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白い家  作者: 詩音
3/22

悪夢

マオ→真央に変更しました。

なかなか進みません。。。

がんばります!

窓の外からエマは白い家の中をのぞいていた。

暗くて寒くて、おなかもすいている。

のぞいた家の中は明るくて

10歳くらいの妹がお母さんとパパと楽しそうに食事をしている。

エマはなぜか窓に鍵がかかっていないとわかっていたけど、

窓を開けて入りたいとは思わなかった。


突然、

妹が振り向き視線がぶつかる


心臓がドクンと強くなり

気管にスッと冷たい空気が流れ込み息を止めた


ニコニコしていた妹の顔が

一瞬にして恐ろしい顔になる。

怒っているのか悲しいのかはわからない。

真っすぐにエマを見つめるのに、

もっと奥を見ているような

そんな視線がエマを貫いてくる

エマは急いで窓から離れて走り始めた。


息が苦しくて

暗くて



「っっつ!」


「大丈夫!?」

目を開けたエマに喪服姿の母親が駆けつける

「倒れて意識を失ってたのよ。

よかったわ。本当に心配したんだから。」


暗闇に段々と目が慣れてきたエマはそこが真央の部屋だと気づいた。自分の部屋とは違う甘い匂いがする。


「汗びっしょりじゃない着替えなきゃね。」

母親はエマの長い髪をかき分け

喪服の背中のフャスナーを下げた。

立ち上がり壁にかけてある鏡に映し出された自分は

顔がひどく疲れて見えて惨めな気持ちになり目を逸らす


母親がクローゼットから出したパジャマを手渡す。


「え……お母さん……これ…」

手渡されたのは妹がよく着ていたパジャマだった。


「着替えてから寝るのよ。」

母親はエマの頭を撫でると出ていってしまった。


エマは真央のパジャマを抱えて母親が閉めたドアを見つめる。


カチカチと真央の部屋の時計の秒針が時を刻んでいる。


かいた汗が背中をジットリ冷やした。


コンコン ガチャ


「エマ大丈夫かい?」

「パパ!私……」

「葬儀の途中で倒れたんだ。

湊くんがここまで運んでくれて助かったよ。

具合が悪ければ病院に行こうか?」

「大丈夫。目がチカチカしてたし。多分貧血かな……」

「それよりパパ……あの……さっきお母さんが……」

「うん。お母さんだいぶ混乱しているんだ。

まだ真央がいないことを受け入れられないのかもね。」

「私のこと……真央だと?」

「しばらく様子を見てあげてくれないか?

これ落としていたよ。」

うつむくエマに携帯を渡して

「何かあったらすぐにパパに電話して。パパ少し出かけるから…」

父親は部屋のドアを閉めた。

(電話になんて出たことないじゃない…)


パジャマを真央のベットの上に置いて、自分の部屋に戻るともう空は薄明るくなっていて

エマはカーテンに手をかけた。

外を見ると父親のハイアーが家の門を出て行く。

父親はいつも家にいない。こうやつ

携帯の電源をつけると、まぶしく液晶が光る。

海神湊

に発信をしたが

呼び出し音だけが部屋を埋めていく。

ベットに膝を抱えて丸まって座る。

横になったら寝てしまうかもしれない、、、

エマは夢を見てしまうのが怖くて横になれなかった。






毎日コツコツ。

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