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実践練習

俺は、魔法のコツを覚えてきた。

何週間か、魔法の鍛錬を続けた俺は――

それから、更に数日、俺は魔法の修行に明け暮れた。

そして、遂に……魔法を標的まで飛ばすことに成功したのだった!!

魔法の名前は火炎球(ふぁいあー・ぼーる)

精霊魔法の中でも、かなり初歩的な魔法ではあるらしい。

だが、ウィズさんは、とても喜んでくれた。

「すごいじゃないか!!たった1週間で、ここまで出来るとは」

俺は、褒められたのが嬉しくて、かなりにやけながら、返事をする。

「あ……はい。これも、ウィズさんの指導のおかげっス!!」

ウィズさんは、うんうんと頷きながら、涙を流していた。

「私は、感動してしまった……封印されていた魔法をここまで取り戻すとは」

俺は、ウィズさんの発言に、かなりの申し訳なさを感じてしまう。

本当は、違うんです、ウィズさん。俺は……。

だが、俺は、その心の声を言葉には出さず、次の魔法の修行に移る。

ウィズさんが、そんな俺の様子を見て、アドバイスをくれた。

「クルトくん、君は、もう魔法の使い方は完璧だから、後は場数だよ。

 もう私がいなくても、自宅で練習しても大丈夫だろう」


そのウィズさんのアドバイスで、俺は、更に一人で特訓を積み重ねた。

かなりの系統の魔法の練習をした。

妹のリリムに俺が使えるはずの魔法一覧を教えてもらい、

毎日、毎日、修行に励んだ。

その結果、1か月ほどで、俺はその魔法一覧のほとんど全てを使いこなせるようになったのだった。

ちなみに、幸いというべきか、村にその後、魔物の奇襲はなく、平和であった。

なればこそ、俺も、心おきなく、修行が出来たというものだ。

そして、俺は、折角覚えた魔法を、披露したくて仕方がなかった。

その為、妹にお願いして、魔法の威力を確かめてもらうことにした。


俺たちは、近くの森の中に来ていた。

あまり気乗りはしなかったが、妹が、魔法を試すなら、魔物に直接ぶつけてみた方がいいというので、

一緒に森の中にやって来ることになったのだ。

ちなみに、もし魔法が効かなかった場合でも、妹が対処してくれることになった。

俺の妹は……見掛けにはよらず、なかなかに強いのだ。

そして、森の中に入って30分……待望の魔物が現れたのであった。

「お兄様!!見てください!!」

言われて見ると、スライムが5匹ほどぴょんぴょんしている。

「あのスライムたちをターゲットにいたしましょう」

「よし……!!」

俺は、早速、魔法を発動すべく精神集中を開始した。

俺と妹の周りに、炎の渦が巻き起こる。

その渦は、段々と外側に向かって大きくなり…刃と化してスライムに向って行った。

火炎刃(ふぁいあー・ぶれーど)!!!」

そう叫ぶと同時に、全てのスライムが、炎に包まれ、消滅していった。

ふぅ、上手く発動して良かった…。

俺がそう思っていると、妹が拍手を始めた。

「流石はお兄様、魔法の勘を取り戻してこられたのですね」

「まぁな。こんなものだ」

俺は、少し見栄を張った。

妹の前では、虚勢を張りたかったのである。

だが…実戦で成功したのは、実際は、これが初めてであった。

俺の魔術師としての道は、まだまだ、険しそうだったが…

俺は、それからも、何か月もの修練を積んだのだった。


そして……その日はやって来た。

運命の日はやって来たのだ。

ここまで読んで下さって、ありがとうございます。

次回は、旅立ちの話です。

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