1枚目 業火
俺「あれ…ここは……?」
「そうか…遊園地に来てたっけ……?」
「あれ?…母さん達は…?」
「なんで観覧車に1人で乗っていたんだっけ…?思い出せない ………」
「とりあえず降りるか……ん?」
俺は窓から頭を出す
「嘘だろ?」
遊園地の下は火の海になっていた
轟々と燃え盛る炎が渦を巻き
お化け屋敷
広場
ジェットコースターまでもが
業火に呑まれていた。
俺「もしかして俺はこの火から逃げる為に観覧車に…?」
「まずい…あと5,6分もすれば地面に着いてしまう…」
「いくら観覧車の中でもあの業火に呑まれたら焼け死ぬ前に酸欠で倒れる、、、!」
緊張と恐怖で強ばる脳を無理やり動かし考えを巡らせる
そんな時、俺の目は
窓の外の
業火の中から
「お〜い〜こっちは全部燃やしたぞ〜」
宇宙服のような装備を見に纏い
重機を持って歩いてくる人影を捉える
俺「なんだ…?」
「まさかこれは事故じゃなくてテロ…?」
「それならあいつらが犯人ってことか…?」
強ばった脳はさらに動かなくなっていく
「どうしよう…どうしよう…」
ピリリリリ♪
俺「!」
突如携帯がけたたましい音を立てながら震え出す
知らない番号だ
???「………!?」
俺「誰ですか、、、?」
???「……夫?」
俺「…?」
???「…大丈…?」
俺「あ…」
風海「大丈夫!?」
俺「風海さん!」
風海「やっと聴こえたか」
俺「どうなっているんです!?」
「母さん達は!?」
風海「私もよくわかっていないんだ…」
「園内放送で火…が起きたと放送が入ったんだが」
「人の波に呑まれて避難…なくてな」
「とりあえず近くの旧管理…室に入ったんだ」
「そこの園…電話が使えたからそこからかけている」
俺「なるほど…ってそれよりも観覧車が…!」
風海「監視…メラがこっちでも見えてるようだからわかっている」
「窓を閉…て口を塞…」
「水筒か何か…るなら中に入って…る水を被れ」
俺「はい!」
窓は鍵などは必要なく簡単に閉めることが出来た
幸い、お茶のペットボトルを買ってあったのでそれを被った
俺「そういえばあの宇宙服の人達は…」
風海「ああ…彼らが犯人とみて間違い…いだろう」
「彼らは園内をウロウロしている」
「様子から見て生存者を探しているのだろう…もちろん殺すために…」
俺「あっ…火に入ります!」
ゴンドラは灼熱の業火に包まれた
暑い
暑い
しかし水を被ったおかげで火傷は一切しなかった
酸欠になることもなく業火の中を突破できた
俺「ふう……これで一安心……」
ガコン
観覧車が停止する
風海「まずいな、、奴ら非常電源…落とした」
非常電源が停止し、監視カメラが少しづつ消えていく
「このままだ…監視カメラまで止まる…」
俺「でも俺たち動きようがありませんよ!」
そう、俺は観覧車が止まってしまった以上降りることも出来ず
風海は旧管理人室の外は火の海になってしまっていて外へ出ることは不可能だった
風海「まて…人影が動いてる…」
2つ目3つ目と監視カメラが止まっていく
俺「奴らじゃないんですか?」
残り5台となってしまった
風海「明らかに動き…素人だ」
最後の1パネル…
「あれは…」
消えゆく監視カメラに映りこんだのは1人の少女だった
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逃走メモの続編!
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