奇襲
ー7:03ー
「あぁ良く寝たー」そういって俺はおきた。他の3人はまだ寝てる。俺は料理担当だから今から朝食を作る。何にしようか。朝から肉は胃に悪そう。そうだ、食べ物をさがそう。そうして俺は洞窟からでて森の中を歩いた。木の下にちょこんと生えていたきのこや、天然のぶどう、りんごを採集。洞窟に戻ってそれらを水で洗い、昨日木で作ったテーブルに運んだ。
きのこが焼けるのを待っていると、洞窟の入り口の方に2つの人影がみえた。銀髪の男と、黒髪の男。俺の近くにいたジュンを起こそうとした瞬間、俺にナイフがとんできた。突然の出来事に頭が追いつかなかった。
「なにすんだよ!!」「おまえらを狩りにきたんだよ。」と銀髪の男が言った。なんだと・・。俺らを狩りに・・・・。
「はやくこのステージを終わらせたいからお前らには死んでもらう。」
そういうことか。このステージを終わらせるには人を殺さなければならないのか。
「オレの名は山田リク、スキルは投げた石をナイフにするスキルだ。」「僕は永沢トモキ、スキルは木の枝を無限に矢を放てる弓に変えるスキル。」
俺は、倒した敵のスキルを継承するスキルらしいが前に倒した自分の血を武器に変えられるスキルを本当に使えるのだろうか。出血させるために指をかもうとした瞬間、ナイフが俺の足を刺した。次は手が刺された。だが血がスキルに不可欠な俺にはチャンスだ。だが血の量は武器の威力や強度に関係するそうだ。拳銃をだそうとしたが失敗した。
なら刀はどうだろうか。よし、成功だ。
「うおーっ!!」刀を手にトモキに突っ込んだ。そして刀を振りおろろそうとした瞬間、
「こいつがどうなってもいいのか!」と言いながらリクが真衣にナイフをむけている。俺は真衣を助けに行こうとした。しかし次の瞬間俺の事をトモキが掴み背負い投げしたのだ。
「お前のスキルはおそらく血を武器にかえる的なスキルでしょ。さっき刀を作ったからお前はもう出血していないはずだ。さくっと殺してやるよ。」そういって俺の頭に弓を向けて狙いを定めている。
「死ぬ前に言いたい事はあるか?」
「死ぬのはお前だよ」 ドンッ
銃弾がトモキの腹部を貫通した。そしてトモキはたおれた。
「どっ、ど、どうして・・・・?トモキ?」リクがいった。
「最初におまえに刺された足から出た血で拳銃をつくった。足にはたくさんの血がながれているからな。銃をつくるには余裕だ。」
「ふ、ふざけるなー!」そういってリクは真衣にナイフを刺そうとした。助けに行こうとしたが体力の限界を迎え動けずに倒れてしまった。そのとき近くに落ちていた木の棒を見つけた。そこで、倒したトモキのスキルを使い木を弓に変えリクをうった。矢はリクのナイフに当たった。
「お前よくも俺に矢を打ちやがって」そういって俺のほうに来てナイフの先を俺の顔に向けてきた。
「地獄に落ちやがれー!!」
死を覚悟した瞬間、リクの顔が真っ青になった。なんとリクの頭には銃口が突きつけられていた。
「・・後はまかせろ。拓斗・・・」「つ、努!」 ドンッ
「ありがとうな、助けてくれて」「・・あぁ。ボクのスキルは鉄の棒を銃にかえるスキルだ・・。鉄の棒はコインで交換できた・・」「なるほど」
また、人を殺してしまった。もう2度と人を殺したくない。