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2人の子供は魔女と出会い…。

作者: roA

こんにちはー。今回は何時もより少し真面目に書いて見ましたぁー。文めちゃくちゃです。それでも良い方はどうぞ!↓↓↓↓↓↓

辺りが赤く染まり太陽が沈む時刻。赤く染った森の中で、少年と少女が倒れた木の上を無表情で寄り添って座っている。少年の名をヘンゼル。少女の名をグレーテルと言う。2人は幼いながらに綺麗な顔をしていた。きっと、将来は大変美しくなるであろう。年齢は、10〜12と辺りだろうか。


「おや、嬢ちゃん、坊ちゃん。こんな時間帯に森の中で何をしてるんだい?」


2人が無情に座り込んでいると、たまたま黒いローブを羽織ったお婆さんが通りかかった。お婆さんはローブに付いているフードをかぶっている為顔は見えないが、穏やかな雰囲気をしている。お婆さんはヘンゼルとグレーテルに気付くなり微笑んで話し掛けた。


「特に何もしてないよ。」


しかし、全くお婆さんを全く見ずに淡々と無表情でヘンゼルは答えた。


「そうかい。なら、もう日が暮れる。家に帰りんさい。」


そんな少年に、少しも気を悪くせずにお婆さんが言う。


「いいえ、帰れないわ。」


今度は、グレーテルが淡々と答える。グレーテルもヘンゼルの同じく無表情だ。


「帰れない?」

「帰る家が無いんだもの。」

「家が無い?」

「えぇ、」

「私達/僕達は


捨てられてきたんだ/もの。」


そう言った2人は笑顔だった。そして、お婆さんは気付いた。2人の子供の瞳の奥が、愛を求めていると…。そして、自分も同じだと。


「…。何でそんなに笑っていられるんだい。」


自分と2人の子供を重ねたお婆さんは、2人をほっとく事が出来なかった。


「だって、僕達が捨てられるのはこれが初めてじゃないから。」

「気付いたら、捨てられては拾われての繰り返し。私達、産みの親も分からないの。」

「傷付く事何て何一つ無いんだ。」


そう言った愛を知らない2人の子供はまた笑っている。


暫くそれを眺めたお婆さんは問いかける。


「ウチに来るかい?」


家に誘ったのは不思議とこの子供達の側が心地よかったから。今、出会ったばかりの子供達を愛おしく感じたから。


「僕達を食べるの?」


しかし、帰ってきた答えは求めていたものと全く違っていて、お婆さんは心底不思議な顔をする。


「?何でだい?」

「お婆さんはこの森に住む魔女なのよね。」


グレーテルの答えにヘンゼルの返事の意味が何と無く理解できた。


「まぁ、知っていたのかい。」

「この辺りでは、有名よ。子供を食べる魔女ってね。」

「おや、おや。そんな噂が流れていたとは…。」


口調では驚いているが顔は穏やかに笑っている。


「で、お婆さん。僕達の事、食べるの?」


魔女だと知っていながらも2人の子供は驚く事も、怖がる事もなかった。その事に内心驚きつつお婆さんは答える。


「いんや。食べないよ。元々、魔女だからと言って子供を食べる事はしないよ。それは、ただの人間の想像さ。」


魔女は人を食べない。人間は勝手に想像しては恐がる。真実かどうかも分からないのに…。ヘンゼルはチラリとお婆さんを見た。


「ふーん…」


暫くしてヘンゼルが突然ぽつりと呟いた。


「お婆さんも同じだ。」

「同じ?何がだい?」


いきなりの事に話しの意味が分からないでいると、グレーテルが答えた。


「お婆さんも捨てられたのでしょう?」


お婆さんは自身が魔女だという事以外何も言っていない。しかし、子供達は気付いた。お婆さんが捨てられた事に。


「分かるのかい?」

「「うん/ええ。だって、」」

「同じ目をしているからね。」


ヘンゼルの目が真っ直ぐお婆さんを捉える。


「目、かい?」

「愛される事を知らない目よ。」


愛される事を知らない目。お婆さんはそう聞いて微笑んだ。自分が気付いたように子供達も気付いた。


「確かにそうだよ。類は友を呼ぶと言うのは本当らしいねぇ。」


お婆さんの言葉を聞くなり2人は黙り込んでしまった。暫く沈黙したかと思うとヘンゼルが口を開いた。


「ねぁ、お婆さん。」

「何だい?」

「僕達、お婆さんの家に行ってもいい?」


首を傾げてヘンゼルが問う。


「どうやら私達、お婆さんの側が心地いいみたいなの。」


そう言った2人は困った様な笑みを浮かべていた。初めて表情を表した2人にお婆さんは嬉しくなった。


「おや、奇遇だねぇ。私もお嬢ちゃん、坊ちゃんの側が心地いいみたいなんだよ。お2人共お名前は?」


2人は顔を見合わせて無邪気に笑った。


「僕はヘンゼル。」

「私はグレーテルよ。」

「「お婆さんの名前は?」」


「私の名前はーーー・・。」




ーー森の奥には一軒のお菓子の家がある。元々は、ただの木で出来た小屋だったが、2人の子供が来た日に魔女が少しでも喜んでもらおうとお菓子の家にしたのだ。2人の子供は魔女が思った以上に喜び3人で笑いあった。


3人で仲良くお菓子の家に暮らし始めて三年間の歳月が経った。ヘンゼルとグレーテルは成長し背丈は魔女よりも大きくなった。顔も大変美しく食料調達の為に、街へ行けば直ぐに注目の的となった。


そして、今日は3人が出会った日である。





「‘‘マザー’’。僕達を拾ってくれてありがとう。」

「‘‘マザー’’。生まれて来てくれて、私達と出会ってくれてありがとう。」

「ヘンゼル、グレーテル。私と一緒に居てくれて、愛称をくれてありがとう。」


愛称をくれてーーーー。実は、産まれて直ぐに山奥へ捨てられた魔女には、名前がなかった。それを、知ったヘンゼルとグレーテルが出会った日に魔女へ愛称を与えたのだ。



ーーーー・・・


『私の名前は、ないんだよ。』

『『ない?』』

『産まれて直ぐに捨てられてしまったから、すまないねぇ。』


眉毛を垂れ下げて謝る魔女に2人は思案顔になり、何かを考え始める。魔女は疑問を持ったが2人が好きなようにさせた。暫く沈黙が続いたが、それを破ったのはヘンゼルとグレーテルの2人だった。


『『マザー。』』


2人は暫く俯いて考えていたがいきなり顔を上げて真っ直ぐに魔女を見て言った。


『マザー?…あぁ、motherか。それで、``母親``がどうかしたのかい?』


mother、母親。いきなりどうしたのだろう。と、魔女は疑問をぶつける。


『お婆さんの愛称よ。』

『そのままで何の捻りもないけど。お婆さんは今日から僕達のお母さんだから‘‘マザー’’。』


そう言ったヘンゼルとグレーテルは満面の笑みだった。


(mother、マザー。…母親か。)


魔女も新しい名前を頭で何度か繰り返しながら、2人と同じように満面の笑みを浮かべた。


(私が今からこの子達の母親なんだ。沢山、愛して最後まで育てようじゃないか。)


そう心に決意をして。



ーーーー・・・



「誕生日、」


「「「おめでとう。」」」


3人は自身の誕生日を知らない。だから、3人が出会ったあの日を誕生日にした。そして、今日はその日なのだ。毎年、ささやかだが3人で作ったケーキに蝋燭をたたてて祝う。3人は毎年幸せな顔で約束する。


ーーー来年、再来年、もっともっと先の未来も一緒に祝おうと。ーーー





ーーーー昔々、親から捨てられた2人の子供がいた。2人の子供は愛される事を知らなかった。愛を知らない2人の子供は愛を知らない魔女と出会った。愛を知らなかった3人はこの出会いで愛を知り、家族になった。魔女は2人の子供に不器用ながらも愛を与えた。2人の子供も不器用ながら応えて返した。家族になった3人は、お菓子の家で最後の最後まで幸せに3人で暮らしたとさ。めでたし、めでたし。



〜Happy End〜



【登場人物】

ヘンゼル

性別/男 11歳

金髪にあお目。

白のワイシャツに青チェックの長ズボン。


グレーテル

性別/女 10歳

長い金髪をポニーテールにしている。みどり目。

白のワイシャツに緑の膝丈スカート。


マザー《 魔女》

性別/女

黒のパーカー付きローブをしている。

常日頃パーカーを被っている為に顔がわからない。

最後までご覧になって頂きありがとうございます!!


《呟き》

あれー?何かヘンゼルとグレーテル関係ない⁇あれれれ??何か、文法も変な気が…。

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