2017年と共に終える男
本年ラストがこれとか…まさに昆布らしい!(笑)
「今年ももう終わりだな…」
カレンダーを見つめるその男は腕を組ながら呟いていた。
クリスマスに彼女とのデートの待ち合わせをすっぽかされ、翌日渡したクリスマスプレゼントが彼女の使うネットネームでメルカリに出品されてた。
それを知った男は特に気にした様子もなく正月の予定を立てるためカレンダーを見詰めていたのだ。
年末が日曜だから仕事の休みが長めに取れるのを確認した男は遠く離れた実家へ帰ることを視野に入れて考え込んでいた。
「予定も特にないしな…」
誰かに伝える訳でもなく呟いた男は卓上のリモコンを手にしてテレビの電源を入れる。
『今年も例年通り高速道路が渋滞により拘束道路となっております』
馬鹿なアナウンサーの一言で苦笑いを浮かべた男は帰省のための準備を開始した…
「さぁ、行くか」
自宅の鍵をしっかりと掛けて外へ出た男の耳にそれは聞こえてきた。
「ぶるひひひぃぃいぃいいい!!!」
「あひぃぃぃいいいんんん!!!」
「まんまみーみゃぁああああ!!!!」
「ぬんぐるぅぅどりゃぁおいあ!!!!」
年末も言えばもう風物詩となった変わり者たちが叫び声を上げていた。
ゆく年狂う年と言うように住宅街にも関わらず叫び声が上がるその場所を男は防寒着を着こんで通り過ぎる。
そして、駅へ向かう途中で男はそれを見てしまった。
「ゆみか…」
それは男の彼女であった。
その隣に手を繋いだ男が幸せそうな顔をして一緒に歩いている。
男は結婚まで考えていた相手が予定があるとまで言って今日の食事を断ってきたその真実を知って絶望にうちひしがれた。
「ぅっ…うぉぉ…」
口から漏れる悲しい声…
男は泣いていた。
そして、駅を通りすぎて駆けていく!
その叫びは住宅街に響き渡った…
いつの間にか男は他の叫び声を上げる人達と合流し共に叫び続ける…
その様子はテレビに撮影されるのであった。
『皆様、今年も例年通りの光景が広がっております。御覧ください』
「んけぇぇぇええええ!!!」
「んぎょほぉぉぉぉお!!!」
「めらぞーまぁぁぁぁ!!!」
「りとますしけんしぃぃぃ!!!」
「とれびぁぁぁんのぉぉぉぉ!!!」
「れいんぼぉぉぶりっじぃぃふうさできましぇぇぇんん!!!」
「まーくどなぁーるどぉぉぉぁ!!!」
「ひらけごまぁぁぁぁ!!!」
「あいだほぽてぇぇぇとぉぉぉ!!!」
「べんきょうがきらいだぁぁぁ!!!」
叫びを上げる者達のせいで道路が塞がれて車は大渋滞をしていた。
『ご覧ください、毎年恒例の年末の奇声ラッシュです!それではまた来年もどうぞ宜しくお願いします!』
完
本年も変大お世話になりました。
来年もどうぞえろしくお願いします。




