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消失メモリアル  作者:
第1部 記憶の消失
3/6

3枚目 狂信者

胸のモヤが晴れ

聞き覚えのない、しかし懐かしい声が

頭に響く


「せめて…私が貴方に真実を伝えるまでは逃げ切ってくれよ…?田折 哲也………」


「全ての行動に……リスクがないと思わないでくださいね……?」


「………私の名前は 風海 幸」


俺の意識はここで途切れた





━━━━━━━━━━━━━━━



俺「…………」

夢を見ていた

俺「…………」

1人の青年が仲間と共に

1人の少年を討つ夢

俺「…………」

意識はあった

俺「…………」

けれども考えられない

俺「…………」

娯楽映画を見ているような

俺「…………」

何も考えず

ただ無心で夢を眺めていた

俺「…………」

夢は途切れ途切れで断片的だった

俺「…………」

そんな時だった

俺「…………」

プツン

俺「…………」

夢が終わる

何故だか直感的にそう思った



『おいおい、本当に忘れちまったのか?

今まで出会った人や"力"も』


『"悪魔"と交わした契約も

その罰すらも?』


『なら思い出せ

お前ならそんな"審判"

を変えられるだろう?』


『さぁ

そろそろ行きなよ

あの"世界"には君が必要だろう?』


『またいつか…会う日まで…

"運命"に抗い続けて…』


『君は"愚か者"なんかじゃないさ

きっと運命を変えられる』


『さあ!』


━━━━━━━━━━━━━━━



目を開けるとそこは病室だった

風海「田折!良かった……目が覚めたのか…」

風海はベットに飛びついてくる

俺「風海さん……」

「そういえばあの少女は…」

と声をかけると風海は嫌なものを見たような顔をした

風海「ああ…お前が倒れたあと知らないうちに消えていたさ」

「見間違いかと思ったが

お前がはっきりと覚えているなら…」

「やはりあれは私だったのだろうな…」

俺は複雑な心境だった

俺「そうだ…!灯さんは?」

テーマパークの時に世話になった方の事を思い出す

風海「それなら…」

とドアの方に目線をやる

灯「ただいまー……ああ!」

俺「こ…こんにちは」

灯が入口で固まってるのを見て

俺はぎこちなく声をかけた

灯「目覚めてるぅぅ!!」

その絶叫は廊下まで響いた


俺「それで…」

俺は夢の話を2人にしていた

「寝ている時夢を見ていたんです」

「それも鮮明な。まるで誰かの記憶のような」

「俺が風海さんや灯さんと敵である少年を倒す物語」

「それも…風海さんはあの…フードの少女の方の風海さんでした」

風海「にわかには信じ難いな」

と頭を抱える

灯「頭打っておかしくなったとしか思えないな…」

と一般的な考えを示す

「しかし…それを信じるとすると今までの違和感が解けるんだ」

「田折に会った時に感じた既視感、

あの少女を見た時もそうだ」

「もし本当に私たちが仲間だったのなら筋が通るだろう?」

俺が灯さんに会った時に感じていた既視感

それは灯も同じだった

俺「灯さんも感じていたんですか…?」

灯「ああ…」

風海「どうやら信じるしかないみたいだな」

「夢の中の声も気になるし」

「フードをした私……ややこしいな…

風海Bも気になるし…」

灯「信じてみるか…」

と突拍子もない話を

2人は信じてくれた

俺「ありがとうございます!」

俺は深く頭を下げた



警察「ふむふむ

それは大変でしたね」

俺はその後警察に事情聴取を受けていた

テログループを特定するためらしい

「しかしあの中で生き残るとはすごいですよ」

俺「それで犯人は……?」

警察「それが…」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


警察「いい加減吐いたらどうだ?」

と机を叩く

「お前らは何の目的であんなことをした!」

テロメンバー「未来の…」

ぼそりと

警察「はぁ…?」

メンバー「世界の未来のためですよ…

あの御方のおかげで…世界は……変わる

!!」

と急に狂ったように叫び出す

警察「あのお方とは誰だ?!」

そう問い詰めた時

メンバー「もう時間切れですよ」

警察「は?」

メンバー「がはッ…があぁ…ああ…」

急に泡を吹き床に突っ伏す

警察「おい!!まて!救護!」

メンバー「無…駄だよ……青酸…カプセ…ルだ……」

警察「ふざけるな!最後まで話してもらう!!」

メンバー「天の……導…きがあります…ように……」

そう唱えた直後バタリと動かなくなった


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


俺「そんなことが…」

彼らは何を信じていたのだろうか…

あの御方とは…

警察「そんな訳で何も分かっていないんだ」

「なにか分かったらすぐ連絡するよ」

俺「ありがとうございます」

そんな話をして警察は帰って行った

お読み下さりありがとうございました

次回で第1部は完結

第2部をお待ちください

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