この子はね…舞冬よ!」
女子生徒「えっ、ま、舞冬君……?」
女子生徒はこころの横で俯いてる僕の方を見ている
こころ「そう!舞冬!」
女子生徒「ほんとに、そうなの…?」
舞冬「………うん」
女子生徒「……ちょっと顔見せてよ」
こころ「ほら、舞冬見せてあげなよ」
舞冬「え、ちょっ…」
こころは腕を掴んでいた舞冬を女子生徒の前に突き出した
舞冬は観念して、女子生徒の前で顔を上げた
舞冬「こ、これでいい……?」
女子生徒達「か、可愛い〜〜〜!!」
舞冬「ふぇ!?」
女子生徒「舞冬君、どうしてそんな可愛くなっちゃったの!?」
舞冬「き、昨日風邪引いてたから…病院で出された薬を飲んだら…いきなり……」
こころ「これには私もびっくりしたのよね〜」
女子生徒「そ、そんなことってほんとうにあるんだ……」
女子生徒達は舞冬の話を聞いて終始驚いていた
そんな中、舞冬は教室の中を見渡していた
するとひそひそ話だけど男子生徒の話が舞冬の耳に入ってきた
男子生徒1「おい、あれが……舞冬なのか…??」
男子生徒2「な、なんかすげー格好してるな……」
男子生徒3「でも、可愛くね?」
舞冬「……っ」
それを聞いた舞冬は男子生徒のところに歩いていって会話してる男子生徒達にこういった
舞冬「ね、ねぇ…ちょっと…」
男子生徒「な、なに……?」
舞冬「は、恥ずかしいから…そ、そういうのやめて……」
男子生徒「あ、あぁ…ごめん」
舞冬は顔を真っ赤にして男子生徒達にくるっと背を向けて自分の席に戻って行った
少ししてからホームルームの時間になり担任の先生が教室に入ってきた
???「はーい、みんな席について〜!ホームルームはじめるよー」
この人は豊聡耳神子先生、僕達のクラスの担任の先生
どんな生徒にでもすごく優しくて先生の中でも話しやすく美人だから生徒からも人気が高い先生
神子先生が教卓に向かっている途中で僕と目が合った
舞冬「あっ」
神子「………」
先生は僕の顔を見てしばらく固まってしまった
それもそうである先生の記憶には男の舞冬の姿しかないのだから
神子「えーと……君は…誰なのかな…?」
舞冬「……舞冬です」
神子「えっ……舞冬君…?」
舞冬「…はい、舞冬です」
神子「……コスプレとかに目覚めたの…?」
舞冬「そんなわけないじゃないですか、もしそうだったら身長まで変わりませんよ」
神子「そ、そうだよね〜座ってるとこ見ると小さくなってるし…」
すると今度は興味のある目でじっくり舞冬のことを見はじめた
舞冬「な……なんですか…?」
神子「へぇ……可愛いじゃない」
舞冬「ふぇ!?な、何言ってるんですか!?」
神子「ん?先生は可愛くなったって言ったんだけど」
こころ「ですよね!先生もそう思いますよね!」
神子「えぇ、めちゃくちゃ思うわ!」
なんてことでしょう…さっきまで困惑している人が手のひらを返して可愛くなったなんて言い出したではありませんか…
神子「よ〜し、これから舞冬君は女子ってことで通すからね〜」
舞冬「……まじ?」
神子「ん?だって舞冬君、もう女の子になったんでしょ?」
舞冬「まぁなった…!というより、なってしまったというか……け、けど!僕元々男ですよ!?」
神子「まぁまぁ!女の子なんだからそんな「僕」なんて言わないの、もっと可愛らしくしましょうよ」
舞冬「……」
なんかめちゃくちゃ面白がられて…しかも神子先生のブランドのせいかクラスメイトにも無駄に受け入れられてしまった……まぁ、混乱招いたり仲間外れにされるよりはずっといいけど…
神子「まぁ、そんなわけでみんな、舞冬君はこんなにも変わっちゃったけど、舞冬君は舞冬君だから、いつも通りに接してあげてね?仲間外れなんてつまらない事しないでね〜」
神子先生がそう言うとクラスメイトが一斉に「はいっ」と返事をする
それから先生からの連絡事項とかの話が終わりホームルームが終わった
そして今日一日の授業が始まった…